手羽の選び方と栄養素｜買い物で役立つ基本の「き」

コクのある旨みがおいしい「手羽」。手羽先や手羽元など、部位によって異なるおいしさを楽しめるのも手羽の魅力ですよね。手羽はおいしいだけでなく、さまざまな栄養素を含む食材でもあるんです。今回は、そんな手羽の栄養素と選び方をご紹介します。ポイントを押さえて、おいしい手羽を選んでくださいね。

骨付きチキンなどで馴染みのある手羽ですが、鶏肉のどの部分を指すかご存知でしょうか。以下、それぞれの特徴とともにご紹介します。

■手羽

鶏の上腕から指先まで、全体を指します。手羽のなかには2つの関節が存在し、その部位ごとに細かく名前がつけられています。

■手羽先

上腕から肘までの関節部分を指します。関節から指先部分はゼラチンを含み、コリコリとした食感が楽しめます。唐揚げなどの食感を楽しむ料理に最適です。

■手羽元

肘から指先までの部分を指します。骨が厚く、だしも出るため、鍋や煮込み料理に最適です。手羽元の肉の部分に切り込みを入れてグルッと裏返したものは、その見た目から「チューリップ」という名で販売されており、唐揚げなどに使われています。

手羽（生・皮つき）100gあたりの栄養価は以下の通りです。

・エネルギー　　189kcal

・たんぱく質　　17.8g

・脂質　　　　　14.3g

・炭水化物　　　0g

・カリウム　　　220mg

・ビタミンB6　　0.38mg

・ビタミンB12　 0.4μg

手羽先（生・皮つき）100gあたりの栄養価は以下の通りです。

・エネルギー　　207kcal

・たんぱく質　　17.4g

・脂質　　　　　16.2g

・炭水化物　　　0g

・カリウム　　　210mg

・ビタミンB6　　0.30mg

・ビタミンB12　 0.5μg

手羽元（生・皮つき）100gあたりの栄養価は以下の通りです。

・エネルギー　　175kcal

・たんぱく質　　18.2g

・脂質　　　　　12.8g

・炭水化物　　　0g

・カリウム　　　230mg

・ビタミンB6　　0.45mg

・ビタミンB12　 0.3μg

以下で注目の栄養素について、それぞれの特徴を見ていきましょう。

■たんぱく質

たんぱく質は、炭水化物や脂質とあわせて三大栄養素と呼ばれています。重要なエネルギー源としてだけでなく、ホルモンや酵素の代謝の調整にも利用されます。また、筋肉や臓器、骨、皮膚、髪の毛、爪など、身体のあらゆる構成に関わるため、欠かせない栄養素と言えます。

■コラーゲン

コラーゲンは、皮膚や軟骨などを構成するたんぱく質であり、全身のさまざまな組織に存在しています。コラーゲンの合成にはビタミンCが欠かせません。そのほか、ビタミンAも重要な働きをします。

■ビタミンB6

たんぱく質からエネルギーを産生する代謝の過程で、酵素の働きをサポートする補酵素として重要な役割をもちます。また、体内のアミノ酸の合成や分解を助ける働きもあり、皮膚や粘膜の健康維持に関わります。

脂の多い手羽ですが、うま味が逃げ出しやすい食材でもあります。ポイントをしっかり押さえて、新鮮でおいしい手羽を選んでみてくださいね。

■身がふっくらとしているもの

手羽先や手羽元など、部位により大きさはそれぞれ異なりますが、どちらも身がふっくらとしたものを選ぶようにしましょう。身に厚みがないものは、肉が少ないだけでなく、鮮度が落ちている可能性があります。身の表面を見て、ツヤとプリプリとした肉質を確認しましょう。

■皮の毛穴がしまっているもの

手羽は、ほとんどのものが皮つきの状態で販売されています。パックから皮を見て、皮の毛穴がしっかりとしまっているものを選びましょう。皮の表面に細かいヒダがあるものも、新鮮な証拠です。

■ドリップが出ていないもの

手羽は、時間が経過するとともに余分な水分が出てきてしまいます。パックで販売されているものは、パックの中に余分な水分が出ていないかしっかりチェックしましょう。

旨みが強いだけでなく、さまざまな栄養素を含む手羽。おいしく食べて、日々の健康な身体づくりに役立てたいですよね。手羽先や手羽元など、部位により異なるコクや食感が楽しめるのも、手羽の魅力です。調理に合わせて部位を選んでみてくださいね。

クラシルでは、手羽の保存方法についてもご紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。