最終更新日 2023.3.30

料理に大活躍!“西京味噌”のおいしさの秘密と知っておきたいレシピ

料理に大活躍!“西京味噌”のおいしさの秘密と知っておきたいレシピ
  • 目次
  • 京料理には欠かせない!西京味噌とは
  • 「西京味噌」とは?
  • 西京味噌のおいしさの秘密は?
  • 「西京味噌」と「白味噌」の違いは?
  • 西京味噌は他の味噌で代用できるの?
  • 西京味噌を使ったレシピのご紹介
  • フライパンで簡単!鮭の西京焼き
  • 白みそのお雑煮

京料理には欠かせない!西京味噌とは

上品な甘味と芳醇な風味が魅力の「西京味噌」。しかし、京都をはじめとする関西地方以外では馴染みが薄く、手に取ったことはないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、西京味噌の特徴のほか、西京味噌を使用したお雑煮や西京焼きのレシピを合わせてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

「西京味噌」とは?

西京味噌とは、京都が発祥の淡黄色が美しい甘口白味噌のことを指します。上品な甘味と芳醇な香り、まったりとなめらかな口当たりが特徴です。代表的な料理は西京漬けや味噌田楽、関西雑煮など、甘味がありながらも素材の風味を活かしたものが多いです。

その歴史は古く、200年程前に京都御所からのご用命で宮中用の料理用味噌として献上したのが始まりだと言われています。色が白く上品な甘味の西京味噌は、宮中のハレの日の儀式に重宝され、今では茶懐石や精進料理などの京料理には欠かせない存在となっています。

西京味噌のおいしさの秘密は?

西京味噌の特徴のひとつに、上品な甘味と美しい淡黄色があります。基本的に味噌の原材料は大豆、麹、塩の3つのみですが、いったいどのようにしてこのような味わいが醸し出されるのでしょうか?以下で詳しく見てみましょう。

◼︎米麹をふんだんに使う
味噌の甘味は麹歩合(こうじぶあい)によって決まります。麹歩合とは「大豆に対する麹の割合」で、麹歩合が高いほど甘口の味噌になります。西京味噌は一般的な味噌の2倍〜3倍の米麹を使うため、まったりと上品な甘味に仕上がります。

◼︎控えめな塩分
味噌の塩気は塩分によって決まります。一般的な味噌の塩分は8%〜10%程ですが、西京味噌は4%〜6%と塩分が低いのが特徴です。塩分を低めにすることで米麹の甘味が引き立ち、まろやかな味わいに仕上がります。

◼︎熟成期間が短い
味噌の色は熟成期間の長さによって決まります。熟成期間が長いほど、赤みを帯びた濃い色に仕上がります。一般的な味噌の熟成期間は30日程ですが、西京味噌は長くて3日間。高めの温度で一気に熟成させることで、米麹の糖化が促されて美しい淡黄色の甘口白味噌に仕上がります。

「西京味噌」と「白味噌」の違いは?

スーパーの味噌コーナーに行くと「西京味噌」と「白味噌」の両方が並んでいることがありますが、このふたつはどのような違いがあるのでしょうか?

明治元年、都が江戸へ遷都されて「東京」となったことで、京都が「西京」と呼ばれるようになりました。当時は京都付近で作られる白味噌が全て西京味噌と呼ばれていましたが、現代では京都府味噌協同組合が定める定義に則って作られたもののみが、西京味噌と呼ばれています。

京都府味噌協同組合が定める定義とは、以下の通りです。

・京都府内で作られている。
・組合から認定を受けた企業で作られている。
・組合が認定した原材料を使用している。
・組合の品質認定を受けた甘口白味噌である。

つまり西京味噌とは、「京都府味噌協同組合の定める定義に則って作られた、最上級の甘口白味噌」ということになります。

西京味噌は他の味噌で代用できるの?

レシピに「西京味噌」と書いてあっても、手元には他の味噌しかないという場合が多いですよね。そんなときは、関西の甘口白味噌で代用するのがおすすめです。やや風味に違いはあるものの、レシピと同じ分量で代用することができます。

また、西京漬けでしたら他の辛口白味噌で代用することもできますが、その場合はみりんや砂糖を多めに加えて甘味を調節するようにしましょう。しかし、味噌汁やお雑煮を作る場合は、風味や色合いの違いから辛口白味噌での代用は難しいかもしれません。

西京味噌を使ったレシピのご紹介

さてここからは、西京味噌を使用したおすすめレシピをご紹介します。レシピに「白味噌」と書いてある場合は、同じ分量の西京味噌を使ってみてください。風味とコクがグンと引き立ち、ワンランク上の味わいに仕上がります。ぜひ、お試しくださいね。

フライパンで簡単!鮭の西京焼き

西京味噌を使った料理といえば、甘く香ばしい西京焼き。ご家庭で作るのは難しいイメージがありますが、作り方はとても簡単。白味噌に料理酒とみりんを合わせたものに鮭を漬け込み、フライパンで香ばしく焼いたら出来上がりです。

白みそのお雑煮

西京味噌仕立ての関西雑煮は、京都のお正月には欠かせない一品です。こっくりと甘くまろやかな味わいは、まるで味噌のポタージュのよう!日本の食文化の奥深さに、改めて驚かされるおいしさですよ。関東風のお雑煮しか食べたことがないという方は、ぜひお試しください。

イカゲソと九条ねぎの酢みそがけ

西京味噌が余ってしまったら、酢味噌を作ってみてはいかがでしょうか。西京味噌に酢、砂糖、カラシを加えるだけで、簡単に作ることができます。こちらのレシピでは京都特産の九条ねぎを合わせて、さっぱりと涼しげな一品に仕上げました。酢味噌は野菜スティックのディップや、カルパッチョのドレッシングとしても活用できますよ。

ゆずみその濃厚ごま豆腐

ねっとりと濃厚なごま豆腐は、京懐石の先付けに欠かせない一品。爽やかな風味のゆず味噌を合わせて、甘く濃厚な味わい仕上げました。もちろん、ごま豆腐は市販のものを活用してもOK。ゆず味噌は電子レンジで手軽に作れますので、ふろふき大根や味噌田楽、焼きおにぎりなど、さまざまな料理に活用してみてくださいね。

西京味噌でワンランク上の味わいに!

いかがでしたか?今回は、西京味噌の特徴や使い方についてご紹介しました。 西京味噌は、京都の食文化を代表する食材のひとつ。その上品な甘味と芳醇な風味は、他では味わえないおいしさです。特に西京漬けやお雑煮に使うことで、ご家庭でも本格的な味わいが楽しめますよ。今まで西京味噌を使ったことがないという方は、ぜひ一度お試しくださいね。

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