最終更新日 2024.1.17

ブドウの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

ブドウの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

巨峰やデラウェア、シャインマスカットなど様々な種類がある「ブドウ」。一口サイズで食べやすく、口に含めば甘い香りが広がります。見た目の華やかさもあり、旬の季節を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。今回は、ブドウに含まれる栄養素や、新鮮でおいしいブドウの選び方についてご紹介します。ぜひお買い物の際の参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • ブドウってどんな果物?
  • 主なブドウの品種
  • 黄緑色系(シャインマスカット、ナイアガラなど)
  • 赤色系(デラウェア、赤嶺など)
  • 黒色系(巨峰、ピオーネなど)
  • 主要な栄養価はこちら
  • 抗酸化成分に注目!
  • アントシアニン

ブドウってどんな果物?

ブドウは世界中でさまざまな品種があり、その数は1万種類以上といわれます。ブドウの歴史は古く、古代エジプトの頃にはすでに栽培が始まっており、その様子が壁画などに残っています。

日本では古くから山ぶどうが自生していましたが、他国のぶどうが入ってきたのは奈良時代のこと。唐よりシルクロードを経て伝来したとされます。

日本での栽培の始まりは現在の山梨県甲州市付近、ヨーロッパ系ブドウの一種である「甲州」種のぶどうです。鎌倉時代よりブドウ栽培が広がり、明治時代には欧米より多くの品種が導入されました。

ヨーロッパ系ブドウとアメリカ系ブドウを交配させたデラウェアなどが栽培されるようになり、手頃な価格で広く庶民に親しまれる果物になっていきます。

生食用のブドウがよく育つ日本では盛んに品種改良が行われ、粒の大きさや風味などが異なる様々な品種が開発されています。現在、ブドウは日本国内の広い地域で栽培されており、最も収穫量が多いのは山梨県で、長野県、山形県、岡山県なども主要な産地です。

また、近年日本のブドウの品質は海外でも高く評価されています。主な輸出先は香港や台湾、シンガポールなどのアジア諸国で、贈答用としてピオーネやシャインマスカットなどに人気が集まっているんですよ。

ブドウの旬は品種や産地によって違いはありますが、6月頃から店頭に並び始めます。多くの品種が出揃い、品質的に安定するのは8~10月初旬です。

主なブドウの品種

ブドウは欧州種と米国種という系統で分けることもできますが、果皮の色でも分類されます。色の違いは、色素成分アントシアニンの含有量の違いです。それぞれの色の代表的な品種をご紹介します。

黄緑色系(シャインマスカット、ナイアガラなど)

近年人気が出ている品種で、なかでもシャインマスカットは糖度が高く、マスカットの爽やかな香りと皮のシャリッとした食感が特徴です。皮が薄いので、剥かずにそのまま食べることができます。

赤色系(デラウェア、赤嶺など)

米国で発見された品種で、昔から親しまれています。赤色系ぶどうの代表とも言えるデラウェアは甘味が強く、小粒で種がないので食べやすいのが特徴です。

黒色系(巨峰、ピオーネなど)

日本で最も多く作られている品種で、その生産量は全体の35%を占めます。黒色系のなかでも大粒の実が特徴の巨峰は甘味が強く、果汁が多くジューシーな味わいが魅力です。

ブドウの種類についてもっと知りたい方はこちらをチェック!

主要な栄養価はこちら

ブドウ(皮なし・生)100gに含まれる主な栄養価は以下の通りです。

  • エネルギー 58kcal
  • たんぱく質 0.4g
  • 脂質 0.1g
  • 炭水化物 15.7g
  • 食物繊維 0.5g
  • カリウム 130mg
  • ビタミンB1 0.04mg
  • ビタミンB6 0.04mg
  • ビタミンC 2mg
  • ビタミンA(β-カロテン当量) 21μg
※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

抗酸化成分に注目!

ブドウの甘みのもとであるブドウ糖をはじめ、皮や種には抗酸化作用を持つアントシアニンも含まれています。以下で詳しくチェックしてみましょう。

アントシアニン

ブドウの皮や種には、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれています。アントシアニンは植物に含まれる色素で、抗酸化作用があり、活性酸素の発生を抑え、取り除く働きがあると言われています。

ブドウ糖

ブドウ糖は脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質で、脳の働きを活性化して集中力を高めると言われています。しかし、体内に大量に貯蔵しておくことができないので、毎日の食事から適度に摂取する必要があります。

カリウム

カリウムには、体内の余分なナトリウムを排出する働きがあります。筋肉の収縮や神経の働きにも密接にかかわる重要なミネラルのひとつです。

おいしいブドウの選び方

新鮮でおいしいブドウを選ぶには、大事なポイントが4つあります。以下でチェックして、おいしいブドウを選んでくださいね!

色が濃く、ハリがある

まずは色味をチェックします。皮の色が濃く鮮やかなもの、ハリのあるものが新鮮です。しわが寄って柔らかくなっているものは、鮮度が落ちている可能性が高いので避けましょう。

表面に白い「ブルーム」がついている

ブドウの皮についている白い粉はブルーム(果粉)と呼ばれ、果実の表面を保護し、乾燥を防ぐ役割があります。完熟した新鮮な果実ほど多いので、おいしさのサインになります。

実が隙間なく付いている

ブドウの実がぎっしりと隙間なく付いているものを選びましょう。ブドウの実が房から取れているものは、鮮度が落ちています。軸を手に取って軽く揺すっても実が落ちないものが新鮮です。

軸が緑色で切り口が新しい

軸が緑色で、切り口が新しいものが新鮮です。軸が茶色く枯れたものは、収穫してから時間が経っているので鮮度が落ちていることがあります。

おいしいブドウを選んで味わおう!

ブドウに含まれる栄養素と、新鮮なブドウの選び方についてご紹介しました。ブドウの糖分である「ブドウ糖」は、私たちの体にとって大切なエネルギー源になります。一日のスタートである朝食や、間食にぴったり。甘いブドウを選んで、おいしく食べて元気に過ごしましょう。

クラシルでは、ブドウの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

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