最終更新日 2024.3.8

エスプレッソの魅力とは?特徴やコーヒーとの違いについて解説!

エスプレッソの魅力とは?特徴やコーヒーとの違いについて解説!

仕事や勉強、休憩のおともに人気のドリンクといえばコーヒーですよね。コーヒーのなかにもさまざまな楽しみ方がありますが、「エスプレッソ」とはどんなものかご存じですか?今回は、エスプレッソの特徴やドリップコーヒーとの違いについて、エスプレッソのおいしい飲み方とともにご紹介します。ぜひ最後までご覧くださいね。

  • 目次
  • エスプレッソとは?
  • エスプレッソとドリップコーヒーの違いは?
  • 抽出
  • 味わい
  • 豆の煎り具合
  • 豆の挽き方
  • エスプレッソの楽しみ方

エスプレッソとは?

「エスプレッソ」とは、イタリア発祥のコーヒーの飲み方のことです。コーヒーそのものがヨーロッパに伝わったのは17世紀のことですが、エスプレッソが飲まれるようになったのは20世紀はじめころのこと。

1806年、ナポレオンが大陸封鎖令を発令したことでヨーロッパ全土でコーヒーの輸入量が減り、コーヒーを手に入れづらくなりました。イタリアでカフェを営んでいた人々もコーヒー不足に悩み、その対策としてコーヒー1杯あたりに使う豆の量を減らすことにしたのです。豆を細かく挽き、少なめの水で抽出するという工夫をした結果、エスプレッソが生まれました。

1901年には、世界初のエスプレッソマシンが作られました。当時のエスプレッソマシンは蒸気機関車をヒントに作られていて、とても大きなものでした。1950年代になると小型のエスプレッソマシンが開発され、エスプレッソを飲むことが一般的になっていきました。1960年以降には、そのほかの会社でもエスプレッソマシンを作るようになり、ヨーロッパ各国や世界中へ、エスプレッソも広まっていったのです。

エスプレッソは、圧力をかけながら短時間で抽出するのが特徴。そこで、「急行」という意味の「express」が語源となってエスプレッソと名付けられたそうです。また、イタリアには「エスプレッソが客を待つのではなく、客がエスプレッソを待つのだ。」という言葉があるように、「特別に、注文ごとに」という意味を持つエスプレッソという言葉を語源にしたという説もあるようです。

エスプレッソとドリップコーヒーの違いは?

抽出

■エスプレッソ

エスプレッソは、挽いたコーヒー豆をエスプレッソマシンやエスプレッソメーカーにセットし、お湯に高い圧力をかけながら短時間で抽出した方法です。コーヒー豆は圧力をかけながら抽出するとえぐみが強く出やすいので、それを防ぐために少量を短時間で抽出します。

■ドリップ

ドリップコーヒーは、豆にお湯を通してろ過しながら抽出します。ろ過に使うフィルターには、紙や布、金属などがあり、紙製のフィルターを使う方法を「ペーパードリップ」、フランネル素材の布を使う方法を「ネルドリップ」と呼びます。また、サイフォン器具を使い蒸気圧を使って抽出する「サイフォン式」という方法もあり、それぞれ異なる味わいを楽しめます。

■エスプレッソ

エスプレッソに使用するコーヒー豆の量は7~8g。この量から約25~35ccのコーヒーを抽出します。

ちなみにエスプレッソはデミタスカップという小さいカップに注ぐことが多いですが、デミタスとはフランス語で「半分の(demi)」「コーヒーカップ(tasse)」という意味があるそうですよ。

■ドリップ

ドリップコーヒーは一杯あたり10gの豆を使って150~160㏄のコーヒーを抽出します。

味わい

■エスプレッソ

圧力をかけて少量を抽出するため、苦味が強く濃厚な味わいです。エスプレッソの表面にはクレマと呼ばれる細かい泡の層ができます。これがクリーミーな口当たりで、エスプレッソの香りを逃がさない働きがあるのだそうです。

■ドリップ

ドリップコーヒーは、エスプレッソに比べるとあっさりとした味わいですが、豆やフィルターの種類によっても異なる味わいが楽しむことができます。

豆の煎り具合

■エスプレッソ

一般的にはエスプレッソには深煎りの豆を使いますが、お好みによって浅煎りの豆を使っても問題ありません。

■ドリップ

ドリップコーヒーには中間ぐらいの焙煎度合いのものが合うといわれています。こちらもお好みで深煎りのものや浅煎りのものを選んでみてくださいね。

豆の挽き方

■エスプレッソ

エスプレッソは短時間で抽出するので最も細かい極細挽きが向いていると言われています。極細引きとは、粉糖~上白糖などの細かさに近いようなので、参考にしてみてくださいね。

■ドリップ

一方ドリップコーヒーにはグラニュー糖程度の細かさである中細挽きの挽き具合が合うと言われています。

エスプレッソの楽しみ方

エスプレッソは、そのまま飲んでその苦味や濃厚さを味わうのも楽しみ方の一つです。エスプレッソの本場であるイタリアでは、砂糖を入れて飲むことが多いようです。しかも、少量のエスプレッソに対して、シュガースプーン山盛り1~2杯入れることもあるんだとか。溶けきらずカップの底に残った砂糖は、エスプレッソを飲んだあとにスプーンですくって食べるんだそうですよ。

エスプレッソは苦味が強く濃厚な味わいであることから、ミルクとよく合い、アレンジメニューもたくさんあります。ここからは、エスプレッソのいろいろな楽しみ方についてご紹介します。

カプチーノ

カプチーノとは、エスプレッソに、蒸気であたためたスチームミルクと泡立てたフォームミルクを合わせたものです。エスプレッソとスチームミルク、フォームミルクの割合は好みで変えることができますが、一般的にはエスプレッソが2割、スチームミルクとフォームミルクが8割ほどの割合です。

カフェラテ

カフェラテにはイタリア語で「牛乳入りのコーヒー」という意味があり、エスプレッソにスチームミルクを加えたものです。カフェラテもカプチーノと同じでエスプレッソが2割、ミルクが8割の割合で作ることが多いです。

カフェラテは、カフェオレと何が違うんだろうと思う方も多いのではないでしょうか。カフェラテはエスプレッソがベースになっているのに対し、カフェオレはドリップコーヒーに温めたミルクを加えたもの。また、カフェオレではコーヒーとミルクは同量ずつ加えます。

マキアート

エスプレッソに少量のフォームミルクを加えたものがマキアート。ミルクの割合が少なめなので、エスプレッソの苦味や風味を強く感じられるのが特徴です。キャラメルソースをトッピングしてキャラメルマキアートとして楽しむアレンジも人気ですよね。マキアートにはイタリア語で「染み」という意味があり、エスプレッソの表面にミルクで染みがついたように見えたことから名づけられたのだそうです。

アフォガート

アイスクリームに熱々のエスプレッソをかけて作るデザートメニュー。甘くてクリーミーなアイスクリームに、エスプレッソの苦味が相性抜群です。日本でアフォガートというとコーヒーのイメージがありますが、イタリアでは紅茶をかける「ティー・アフォガート」や、カシスやカルーアなどのリキュールをかける「リキュール・アフォガート」も人気なのだそうですよ。

シェカラート

シェカラートはイタリア風のアイスコーヒーです。シェーカーにエスプレッソと氷、砂糖やガムシロップを入れてシェイクして作ります。アイスコーヒーに氷を入れると氷が溶けてドリンクの味が薄くなってしまうので、それを防ぐために考案されたメニューなのだとか。氷とシェイクすることによって急冷され泡立ったアイスコーヒーは、まろやかでやさしい口当たりです。

フラットホワイト

フラットホワイトは、オーストラリアやニュージーランドでは定番の飲み方です。カフェラテと似ていますが、ミルクの割合が少なくエスプレッソの味わいを楽しめるのが特徴です。

エスプレッソ・コン・パンナ

エスプレッソにホイップクリームをトッピングしたメニュー。コクのある生クリームと濃厚な味わいのエスプレッソがよく合う、デザートのような一杯です。

エスプレッソトニック

エスプレッソトニックは、エスプレッソにトニックウォーターを加えたドリンクで、シュワッとする爽快感があります。トニックウォーターに含まれるハーブやかんきつ類の香りも楽しめます。

アメリカーノ

エスプレッソにお湯を加えて、エスプレッソの香りとさっぱりとした味わいを楽しむ飲み方です。アメリカンコーヒーと名前がよく似ていますが、アメリカンコーヒーは浅炒りの豆で淹れたドリップコーヒーです。

エスプレッソマティーニ

エスプレッソにウォッカやリキュール、氷を加え、シェイカーで混ぜ合わせて仕上げるカクテルです。キリっとした冷たさとふんわりとした口当たり、エスプレッソの苦みとコクが楽しめます。こちらはアルコールドリンクなので、未成年の方は飲めません。

エスプレッソを飲んでみよう!

今回は、エスプレッソの特徴や歴史について、さまざまなアレンジメニューとともに解説しました。これまで、コーヒーのメニューをなんとなく選んでいた方も多いかもしれませんが、アレンジ内容が詳しくわかれば選ぶ楽しさも増えますよね。おうちにエスプレッソマシンがある方は、ぜひおうちでアレンジメニューも楽しんでみてください。

クラシルでは、コーヒーのアレンジレシピや、コーヒーのおともにぴったりのスイーツのレシピをたくさんご紹介しています。そちらも、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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