みなさんは「牛ネック」という牛の部位をご存知ですか?
見かける機会が少ないため、いまいちピンと来ないという方も多いかもしれません。
みなさんは「牛ネック」という牛の部位をご存知ですか?
見かける機会が少ないため、いまいちピンと来ないという方も多いかもしれません。
実は、牛ネックはスーパーなどで必ず見かける小間切れ肉や挽き肉の中にも入っている、誰もが一度は食べたことがある部位なんです。
赤身が多く脂肪分が少ない肉質でありながらゼラチン質が豊富なので、旨みをしっかりと感じられます。さらに、良質なたんぱく質や鉄分、ビタミンB群など、エネルギーの源となる大切な栄養素にも恵まれています。
そこで今回は、牛ネックに含まれる栄養素や、おいしい牛ネックの選び方についてご紹介します。牛ネックをよく知らなかったという方も、これを読めばきっと食べてみたくなりますよ!ぜひ参考にしてみてくださいね。
「牛ネック」とは、その名の通り、首のお肉。
牛の首の部分は、草を食べたり水を飲んだりはもちろん、歩くときもよく動くので、筋肉が発達しています。そのため脂肪はほとんどありませんが赤身が多く、肉質はかため。牛肉の部位の中でもスネに次ぐ二番目のかたさなので、焼肉などそのまま焼いていただくお料理には向いていません。
しかし、よく動き鍛えられた分、風味・旨みはびっくりするほど濃厚です。
かたさを緩和するため挽き肉にしてハンバーグにしたり、コンビーフとして加工されることが多いです。カレーやシチュー、スープといったじっくり煮込むお料理に使うと、非常にコク深く風味豊かな味わいを堪能することが出来ます。
さらに、他の部位に比べて安価なところも嬉しいポイントです。
特徴さえ把握しておけば、自宅でおいしくリーズナブルな牛肉料理を楽しむことが出来る牛ネック。見かけたらぜひ手に取ってみてくださいね。
牛肉に含まれる栄養分は、部位によって異なりますが、あらゆる身体づくりの元となる「たんぱく質」や、貧血・冷え性予防に最適な「鉄分」など健康な身体を保つために欠かせない栄養素が含まれています。
そんな中でも特に注目したい以下3つの栄養素について解説していきます。
■たんぱく質
たんぱく質は、生命の維持のために欠かせない、三大エネルギー産生栄養素のひとつです。
筋肉や骨、臓器に皮膚、髪の毛、爪などあらゆる身体づくりの元となる上、ホルモンや酵素、抗体など身体を守る免疫力をつくる上でも必要な栄養素です。そのためたんぱく質が不足すると、体力・免疫力・思考力・筋力が低下する恐れがあります。
たんぱく質摂取の基本は、食事です。良質なたんぱく質が含まれているお肉や魚介類、豆、卵などを積極的に取り入れることが大切です。
■鉄分
人体に必要なミネラルのひとつ、鉄分。成人の体内に約3gから5g、主に赤血球内に存在しています。血液を作るためには欠かせない栄養素で、不足すると身体が酸欠状態に陥り、貧血を起こしやすくなります。
鉄分は、肉や魚に含まれる「ヘム鉄」と野菜などに含まれる「非ヘム鉄」の2種類に分けられます。牛肉に含まれる「ヘム鉄」は「非ヘム鉄」よりも吸収率が高いため、効率的に鉄分を摂取することが出来ます。
■ビタミンB群
ビタミンB群とは、「ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸」の計8種類を指します。 いずれも身体をつくる元となる糖質、脂質、たんぱく質などをエネルギーに変換する際に必要な栄養素です。
ちなみに、一度にたくさん摂取しても、不必要な分は尿中に排泄されてしまいます。重要な栄養素なので、毎日コンスタントに摂取していきましょう。
新鮮でおいしい牛ネックを選ぶポイントは以下の3つです。
・ドリップが出ているものは避ける
「ドリップ」とは、時間が経てば経つほどお肉から出てきてしまう赤みがかった水分のこと。これが出ているということは、味、鮮度ともに落ちている証拠です。
まずはドリップが出ているかどうかを必ず確認しましょう。わかりづらいときはトレイを少し傾けてみてくださいね。
・淡く明るい赤色で、みずみずしいもの
次に、牛ネックの色をチェックしましょう。品質のいいお肉は淡く明るい赤色で、みずみずしいツヤがあります。真っ赤なものや、乾燥しているものは避けてください。
ちなみに何枚か重なっているお肉は、下の方が黒くなっていることがあります。このような黒ずみは空気に触れなかった部分の色素が発色しなかっただけなので、気にしなくても大丈夫ですよ。
・脂肪は、白に近い乳白色のものを選ぶ
最後に、脂肪の状態を確認しましょう。柔らかくおいしいお肉の脂肪は、白に近いクリーム色をしています。赤身と脂肪の境界がはっきりしているかどうかも併せてチェックしてみてくださいね。
牛ネックに含まれる栄養素と新鮮な牛ネックの選び方をご紹介しました。
牛ネックには、身体に必要不可欠な栄養素がバランスよく含まれています。牛ネック特有のクセをしっかり押さえて、新鮮なうちにおいしくいただきましょう。
また、クラシルでは、牛ネックの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。