ドイツ語で魔女の家を意味する「ヘクセンハウス」。『ヘンゼルとグレーテル』に登場する「お菓子の家」としても知られ、クリスマス気分を盛り上げるお菓子の一つですよね。この記事では、ヘクセンハウスの由来やクリスマスに飾る理由、作り方について解説します。クッキーを上手に組み立てるコツもご紹介するので、ぜひご覧ください。
「魔女の家」ヘクセンハウスとは?クリスマスに飾る由来やジンジャーブレッドハウスとの違い、作り方を解説
- 目次
- ドイツ語で「魔女の家」を意味する「ヘクセンハウス」とは?
- クッキーで作るのが基本
- ジンジャーブレッドハウスとの違い
- ヘクセンハウスはなぜクリスマスに作るの?
- ヘクセンハウスを作るのに必要なもの
- ヘクセンハウスを作る順番
- 崩れない!ヘクセンハウスを上手に組み立てる3つのコツ
- 手軽に楽しむなら「手作りキット」もおすすめ
- おうちでヘクセンハウスを作ってみよう!
ドイツ語で「魔女の家」を意味する「ヘクセンハウス」とは?
「ヘクセンハウス」は、ドイツ語で「魔女の家(Hexen=魔女、haus=家)」という意味がある、クッキーを家の形に組み立てたお菓子です。グリム童話の『ヘンゼルとグレーテル』に登場する、お菓子でできた魔女の家がもとになっているといわれています。以下でどのようなお菓子なのか、詳しく見てみましょう。
クッキーで作るのが基本
ヘクセンハウスとは「お菓子の家」のことですが、家の土台や壁、屋根などはクッキーで作るのが基本です。一言でクッキーといってもいろいろな種類がありますが、ヘクセンハウス作りには「ジンジャーブレッド」や「レープクーヘン」と呼ばれる生地が伝統的に使われています。
ジンジャーブレッドもレープクーヘンも、生姜(ジンジャー)やシナモンなどのスパイスの風味と、カリッとかための食感が特徴。また、アイシングやキャンディ、マシュマロ、チョコレートなどを使って、自由にデコレーションできるのもヘクセンハウスの魅力の一つなんです。
💡ワンポイント豆知識
ヨーロッパなどでは型抜きしたジンジャーブレッドやレープクーヘンをクリスマスツリーのオーナメントとして飾ることもあるんですよ!
ジンジャーブレッドハウスとの違い
ヘクセンハウスに似たもので「ジンジャーブレッドハウス」という名前を聞いたことのある方もいるのではないでしょうか。実はどちらも同じ「お菓子の家」を指しているんです。
違いは言語の由来で、ヘクセンハウスは先ほど触れた通り「魔女の家」という意味のドイツ語ですが、ジンジャーブレッドハウスは英語が由来の言葉です。ドイツでは主にレープクーヘン、イギリスなどの英語圏ではジンジャーブレッドが主に使われることから、このような違いが生まれたとも言われています。
ヘクセンハウスはなぜクリスマスに作るの?
ヘクセンハウスがどんなお菓子かご説明してきましたが、クリスマスに作る理由はなんでしょうか。以下で解説します。
ヨーロッパではクリスマスの風物詩
欧米では、クリスマスの伝統行事としてヘクセンハウス作りをするおうちも多いようです。
また、お菓子屋さんやクリスマスマーケットはもちろん、さまざまな商業施設や公共施設などでもクリスマスの風物詩としてヘクセンハウスが飾られることが多いのだとか。
冬至祭の風習
ヘクセンハウスをクリスマスに飾るようになった理由は諸説ありますが、冬至祭の風習がもとになっているともいわれています。冬至祭とはヨーロッパでクリスマスより古くからある行事。
一年で最も夜が長い冬至を境に太陽が力を取り戻し、温かい春に向かうことを祝うイベントで、再生と生命力への祈りが込められています。キリスト教の布教によりクリスマスの習慣が広まると、冬至祭の風習がクリスマスと融合していったと考えられています。
💡ワンポイント豆知識
ヘクセンハウスの材料であるレープクーヘンやジンジャーブレッドに使われている生姜は、体を温め風邪を予防すると信じられていたことから、この冬至祭で食べることで無病息災の祈りを込めたそうです。また、スパイスの香りに魔除けの意味があるためという説もあります。
オペラ「ヘンゼルとグレーテル」
ヨーロッパでは、日本に比べてオペラの観劇が身近な娯楽となっています。そして、クリスマスシーズンの定番の演目が「ヘンゼルとグレーテル」なのです。
これも、ヘクセンハウスとクリスマスを結びつけた要因の一つという説もあります。
ヘクセンハウスを作るのに必要なもの
ヘクセンハウスについて解説してきたので、今年はクリスマスに作ってみようと思った方もいるのではないでしょうか。続いては、ヘクセンハウス作りに必要なものを見てみましょう。
クッキー生地
ヘクセンハウスの土台や壁、屋根はクッキーで作ります。クッキーの材料に決まりはありませんが、一般的なクッキーの材料である薄力粉やバター、砂糖、卵などのほかにスパイスを用意してみましょう。
はちみつやジンジャーパウダー、シナモンパウダーなどを加えると、レープクーヘンやジンジャーブレッドなどを使った伝統的なヘクセンハウスの味により近い仕上がりになりますよ。
ロイヤルアイシング
ヘクセンハウスは複数のクッキーを接着して組み立てることで家の形に仕上げます。そのとき接着剤として使うのがロイヤルアイシングです。これはアイシングの正式名称で、砂糖や卵白、レモン汁などを混ぜて作ります。
乾燥すると固まる性質があるので、接着剤として使うほか、着色してデコレーションにも使えます。
装飾用のお菓子
お好みのお菓子などを使って自由にデコレーションするのもヘクセンハウスの楽しみの一つです。
アラザンやチョコスプレー、カラフルなチョコレート、グミ、マシュマロなどを使うと華やかに仕上がりますよ。
家の型紙
一般的な形のヘクセンハウスを作るには、土台のほかに4枚の壁、2枚の屋根、煙突などのパーツをクッキーで作る必要があります。それぞれのパーツの高さや幅などがぴったり合わないといびつな形になってしまったり、うまく接着できなかったりすることもあるので、必ず型紙を作りましょう。
自分でデザインするのはもちろん、インターネットでテンプレートをダウンロードして作る方法もありますよ。
ヘクセンハウスを作る順番
ヘクセンハウスは作る順番も大切です。ここではおおまかな流れを確認しておきましょう。
①クッキー生地を作り、冷蔵庫で休ませる
↓
②生地を伸ばし、型紙に合わせてカットする
↓
③歪まないように平らに焼成し、完全に冷ます
↓
④アイシングを作り、コルネ(絞り袋)に入れる
↓
⑤壁から順番にアイシングで接着し、乾かしながら組み立てる
↓
⑥最後に屋根をのせる
↓
⑦好みのお菓子でデコレーションする
手作りのクッキー生地を使う場合も、市販のお菓子を使う場合も、アイシングで接着して乾かしながら組み立てることがポイント!このあと、ヘクセンハウスを上手に作るコツをご紹介するので、合わせてチェックしてみましょう。
崩れない!ヘクセンハウスを上手に組み立てる3つのコツ
ヘクセンハウス作りで失敗しないために、上手に組み立てるコツをご紹介します。
クッキーはしっかり固く、平らに焼く
ヘクセンハウスはクッキーで作った壁で屋根などの重さを支える必要があります。サクサクホロホロとしたショートブレッドのようなクッキーよりも、カリッと噛みごたえのある、固くて強度のあるクッキーにするのがおすすめです。
生地の材料を水分の少ない配合にするか、焼き時間を調整して水分をしっかり飛ばすことで、固く仕上げることができますよ。パーツを厚めにするとクッキーの重さが増すので、接着が難しくなることも。特に三角屋根にする場合、斜めに接着すると重さで滑り落ちてしまう可能性があるので、できるだけ薄く伸ばす方がよいでしょう。
☝️クラシルシェフのコツとポイント
せっかく型紙を使って正確にパーツを切り出したとしても、焼成中に膨らんで歪んでしまうこともあります。生地をしっかり冷やすことやオーブンを予熱してから焼くことで、クッキーの膨らみを抑えることができますよ。
接着用のアイシングも固めに作る
アイシングは水分量によって固さに違いが出ますが、ヘクセンハウス作りで接着剤の役割をするアイシングには固めのものが向いています。緩いアイシングで接着すると強度が下がってクッキーの重みを支えきれず、崩れやすくなってしまうためです。
ツヤツヤとしていて角がピンと立ち、絞り袋から絞り出しにくいくらいの固さを目安に調整してみてください。卵白やレモン汁の分量を一気に入れるのではなく、少しずつ入れていくと失敗しにくいですよ。
時間がかかっても、乾かしながら順番に組み立てる
ヘクセンハウスはアイシングを糊のように使い、クッキー同士をくっつけながら組み立てていきます。まずは土台に4枚の壁を接着していきますが、屋根をのせる前に数時間~一晩おいてアイシングをしっかり乾燥させましょう。
壁がしっかりと箱状に固定されてから、屋根を取り付けます。屋根を斜めに接着したいときは滑り落ちやすいので、ちょうどよい高さの食器などを支えに使うとよいですよ。そして再び乾燥させ、屋根がしっかりと固定されたのを確認してから、装飾を行いましょう。
☝️クラシルシェフのコツとポイント⭐️
接着剤となるアイシングが固まりきる前に力をかけてしまうと崩れてしまう可能性があります。焦らず時間をかけ、しっかりと乾かしながら組み立てていくのが成功するための最大のコツですよ。
手軽に楽しむなら「手作りキット」もおすすめ
ヘクセンハウスを作ってみたいけれど、型紙を準備したりクッキーを焼いたりするのが難しそうと思う方もいるかもしれません。そこで、より手軽にヘクセンハウス作りに挑戦できる方法をご紹介します。
クッキーパーツ入りのキットを利用する
クリスマスシーズンに向けて、お菓子やパンメーカー、雑貨店などから、ヘクセンハウス作り用のキットが販売されます。型紙が入っていてクッキーから作るタイプもありますが、焼成済みのクッキーが入っていて組み立てるだけの商品もあるので、お菓子作り初心者の方や子どもと手軽に楽しみたい方はぜひ活用してみてください。
アイシングやデコレーション用パーツが付属しているものも多いので、必要な材料を一から用意する手間も省けますよ。
市販のクッキーやビスケットを使ってアレンジする
市販のクッキーやビスケット、ウエハースなどを使ってヘクセンハウスを作ってみるのもおすすめです。壁や屋根として使いやすい形のシンプルなものを選んでみましょう。
ビスケットやウエハースは、クッキーとは表面の質感が違うので、クッキーだけで作ったものとはまた違ったおしゃれな印象に仕上がりますよ。
おうちでヘクセンハウスを作ってみよう!
今回は、ヘクセンハウスの特徴やクリスマスに飾る理由、作り方のコツなどを解説しました。子どものころにあこがれたお菓子の家「ヘクセンハウス」。作って飾って食べてとたくさんのワクワクがあります。ご紹介したコツなども参考に、ぜひクリスマスに向けておうちでヘクセンハウスを作ってみてくださいね。
![kurahsiru[クラシル]](https://assets.kurashiru.com/production/assets/kurashiru_logo-81cae3c71c84cdf810452fad186fd5ca4e12e87e5e4a4354f13b3cd071f272cd.png)