ドイツのクリスマス菓子レープクーヘンとは?ジンジャーブレッドとの違いや、本場のレシピを解説

ドイツのクリスマス菓子レープクーヘンとは?ジンジャーブレッドとの違いや、本場のレシピを解説

ドイツの伝統菓子「レープクーヘン」。スパイスの深い香りと蜂蜜のやさしい甘さが特徴のクッキーのようなもので、ドイツのクリスマスシーズンには欠かせないお菓子のひとつです。この記事では、レープクーヘンの特徴やジンジャーブレッドとの違い、レープクーヘンの楽しみ方について解説します。ぜひ最後までご覧くださいね。

  • 目次
  • レープクーヘンとは?ドイツの伝統的なクリスマス菓子
  • スパイスと蜂蜜が香る、しっとり・ねっとり食感
  • 「命のケーキ」とも呼ばれる
  • 土台にオブラートが使われる
  • ジンジャーブレッドやヘクセンハウスとの違い
  • レープクーヘンには種類がある?
  • レープクーヘンの美味しい食べ方・楽しみ方
  • 今年のクリスマスはレープクーヘンを味わってみよう

レープクーヘンとは?ドイツの伝統的なクリスマス菓子

レープクーヘン(Lebkuchen)は、ドイツやその周辺国で古くから親しまれている焼き菓子です。

スパイスが香るクッキーのようなお菓子で、特にクリスマスシーズンには欠かせないものなんですよ。以下で特徴について詳しく見ていきましょう。

スパイスと蜂蜜が香る、しっとり・ねっとり食感

レープクーヘンは、スパイスの豊かな香りと蜂蜜のやさしい甘みが特徴です。シナモン、クローブ、ナツメグ、ジンジャー、カルダモンなどの多彩なスパイスを使用することで、複雑で深い風味が生まれます。

また、たっぷりの蜂蜜とアーモンドやヘーゼルナッツなどのナッツ類を生地に練り込んで焼くのも特徴です。

食感は一般的なクッキーとは異なり、しっとり、あるいはねっとりとした、やわらかい独特の歯触りがあります。また、形は少し大きめの丸い形や四角形をしており、砂糖やチョコレートで表面をコーティングしたものが一般的ですが、ハート型のものや中にジャムを入れたものもありるようです。

「命のケーキ」とも呼ばれる

レープクーヘン(Lebkuchen)の起源については諸説あります。一説では「生命」を意味する「Leben(レーベン)」が名前の由来とされており、別名「命のケーキ」とも呼ばれているのです。

また、パンケーキを意味するラテン語の「libum(リーブム)」、「甘い」という意味の古いドイツ語「lebbe(レーベ)」が語源とする説もあります。

レープクーヘンの歴史は古く、その原型とされるスパイスと蜂蜜入りのパンは古代エジプトやローマで既に作られていました。現在のレープクーヘンの形に近くなったのは中世時代のヨーロッパで、修道院で作られたスパイスと蜂蜜を使った保存性の高い菓子が起源とされています。

そして中世後期に入り、ヨーロッパでスパイスが流通し始めると一気に普及し、特にドイツでは独自の進化を遂げたのです。交易の中心地であったニュルンベルクはレープクーヘンの製造において重要な都市になり、1643年には職人のギルドが結成されました。現在でも、高い品質を保つために、アーモンドの使用量などに厳格な基準が定められています。

土台にオブラートが使われる

レープクーヘンの生地は小麦粉が少なくナッツ類が多いため、非常にやわらかいのが特徴です。

成型しにくいだけでなく、そのまま焼くと形が崩れやすかったり、天板にくっつきやすかったりと扱いづらいため、白くて薄い製菓用のオブラート(Oblate)を「底板」として使用します。オブラートを敷いた上に生地を絞り出し、そのまま焼きあげるのだそうです。オブラートはでんぷんから作られており、無味無臭。焼いてもかたくならないため、焼きあげたレープクーヘンと一緒に食べることができるんですよ。

ジンジャーブレッドやヘクセンハウスとの違い

レープクーヘンとよく似たお菓子にジンジャーブレッドがありますが、その違いを確認してみましょう。

レープクーヘン ジンジャーブレッド
分類 ドイツの伝統菓子 スパイス入りクッキーの総称
使うスパイス シナモン、クローブ、ナツメグ、ジンジャー、カルダモンなど ジンジャー、シナモン
使う食材 蜂蜜、ナッツ、ドライフルーツ、小麦粉 バター、砂糖、小麦粉
味わい 香りが濃厚で複雑、しっとりやわらかい食感 ジンジャーが強く香るスパイシーな風味、サクッとした食感
見た目 丸い形が多い・チョコがけ、砂糖のグレーズなどで仕上げる 人形、動物、家などの形、アイシングで細かく装飾する

レープクーヘンはドイツの伝統的な焼き菓子で、ジンジャーブレッドはスパイス入りのクッキーやケーキの総称です。「ジンジャーブレッド(スパイス菓子全般)」という大きなグループの中に、ドイツ代表として「レープクーヘン」が含まれる、ということになります。

ここでは、よく見かける人の形をしたジンジャーブレッドクッキーと比較しますが、それぞれ味わいも異なります。英語圏の「ジンジャーブレッドクッキー」がジンジャー(生姜)の風味を強く押し出すことが多いのに対し、レープクーヘンはシナモンやクローブ、カルダモンなど、複数のスパイスが複雑に香るのが特徴です。

💡ワンポイント豆知識
かたく焼いたレープクーヘンやジンジャーブレッドは「ヘクセンハウス(お菓子の家)」の壁や屋根の材料として使われます。クリスマスが終わった後はみんなで食べてしまうのだそうですよ。

レープクーヘンには種類がある?

伝統菓子であるレープクーヘンは、その名称を名乗るための決まりがあり、種類もいくつかあります。代表的なものを見てみましょう。

ニュルンベルガー・レープクーヘン

先ほど少し触れましたが、ドイツ・バイエルン州の「ニュルンベルク」がレープクーヘンの本場として世界的に有名です。

中世からスパイス交易の拠点として栄えたため、高品質なレープクーヘン作りが発展したといわれています。そのため「ニュルンベルガー・レープクーヘン」はEUの地理的表示保護(PGI)にも認定されているんですよ。

レープクーヘンの品質特性がこの土地と深く結びついており、その技術はニュルンベルクの職人たちが受け継いできたものであることから認定されたもので、ニュルンベルクで作られたものだけが「Nürnberger Lebkuchen」という名称で表示することができます。

エリーゼン・レープクーヘン

「エリーゼン・レープクーヘン(Elisenlebkuchen)」は、先ほどご紹介したニュルンベルガー・レープクーヘンのひとつであり、レープクーヘンの中でも最も高級なものを指します。

エリーゼン・レープクーヘンを名乗るための定義は厳しく「小麦粉の使用量が生地全体の10%以下」であり、「ナッツ類(アーモンド、ヘーゼルナッツ、クルミ)が25%以上」含まれている必要があるのだそうです。この条件を満たすものだけが「エリーゼン・レープクーヘン」と呼べます。小麦粉が少ないためよりナッツの風味が強く、しっとりとコク深い味わいが特徴です。

レープクーヘンの美味しい食べ方・楽しみ方

レープクーヘンの特徴を知ったところで、おいしい食べ方や楽しみ方をご紹介します。

クリスマスマーケットの定番「グリューワイン」と一緒に

本場ドイツのクリスマスマーケットでは、レープクーヘンと「グリューワイン」(スパイス入りホットワイン)の組み合わせが定番です。

スパイスの香りが重なり合い、より深い風味が楽しめますよ。もちろん、コーヒーや紅茶などの温かい飲み物と合わせるのもおすすめです。

オーナメントとしてツリーに飾る

レープクーヘンはお菓子として食べるだけでなく、オーナメントとしてツリーに飾るという楽しみ方もあります。

ハート型や星型などに焼き上げ、カラフルなアイシングでデコレーションしたり、メッセージを入れたりして華やかに仕上げることも多いようです。できあがったレープクーヘンに穴を開けてリボンを通し、クリスマスツリーに飾ります。

お菓子の家「ヘクセンハウス」を作る

本場ドイツでは、レープクーヘンを使ってヘクセンハウスを作るのも定番です。

童話の「ヘンゼルとグレーテル」に出てくる魔女の家としても知られますが、クリスマスの伝統行事として家庭で手作りすることも多いそうですよ。

今年のクリスマスはレープクーヘンを味わってみよう

今回はドイツのクリスマスには欠かせない伝統菓子「レープクーヘン」について解説しました。レープクーヘンは、複数のスパイスを贅沢に使った深い風味と、蜂蜜のやさしい甘みが魅力のお菓子です。食べるのはもちろん、クリスマスツリーのオーナメントやお菓子の家を飾れば、一気にクリスマスの気分を高めてくれますよ。今年のクリスマスはぜひレープクーヘンを用意してみてはいかがでしょうか。

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