「アイススラリー」という飲み物を知っていますか?シャーベット状の冷たい飲み物のことで、近年、夏の熱中症対策として注目されています。スポーツをする人や、農作業など日中に屋外で仕事をしなければならない人にもおすすめです。今回はそんな「アイススラリー」の特徴や作り方をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
「飲める氷!?」アイススラリーが夏に人気の理由とは?
- 目次
- アイススラリーとは?
- アイススラリーの材料と準備
- ミキサーを使って作る方法
- かき氷機を使って作る方法
- ミキサーなしで作る方法
- アイススラリーを作る&飲む際の注意点
- アイススラリーのメリット
- 知っておいて損なし!アイススラリーで熱中症対策
アイススラリーとは?
アイススラリーとは、英語で氷を意味する「アイス(ice)」とドロっとしたものを意味する「スラリー(slurry)」を組み合わせた、シャーベット状の飲み物です。
調べてみると「細かい氷の粒子が液体に分散した状態の飲み物」と書かれていますが、これだとちょっとイメージしづらいですよね。簡単にいうと「少し溶けかけてなめらかになったかき氷のようなもの」「フローズンドリンクが少し溶けたようなもの」が、アイススラリーに近い状態と言えます。
ただ、アイススラリーは、フローズンドリンクやスムージーとは異なり、通常の氷よりも結晶が小さく流動性が高いのが特徴です。そのため、体内を効率よく冷やすことができると言われており、熱中症対策にもおすすめの「飲める氷」として注目されているんですよ。
アイススラリーの材料と準備
アイススラリーは、おうちで作れます。ここでは、アイススラリーを作るための材料とあらかじめ準備しておくことを確認しておきましょう!
🧊材料🧊
・スポーツドリンク
・スポーツドリンク(凍らせる用)
・[お好みで]レモンやライム、オレンジ果汁
・[お好みで]塩
※スポーツドリンクは全体量の2/3を凍らせて作ることが多いようです
(例)スポーツドリンク500mlのうち、300〜350mlを凍らせる
※1:1.4の割合で作る方法もあります
(例)スポーツドリンク100ml+凍らせたスポーツドリンク140ml
あらかじめ準備しておくこと
凍らせる用のスポーツドリンクは、製氷器・製氷皿に入れてあらかじめ凍らせておく
ジッパー付きの冷凍用保存袋に入れて凍らせてもOK
ミキサーを使って作る方法
①ミキサーに液体のスポーツドリンクと凍らせたスポーツドリンクを入れてなめらかになるまで撹拌する
※必ず氷の粉砕ができるタイプのミキサーを使ってください
⭐️クラシルシェフのアレンジポイント⭐️
お好みでレモンやライムなどのストレート果汁を加えるとスッキリとした味わいになるのでおすすめです。
かき氷機を使って作る方法
① 凍らせたスポーツドリンクをかき氷機で削る
② ①をボウルなどに入れ、そこにスポーツドリンクを加えて混ぜる
※製氷器・製氷皿で作った氷を使えるかき氷機を使ってください
ミキサーなしで作る方法
① ジッパー付き冷凍用保存袋にスポーツドリンクを入れ、冷凍庫で冷やす
② 3〜4時間程度経ったら取り出す
③ 袋ごと揉みほぐして、氷を砕く
④ ③をボウルなどに取り出し、そこにスポーツドリンクを加えて混ぜる
☝️クラシルシェフのコツとポイント
軽く凍らせたスポーツドリンクは、袋ごと揉み込むほか、ボウルやバットに取り出してフォークやスプーンなどでほぐしても作れます。
※この方法で作る場合は、スポーツドリンクを完全に凍らせないようにしましょう
※冷凍庫の設定などによって凍る時間が異なるため、様子を見ながら凍らせてください
※シャリシャリとした半解凍の状態が理想です
アイススラリーを作る&飲む際の注意点
アイススラリーの作り方をいくつかご紹介しましたが、作るときも飲むときもいくつかの注意点があります。必ずチェックして、安全にアイススラリーを作り、活用してくださいね。
ミキサーは必ず「氷粉砕可能」なタイプを
アイススラリーをミキサーで作りたい場合は、必ず氷を粉砕できるタイプのミキサーをご使用ください。氷が砕けないものを使うと故障の原因となるだけでなく、怪我をしてしまうおそれもあり大変危険です。
氷が粉砕できるかどうかは取扱説明書などにも必ず記載があるので、お手持ちのミキサーが氷粉砕が可能なタイプか確認しましょう。スムージー対応の機種でも氷は砕けないタイプもあるので注意が必要です。
かき氷機は製氷皿の氷が使えるタイプを
昨今、さまざまなタイプのかき氷機が販売されていますよね。なかには、専用の製氷カップを使わないといけないものもあり、製氷皿で作った氷やロック氷などが使えないことも。
こちらもミキサーと同様、故障の原因となるため、必ず製氷皿で作った氷を使えるタイプのものを使用してください。
持ち運ぶときはスポーツドリンク対応の水筒で
水筒はステンレスやアルミなど金属製のものが多くありますが、スポーツドリンクには塩分が含まれているためサビの原因となったり、金属が溶け出して中毒を起こしてしまうおそれがあります。
持ち歩く際は必ずスポーツドリンク対応の水筒に入れるようにしましょう。
また、スポーツドリンク対応の水筒でも長時間放置せず、なるべく早めに飲み切るようにしてくださいね。
飲みすぎないように注意する
アイススラリーは効率的に体を冷やせる飲み物ですが、たくさん飲むと一気に体が冷えてしまい体温が下がりすぎることがあります。また、体質によっては胃腸が刺激され、お腹の調子が悪くなることも。体への負担を軽減するためにも、少しずつゆっくり飲むようにしましょう。
💬管理栄養士からのコメント
冷たいものが苦手な方や胃腸が弱い方は、体調に合わせてアイススラリーを飲むか検討してくださいね。
乳幼児や高齢者が飲むときは安全に配慮する
アイススラリーは幅広い世代が飲める冷却ドリンクですが、飲み込む力が弱い小さなお子様や高齢者の方は誤嚥のリスクがあるため、注意が必要です。小さなお子様にはスプーンなどを使って少量ずつ与えるか、氷の粒が細かいタイプの商品を選ぶなど、安全面に十分配慮をしたうえで利用しましょう。
また、体温調節が難しいこともあるので、冷たいものを一気に摂取することで体調を崩してしまう可能性もあります。小さなお子様や高齢者の方は様子を見ながら少しずつ飲むようにしてくださいね。
アイススラリーのメリット
アイススラリーにはさまざまなメリットがあります。以下で確認してみましょう。
熱中症対策
昨今、日本の夏は猛暑や酷暑と呼ばれるほど、35度を超えることが多くなってきて、熱中症になる人も増えています。そんな熱中症対策にアイススラリーは有効です。
熱中症を予防するには、内臓の温度である「深部体温」を調節することが大切なのだとか。アイススラリーは身体の内側を効率よく冷やしてくれるため、熱中症対策に最適といわれています。
屋外での運動や作業時の暑さ対策
熱中症対策のところで触れた「深部体温」を運動前に一時的に下げることを「プレクーリング」といいます。深部体温が下がったあとに運動をすることで、体温が上がるのを抑える効果があるのだそうです。
一般的によく行うのが、アイスパックを脇の下や足の付け根に当てて身体の外側から冷やす方法ですが、これもプレクーリングのひとつ。ただ、この方法よりも効果的に深部体温を下げられるということで、アイススラリーが注目されています。
運動や屋外作業の前などにアイススラリーを飲むことで、熱中症のリスクを減らし、パフォーマンスも向上するという研究結果もあるようです。
💬管理栄養士からのコメント
アイススラリーを飲むタイミングは運動前がおすすめです。体温の上昇が抑えられ、熱中症のリスクが軽減されます。もちろん、運動中や休憩中にこまめに摂取することでも熱中症対策になるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
知っておいて損なし!アイススラリーで熱中症対策
今回は、アイススラリーの特徴や作り方について解説しました。アイススラリーは体への負担が少なく、発熱時や熱中症対策にも有効であることが評価されています。一部コンビニやドラッグストアなどでも取り扱われており、手に入りやすくなってきていますが、おうちでも簡単に作れるのが魅力です。暑い日やスポーツをする前などにぜひ活用してみてくださいね。
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