最終更新日 2023.3.30

油の種類|原材料の違いやそれぞれの特徴は?

油の種類|原材料の違いやそれぞれの特徴は?

油というと、サラダ油やごま油、オリーブオイルなどが一般的ですが、それ以外にもたくさんの種類があることをご存知ですか?油は原材料によって風味や色合いが異なり、それぞれを使い分けることで料理の幅がグンと広がります。今回は色々な油の名前と、その特徴をご紹介します。

  • 目次
  • 油の主成分は「脂肪酸」
  • 飽和脂肪酸
  • 不飽和脂肪酸
  • 中鎖脂肪酸が多い油
  • ココナッツオイル
  • オレイン酸が多い油
  • 菜種油
  • キャノーラ油

油の主成分は「脂肪酸」

油の主な成分は「脂肪酸」です。脂肪酸は大きく分けると「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類があります。

飽和脂肪酸

飽和脂肪酸とは、肉類や乳製品に多く含まれ、一般的に常温では固形の脂のことです。短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の3種類あり、バターやラード、ココナッツオイルなどが当てはまります。

不飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸とは、植物や魚に多く含まれるサラサラとした液体の油のことです。オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸などがあり、サラダ油やオリーブオイルなどが当てはまります。

中鎖脂肪酸が多い油

中鎖脂肪酸は消化吸収が早くエネルギーとして消費しやすいので、脂肪として蓄積されにくいのが特徴です。

ココナッツオイル

ココヤシの胚乳から採れる油のことです。ココナッツ特有の甘い香りがあり、スイーツやドリンクに加えられることが多いです。25℃以上のときは液体になり、20℃を下回ると白い固形になります。熱に強く、酸化しにくいことから、非加熱調理だけでなく加熱調理にも適しています。

オレイン酸が多い油

オレイン酸(オメガ9系脂肪酸)は血中の悪玉コレステロールを下げ、生活習慣病を予防する効果が期待できると言われています。油の中でも酸化しにくく、長期保存や加熱調理に向きます。

菜種油

セイヨウアブラナの種子から採れる油のことです。黄褐色で少し青臭い風味がありますが、良質なものほどこの臭いが少ないです。酸化しにくく加熱に強いので、揚げ物に向きます。

キャノーラ油

「キャノーラ種」という、品種改良されたセイヨウアブラナの種子から採れる油のことです。クセがなく加熱に強いので幅広い料理に向きますが、トランス脂肪酸を含むので摂りすぎには注意が必要です。

オリーブオイル

オリーブの果肉から採れる油のことです。黄緑色でフルーティな風味があり、イタリア料理には欠かせない存在です。特に香り高い「エキストラバージンオリーブオイル」をサラダやパスタに加えることで、グンと本格的な味わいに仕上がります。

オリーブオイルについてもっと知りたい方はこちらもチェック!

アボカドオイル

アボカドの果肉から採れる油のことです。ほのかにアボカドの風味を感じられ、そのままでもおいしくいただけます。パンやヨーグルト、サラダなどにかけて、素材本来のおいしさをシンプルに楽しむのがおすすめです。

アルガンオイル

モロッコ特産のアルガンツリーの種子から採れる油です。繊細なナッツの香りがあり、肌への浸透がいいので主にスキンケアオイルとして使われます。200個の種子からわずか50mlしか採れず、その美容効果の高さから「モロッコの黄金」と呼ばれる希少な油です。

リノール酸が多い油

リノール酸(オメガ6系脂肪酸)はコレステロールを下げる効果があります。しかし、善玉コレステロールと悪玉コレステロールの両方を下げてしまうので、摂りすぎには注意が必要です。

サラダ油

サラダ油は菜種油・大豆油・コーン油・ひまわり油・ごま油・紅花油・綿実油・米油・ぶどう油を総称した油です。それらを低温でも固まらないように精製し、JAS基準を満たしたもののみがサラダ油と表記されます。

ごま油

焙煎した白ごまから採れる油です。琥珀色で芳ばしいごまの風味があり、中華料理や韓国料理には欠かせない存在です。特にごま油の割合が100%の「純正ごま油」は、香り高く高級感のある味わいが楽しめます。

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ぶどう油(グレープシードオイル)

ぶどうの種子から採れる油です。油臭さがなくサラッとしているので、素材の本来の風味を活かした料理に向きます。

α-リノレン酸が多い油

α-リノレン酸(オメガ3系脂肪酸)は、体内でDHAやEPAに変化します。これらは動脈硬化や血栓を防いだり、血中の中性脂肪を減らすなどの効果が期待できます。しかし、熱に弱く酸化しやすいので、加熱をせずにいただくのがおすすめです。

アマニ油

シソ科のアマという植物の種子から採れる油です。青いナッツのような風味と特有の苦味がありますが、少量を料理に取り入れることでおいしくいただくことができます。特にレモンやハーブと相性がよく、ドレッシングやマリネに加えると爽やかな風味が楽しめます。

エゴマ油(シソ油)

シソ科のエゴマという植物の種子から採れる油です。アマ二油よりも風味が穏やかで、マイルドなコクがあります。味噌やしょうゆ、かつお節など和風の食材と相性がよく、おひたしや和え物に加えるとまろやかな味わいが楽しめます。

色々な油を使い分けて楽しもう!

いかがでしたか?今までは「身体に悪そう」と敬遠していた油も、特徴や種類を理解することでイメージが変わりますよね。素材に合わせて上手に油を使い分けて、毎日の料理をワンランクアップさせてみてくださいね。

クラシルでは、様々な種類の油を使ったレシピをご紹介しています。もし気になった油があれば、ぜひこの機会に手に取ってみてくださいね。

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