韓国のソウルフード「スンデ」。韓国式ソーセージとも呼ばれていますが、どのような料理かいまいちわからない…という方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、スンデの歴史や由来、見た目や味の特徴について詳しく解説していきます。スンデのおいしい食べ方もご紹介しているので、ぜひ最後までご覧くださいね!
韓国料理「スンデ」とは?見た目や味の特徴、食べ方についても解説!

- 目次
- スンデとは?歴史や由来を解説!
- 概要
- 歴史
- スンデってどんな料理?見た目や味の特徴を解説!
- 見た目
- 味
- スンデのおすすめの食べ方は?
- 塩につけて食べる
スンデとは?歴史や由来を解説!
そもそも、スンデとはいったいどのような料理なのでしょうか?ここでは、スンデの概要をはじめ、歴史や由来について詳しく見ていきましょう。
概要
スンデとは、豚の血やもち米、唐麺(タンミョン)、香味野菜などを混ぜ合わせたものを豚の腸に詰めてゆでる、もしくは蒸して作られる料理のことです。韓国ではメジャーな屋台料理で、安価で食べられる軽食として重宝されています。もともとは朝鮮半島北部で食べられていた料理で、平安道の「アバイスンデ」、黄海道の「開城スンデ」などが広く知られています。
一口にスンデと言っても、地域によって材料や味つけはさまざま。例えば、ソウルを筆頭とした韓国北部ではスンデに粗塩をふって食べることが多いですが、釜山をはじめとした南部ではマッチャンと呼ばれる味噌につけて食べるのが主流です。また、江原道ではイカの胴体に具材を詰めた「オジンオスンデ」が、咸鏡道ではスケトウダラを使ったスンデが好まれているようです。
歴史
スンデの歴史は古く、その始まりは1200年代にまでさかのぼると言われています。当時の韓国は高麗という国名で、朝鮮半島を治めていました。そこへモンゴルが侵攻してきて、9回にわたる戦争の末に高麗はモンゴルの傘下に置かれるようになりました。その戦争の際にモンゴルの兵士が携帯食として持ち歩いていたのが、豚の腸に食材を詰めたものでした。これがスンデの原形と考えられています。
スンデってどんな料理?見た目や味の特徴を解説!
韓国ではポピュラーな料理であるスンデですが、食べたことがない方も多いですよね。ここでは、スンデの見た目や味の特徴について解説していきます。
見た目
一般的なソーセージが茶色や白色をしているのに対し、スンデは赤黒い色をしています。この色の正体は豚の血。材料に豚の血を混ぜることで、スンデ特有の赤黒い色になるのです。また、腸詰にしたものをカットせずにそのままゆであげるのもスンデの特徴です。長く渦を巻いている見た目は、ほかのソーセージにはない迫力があります。
味
スンデそのものの味つけは薄めで塩気はほとんどありませんが、香味野菜やコショウのスパイシーな風味があります。豚の血や腸が使われているので臭みがあるように思いますが、ニンニクやねぎなどの香味野菜が入っているので臭みはそれほど強くなく、ホルモン特有の甘みやコクがしっかりと感じられます。
材料のほとんどをもち米や唐麺が占めているので、食感はもちもちとしていて食べ応え抜群!皮にはしっかりとした厚みがあり、コリコリとした歯ごたえを楽しむことができますよ。
スンデはインパクトのある赤黒い色と鼻に抜ける香味野菜の香り、もちっとした弾力のある食感が特徴です。独特な風味があるので好みが分かれる味わいではありますが、一度食べるとやみつきになるおいしさですよ!
スンデのおすすめの食べ方は?
ここまでスンデの特徴について見てきましたが、気になるのがおいしい食べ方ですよね。スンデはどのように食べるとおいしいのでしょうか?以下でおすすめの食べ方について見ていきましょう。ぜひお気に入りの食べ方をみつけてみてくださいね!
塩につけて食べる
スンデ本来の味を堪能したいときは、シンプルに「塩」をつけて食べてみましょう。韓国では定番の食べ方で、スンデの甘みや旨味、香りが引き立ってとてもおいしいですよ!塩にごま油を少し加えると、風味やコクがプラスされて一層おいしくいただけます。
アミエビの塩辛につけて食べる
韓国ではメジャーな「アミエビの塩辛」も、スンデのつけダレにぴったりな食材です!アミエビの塩辛はキムチの材料にもなっており、エビの旨味や風味がギュッと凝縮されています。スンデにつけて食べるとお互いの旨味がよりを引き立ちます。やみつきになること間違いなしのおいしさです。
コチュジャンで炒める
スンデは味噌との相性も抜群なので、韓国の甘辛味噌「コチュジャン」もよく合います。そのままつけて食べてもよいですが、カットしたスンデと野菜をコチュジャンで炒めるのもおすすめ!加熱することによってスンデのもちもちとした食感が強くなり、甘辛い味つけと相まって箸が止まらなくなること間違いありませんよ!
トッポギの汁につけて食べる
日本でもおなじみの韓国料理「トッポギ」。そんなトッポギが好きな方は、ぜひお皿に余った汁にスンデをつけて食べてみてください。トッポギはコチュジャンをベースに味つけされていますが、ニンニクやケチャップなども入っていて旨味がたっぷり!スンデの風味と絶妙にマッチして、ごはんが進む味わいですよ。
スープの具にする
スンデを使ったスープ料理「スンデグッ」。「スンデクッパ」とも呼ばれ、スンデや豚肉、野菜をじっくり煮込んで作られます。もちっと弾力のあるスンデが、旨味が溶け込んだ風味豊かなスープを吸って、滋味深いおいしさですよ。臭み消しのニラやキムチ、薬味などを添えていただきましょう。
スンデはどうやって作るの?
続いては、スンデの作り方をチェックしてみましょう。
スンデの作り方は意外とシンプル!豚の腸に、もち米や細かく切った唐麺、香味野菜、豚の血を混ぜたものを詰めてゆでたら完成です。
唐麺とは日本でいう春雨のことで、日本では緑豆やじゃがいもから作られたものが主流ですが、韓国ではさつまいもを原料としたものが広く流通しています。唐麵の色は黒っぽく、少し太めで噛み応えがあるので、パンチの効いた味わいの韓国料理とよく合うんですよ!また、使われる香味野菜は地域やお店によって変わりますが、ネギやニラ、ニンニクや生姜などがメジャーです。
これらの材料を混ぜ合わせ、下処理した豚の腸に詰めます。そのあと、熱湯でゆでたり、蒸すなどして火を通し、竹ザルにとって冷風を当てながら乾かします。ゆであがりは白っぽい見た目をしていますが、冷めるとスンデならではの赤黒い色に変わるんですよ。
魅力いっぱい!韓国で愛されるスンデを食べてみよう
今回は、スンデの歴史や由来、見た目や味の特徴、おいしい食べ方についてご紹介しました。 スンデはもちもちとした食感と他のソーセージにはない風味が魅力で、歴史ある食べ物です。
韓国料理店をはじめ、輸入専門店や通販サイトでも取り扱われているので、スンデを食べてみたい!という方はぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか?