最終更新日 2023.9.25

セイゴとスズキは何が違う?それぞれの特徴をご紹介

セイゴとスズキは何が違う?それぞれの特徴をご紹介

セイゴ、スズキ、シーバスの違いをご存知ですか?あまり聞きなれない名前かもしれませんが、実はこれら3つは同じ魚であり、食用はもちろん、ウキ釣りでも人気があるんです!今回はその中から「セイゴ」にスポットを当てて、特徴やスズキとの違いを解説します。新鮮なセイゴの選び方やおすすめレシピも必見ですよ!

  • 目次
  • スズキとは?
  • セイゴはスズキの子ども
  • 釣りではシーバスと呼ばれる
  • おいしいスズキの見分け方
  • 体表にツヤとハリがある
  • 活け締めされているもの
  • 身に透明感がある
  • 旬の季節に食べるのがおすすめ

スズキとは?

セイゴの前にまず「スズキ」についてチェックしてみましょう。

「スズキ(鱸)」とは、スズキ目スズキ科スズキ属の魚で、北海道南部から鹿児島県までの沿岸に幅広く生息しています。魚体はスリムな形ですが頭がやや大きく、体表は銀色でヒレがとても固くて鋭いのが特徴です。身は透き通るような白身で、刺身にするとシコシコとした食感、加熱するとふっくらと上品な味わいを楽しむことができます。

スズキは1年を通してスーパーで見かけますが、旬の季節である夏にはしっかりと脂ののった格別の味わいになります。「冬のヒラメ、春のタイ、夏のスズキ」と言われる高級魚であり、和食にはもちろんフレンチのメインディッシュにもよく使われます。

セイゴはスズキの子ども

スズキは成長と共に名称が変わる出世魚であり、地方によってさまざまな呼び方があります。以下で詳しく見てみましょう!

◼︎関東
・セイゴ・・1〜2年もので全長20〜40cm

・フッコ・・2〜3年もので全長40〜60cm

・スズキ・・4年以降のもので全長60cm以上

◼︎関西
・セイゴ・・1〜2年もので全長20〜40cm

・ハネ・・・2〜3年もので全長40〜60cm

・スズキ・・4年以降のもので全長60cm以上

つまり、セイゴはスズキの子どもであり、これらふたつは同じ種類の魚なのです。ただし、セイゴはサイズが小さく脂ののりも少ないので、スズキよりも淡白な味わいになります。価格もスズキに比べるとリーズナブルですが、加熱するとパサつきやすいので調理の際は少しコツが必要です。

出世魚「ハマチ」について知りたい方はこちらもチェック!

釣りではシーバスと呼ばれる

スズキは食用としてはもちろん、釣りでも人気の高い魚です。釣り人の間では、スズキやセイゴは総じて「シーバス」と呼ばれており、エサを獰猛に追いかけるゲーム性の高さと、引きの強さが人気の理由となっています。

特に有名なのは「スズキのエラ洗い」です。スズキはエサにかかると、それを吐き出そうとして口とエラを大きく広げ、頭を左右に大きく振りながらジャンプしたり海中に潜ったりと大迫力の抵抗を見せるのです。​​

また、スズキは新鮮なうちはおいしいのですが、鮮度が落ちると特有の臭みが出てしまいます。そのため、釣りたてのスズキを刺身で食べられるのは、釣り人だけが楽しめる醍醐味といえるでしょう。

おいしいスズキの見分け方

せっかくスズキを食べるなら、新鮮でおいしいものを選びたいですよね。こちらでは、新鮮でおいしいスズキの見分け方をご紹介します。

体表にツヤとハリがある

丸ごと1匹を選ぶ場合、スズキは体表にツヤとハリがあり、目の色が澄んでいるものが新鮮です。可能であればエラを確認して、鮮やかな赤色をしているものを選びましょう。

活け締めされているもの

スズキは鮮度が落ちやすい魚ですが、釣りたてを活け締めにすると鮮度を保つことができます。活け締めにしてあるものは、頭の後ろに切り込みを入れて神経を断ち切ってあるので、見た目はよくないのですが鮮度がよい可能性が高いです。

身に透明感がある

スズキを切り身で選ぶ場合は、身に透明感のあるものを選びましょう。身が白っぽくなっているものは、鮮度が落ちていることが多いので避けた方がよいでしょう。

旬の季節に食べるのがおすすめ

スズキは旬である夏は脂がのっておいしいですが、産卵後の春は身が痩せているのであまりおすすめできません。冬のスズキは「腹太スズキ」と呼ばれており、お腹に卵や白子を持っています。スズキの白子はクセが少なく、天ぷらにすると絶品ですよ。

河川付近で獲れるものは臭みがある

スズキは海水と淡水の両方で生息することができますが、河川付近で獲れたものは臭みがあることも。ただし、これだけは見た目で判断することができないので、魚屋に直接確認してみるとよいでしょう。

おすすめの調理法

スズキとセイゴは同じ種類の魚ですが、大きさや脂ののりが違うので、それぞれの特徴に合わせた調理法で楽しみましょう。こちらでは、おすすめの調理法をご紹介します。

スズキ

スズキは刺身、寿司、カルパッチョのほか、塩焼きや煮付け、さらにフライ、天ぷら、ムニエル、香草焼きなど幅広い調理法で楽しむことができます。刺身で特有の臭みが気になる場合は「洗い」にするのがおすすめです。臭みが和らぐのと同時に身がキュッと引き締まっておいしくいただけますよ。わさびじょう油はもちろん、生姜じょう油や酢味噌、梅肉などを添えれば、味の変化もお楽しみいただけます。

セイゴ

セイゴにおすすめの調理法はカルパッチョ、姿焼き、アクアパッツァ、ムニエル、フライ、天ぷらなどです。脂が少なく淡白な味わいなので、生でいただく場合はカルパッチョにして、オリーブオイルで旨味を補ってあげるとよいでしょう。また、加熱するとパサつきやすいので、塩焼きや煮付け、アクアパッツァにする場合は丸ごと調理するのがおすすめです。切り身を調理する場合は、フライや天ぷらにするとふっくらとした食感に仕上げることができますよ。

スズキのおすすめレシピをご紹介!

さてここからは、スズキのおすすめレシピをご紹介します。少しクセのあるスズキには、生姜やゆず胡椒などを合わせると風味よく仕上げることができますよ。ぜひ参考にしてみてくださいね。

スズキのカルパッチョ

新鮮なスズキが手に入ったら、まずはカルパッチョでそのおいしさを楽しみましょう!レモンがキュッと効いた爽やかな味わいは、ワインのおつまみにぴったりですよ。

白身魚と豆腐のマース煮風

マース煮とは沖縄の郷土料理で、塩と泡盛を使った煮付けのこと。長ねぎや青さのりの風味がよく、シンプルな味つけでスズキのおいしさが引き立ちますよ!普段とはひと味違う煮付けを楽しみたいときに、ぜひ作ってみてくださいね。

スズキのポワレ 焦がしバタージンジャーソース

皮目をカリッと焼いたスズキに、焦がしバタージンジャーソースを合わせました。一見手が込んでいるように見えますが、ソースはポン酢ベースなので簡単に作ることができますよ!パンにもごはんにもよく合う、おすすめのレシピです。

スズキのソテー 柚子胡椒ドレッシング風味

特別な日のメインディッシュに、ゆず胡椒風味のドレッシングをかけたスズキのソテーはいかがでしょうか。少しクセのあるスズキにゆず胡椒の爽やかな風味がよく合う、さっぱりとした味わいはまさに絶品!タイや鮭など、ほかの魚でアレンジしてもおいしいので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。

※こちらのレシピは、はちみつを使用しております。1歳未満(乳児)のお子様はお召し上がりにならないようご注意ください。はちみつは、砂糖でも代用できます。それぞれ種類によって甘さが異なりますのでお好みで調整してください。

セイゴとスズキは同じ魚で大きさが異なる

今回はセイゴとスズキの違いをはじめ、その特徴や選び方、おすすめのレシピなどをご紹介しました。スズキは出世魚なので、成長に合わせてセイゴ、フッコ、スズキと名称が変わります。和食から洋食まで幅広い調理法に適しているので、ぜひ旬である夏にそのおいしさを楽しんでみてくださいね。

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