日本の食卓に欠かせない、和食の定番「煮物」。
一言で煮物と言っても煮込みや煮しめ、炒め煮など、煮る方法によってさまざまな種類に分類されています。そんな数多くある煮物の中で今回ピックアップするのは煮含めて作る「含め煮」です。
日本の食卓に欠かせない、和食の定番「煮物」。
一言で煮物と言っても煮込みや煮しめ、炒め煮など、煮る方法によってさまざまな種類に分類されています。そんな数多くある煮物の中で今回ピックアップするのは煮含めて作る「含め煮」です。
主にがんもどきや高野豆腐を煮るときは、「煮含める」という調理法が用いられます。煮含めることで食材に煮汁が染みこみ、じゅわーっとやさしい味わいに仕上がるんですよ。今回はそんな「煮含める」という調理法の解説に加え、おすすめレシピなどをご紹介します
「煮含める」とは、弱めの火でじっくり時間をかけて煮て、食材によく味を染みこませること。火を止めた後も煮汁にしばらくつけておき、余熱でさらに味を染みこませることもあります。
主に大根や里芋、レンコン、かぼちゃといった固くて火が通りにくい根菜類をはじめ、豆、乾物、シイタケに高野豆腐などを煮るときに用いられる調理法です。コトコト弱火で煮含めることで、食材の旨みがまんべんなく染みわたり、奥深い味わいに仕上がります。
ちなみに、この煮汁をたっぷり含ませた煮物のことを「含め煮」といいます。一口食べると煮汁がじゅわ~っと染み出てくる様子を連想させる、とてもおいしそうな言葉ですよね。
ひとことで「煮る」といってもその調理方法はさまざまです。加熱時間や火加減の違いで、仕上がりがガラッと変わります。
以下で確認してみましょう。
◆煮込む
「煮込む」とは、煮含めるよりさらに時間をかけて、弱火でじっくり煮ることです。 食材から染み出した旨みたっぷりの煮汁を、再び食材に吸収させるまで長時間煮続けることで料理全体の味をまろやかにまとめ、深みのある味わいに仕上げます。 カレーやシチュー、豚の角煮などを作るときにおすすめの調理法です。
◆ひと煮立ち
煮汁が沸騰したら、短時間でさっと火を止めることを「ひと煮立ち」といいます。 料理の仕上げ段階でよく用いられ、みそなどの調味料を加えるときやかつおだしを取るときなど、長く煮ると風味が飛んだり臭みが出てしまう食材を使うときに用いられる調理法です。
◆煮詰める
「煮詰める」とは、強めの火で煮汁の水分を飛ばしながら煮ること。ミートソースや照り焼きなど、濃厚な味わいを楽しみたい料理にぴったりの調理法です。こげつきやすいので、ときどき鍋をゆすったりかき混ぜたりするのがおいしく仕上げるポイントです。