賞味期限と消費期限をきちんと理解しよう！表記方法や保存方法についても解説！

「賞味期限」と「消費期限」の違いについてご存じでしょうか？どちらも適切な環境で保存した場合に食べ切る目安の期限を表記したものですが、少し意味合いが異なります。この2つの期限の違いを知ることで、食品を無駄にすることなく、安全に食べることができますよ。この記事で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

一部を除くほとんどの加工食品には、食品の特性や劣化の速度に応じて「賞味期限」か「消費期限」のどちらかを表示することが厚生労働省および農林水産省により義務づけられています。 この2つの期限の違いは何でしょうか？

「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」のことを賞味期限と言います。期限と書かれているとドキッとしますが、この期限を過ぎたからといって、もう食べられないということではありません。

パッケージに表示されている年月日は、「食品の袋や容器を開けない状態」で、さらに「記載された保存方法を守っていた場合」の期限を表しています。そのため、保存方法によっては食品の劣化が早まる可能性もありますので、注意が必要です。開封後は期限にかかわらず早めに食べるようにしましょう。

スナック菓子や缶詰、ペットボトル飲料など、比較的傷みにくい食品に表示されています。

消費期限とは「安全に食べられる期限」のことで、前述の賞味期限とは異なり、「この期限を過ぎたら食べないほうがよい」年月日のことです。

こちらも賞味期限と同じく、食品の袋や容器を開けない状態で、記載された保存方法通り保存していた場合の期限となります。

食肉などの生鮮食品やお弁当、ケーキなど、傷みやすい食品に表示されています。

ここで、賞味期限と消費期限の具体的な表示方法を比較してみましょう。表示方法については、食品衛生法およびJAS法で定められています。 前述したように、どちらの期限についても、容器や袋を開封する前の状態で、パッケージに記載された保存方法通り保存していた場合の期限となります。

基本的には「年月日」を表示しますが、製造された日から3ヶ月を越えるものについては、「年月」のみで表示してもよいことになっています。

賞味期限と同じく、基本的には「年月日」で表示します。食品衛生法およびJAS法では「時間」までの表示は義務づけられていません。しかし、品質の劣化がとくに早いとされる弁当類に関しては、「年月日」に加えて「時間」を表示するのが望ましいとされています。

食品ロスとは、本来は食べることができるのに廃棄されている食品のことです。日本では、年間522万tもの食品ロスが発生しています。（令和2年度推計値）

食品ロスは、食品製造業や小売業などの「事業系食品ロス」と、各家庭から発生する「家庭系食品ロス」に大きく分けられます。

食品ロスを減らすために、まずは家庭での食品ロスを出さないことを意識してみましょう。例えば、購入したものの賞味期限や消費期限を把握して期限内に使い切る、作ったものは残さずに食べきるなどです。食料品を普段から少し多めに買っておいて、賞味期限を切らさないように日常的に使いながら買い足し、一定量の食品を確保するローリングストックなどの取り組みもあげられます。

加えて、買い物をするときにもちょっとした工夫をすることで、食品ロスを減らすことにつながります。例えば、奥から商品を取らずに賞味期限の近いものを購入する「手前取り」や、すぐに食べる予定の食品なら賞味期限が近い値引き品を購入するなどです。賞味期限と消費期限についてきちんと理解していれば、使い切れる分だけ購入することができ、家庭での食品ロスも防げます。

賞味期限と消費期限の違いについて、ご理解いただけたでしょうか。きちんと理解することで食品を安全においしく食べられるだけでなく、食品を無駄にせず食べ切ることができます。私たちがほんの少し意識して行動を変えることで、食品ロスを減らし、食品資源の有効活用や環境保全へとつながっていくのです。ぜひ、毎日の生活のなかで実践してみてくださいね。