見た目が日本の赤かぶとそっくりな野菜「ビーツ」。中まで赤いので、調理すると色素がたちまち溶け出し、出来上がった料理を赤紫色に染めます。糖度があるビーツは、ほんのり甘い味がするのも特徴の一つです。日本ではあまり馴染みのない野菜ですが、ロシア料理の「ボルシチ」の具材といえば、ご存知の方も多いはず。ボルシチなどの煮込み料理の他に、酢漬けやサラダ、スープにしていただくことが多く、色と甘味を活かして、スイーツにしても美味しくいただけます。
特別な日の食卓はビーツ料理で色彩をプラス
ビーツ料理を楽しもう
ビーツってどんな野菜?
ビーツはかぶに似ているので、かぶの仲間かと思いきや、実はほうれん草と同じアカザ科に属しています。かぶのように根っこの部分を食べるのが一般的ですが、若葉の頃は、ベビーリーフミックスの一つとして販売されています。緑に細くて赤い筋が入っている葉が、ビーツの葉です。旬の時期は、6~7月と11~12月の2回ありますが、最近では、ビーツの缶詰も販売されているので、通年楽しめ、手軽に手に入れることが可能になりました。
オーブンで下ごしらえ
ビーツはオーブンで下ごしらえします。ビーツには特有の土臭さがありますが、オーブンで加熱すると土臭さが抜け、甘味も増します。やわらかくなったら、皮をむいて調理しましょう。
ビーツ入りの簡単ボルシチ
初めてビーツを使うなら、やはり、最初に作ってみたいのがボルシチではないでしょうか。フライパン一つで簡単にできるボルシチなら、初めてでも手軽に作れそうですよね。お肉は細切れ肉を使い、野菜はすべて千切りにするので、調理時間も短縮できます。ビーツは、下ごしらえに時間がかかるので、缶詰を使うと普段の夕食にも手間をかけずに作れますよ。
鮮やかピンク色ビーツのポタージュスープ
やわらかくしたビーツとじゃがいも、その他の材料も合わせてミキサーで攪拌し、温めるだけの簡単スープです。牛乳を加えると、色が赤紫色からピンク色になって可愛い色に仕上がります。どんな味がするのか楽しみなスープですね。食卓にピンク色のスープが並んでいると、一気に明るくなるので、食事の場を盛り上げてくれそうです。
ビーツのきんぴら
ビーツは、ヨーロッパからアフリカ北部、地中海沿岸が原産地の外国のお野菜ですが、なんと、醤油にも合うので、きんぴらにしてもおいしいんです。作り方は、きんぴらごぼうと同じ要領で炒めるだけなので簡単ですね。ニンジンのオレンジ色とビーツの赤い色が鮮やかなきんぴらは、お弁当の彩りにもおすすめです。
ビーツとひよこ豆のサラダボート
パーティーやおもてなしにもぴったりなサラダボート。ビーツの甘味とチコリーの苦味が絶妙なおいしさで、白ワインにもよく合います。ビーツ、チコリー、ひよこ豆、クリームチーズといった、いろんな食感が一度に楽しめる、さっぱりとした味わいになっています。
着色料不使用レッドベルベットマフィン
パーティーのデザートに、アメリカで人気のレッドベルベットマフィンはいかがでしょうか。ビーツの赤色とココアが混ざり合い、深くて上品な色合いに焼き上がります。ミキサーで材料を攪拌し、粉類と混ぜ合わせ、型に流し込んだらあとはオーブンで焼くだけなので、手軽に作れますよ。ビーツを調理する際は、まな板などに色素がつくので、牛乳パックや新聞紙を敷いたり、ビニール手袋を使うと、まな板や手が汚れず後片付けが簡単です。
特別な日のディナーはビーツ料理で華やかに
いかがでしたか?ビーツはどう扱っていいのかわからないと思っていた方も、ここで紹介したレシピを見て、意外にも身近に楽しめる野菜だと感じられたのではないでしょうか。食卓を彩って華やかにしてくれるビーツ料理は、特別な日のディナーにぴったりです。ビーツを使った料理はまだまだあるので、いろんなレシピにチャレンジしてみてくださいね。