「カヤトースト」を知っていますか?シンガポールのソウルフードともいわれる料理で、カヤジャムと呼ばれるペーストが味の決め手なんですよ。この記事では、カヤトーストの味や食べ方、歴史などについて解説します。記事の後半では、カヤジャムやカヤ風アレンジレシピをご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
シンガポールの朝ごはん「カヤトースト」って何?特徴やローカルな食べ方、レシピもご紹介!
- 目次
- カヤトーストとは
- カヤジャムって何?
- カヤトーストの食べ方
- カヤトーストの発祥と歴史
- カヤジャム風ジャムの作り方やカヤ風アレンジレシピをご紹介
- シンガポールの国民的朝食、カヤトーストをおうちで作ってみよう!
カヤトーストとは
「カヤトースト」とは、こんがり焼いたトーストにカヤジャムと薄くスライスしたバターを挟んだ、シンガポール発祥の料理です。 カヤジャムは濃厚な甘さとエスニックな香りが特徴のペーストですが、材料や味わいについては後ほど詳しくご説明します。この甘いカヤジャムにバターを合わせることで、甘じょっぱい味わいを楽しめるんですよ。薄めのトーストのサクサクとした食感も魅力で、これに温泉卵を絡めて食べるのが人気となっています。
シンガポールのほかマレーシアでも食べられ、朝食に食べるのが定番ですが、時間を限定せずにおやつや軽食として終日提供しているお店も多いんですよ。
カヤジャムって何?
カヤトーストの味の決め手となる「カヤジャム」とはどのようなものか、見てみましょう。
カヤジャムの材料は、
ココナッツミルクや卵、砂糖、パンダンリーフというハーブ。
シンガポールの公用語の一つであるマレー語で「カヤ」には「濃厚」「豊か」という意味があるように、濃厚な甘みが口いっぱいに広がるのが大きな特徴です。また、もったりとした口当たりとコクのある味わい、パンダンリーフの特有の香りが合わさり、一度食べるとクセになるおいしさなんですよ。
カヤジャムは東南アジアでは定番のジャムなので、スーパーやカヤトーストを提供するお店などで買うことができ、お土産としても人気があります。日本では一般的なスーパーで見かけることはほとんどありませんが、輸入食品店などで取り扱っている場合もあるので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
パンダンリーフってなに?
カヤジャムの材料に使われるパンダンリーフとは、タコノキ科タコノキ属に分類される、東南アジア原産のハーブの一種です。「東洋のバニラ」とも呼ばれ、ココナッツやバニラのような特有の甘い香りがあり、料理やスイーツ、ドリンクだけではなく、アロマにも使われます。日本ではニオイタコノキという和名があります。
パンダンリーフは温暖な気候で育つ植物なので、日本でも沖縄などの温かい地域で栽培されているほか、温度管理をすれば室内で育てることも可能です。
また、葉の緑色の色素は料理に着色する効果もあり、カヤジャムも緑がかった色をしています。
カヤジャムのようにペースト状にするだけではなく、そのまま食べる、料理に巻く、パウダー状に加工するなど、さまざまな用途があります。
カヤトーストの食べ方
カヤトーストは、シンガポールの国民的朝ごはんといわれるほど、朝ごはんに人気のメニュー。コーヒーと一緒に食べるのが定番で、多くのコーヒーショップの朝メニューにはカヤトーストがあるのだとか。
また、先ほども少し触れましたが、カヤトーストはとろとろの温泉卵と一緒に提供されることが多いようです。温泉卵は白こしょうとしょうゆで味つけし、トーストでディップするように絡めながらいただくのがシンガポール流だそうですよ。
☕️カヤトーストと楽しむシンガポールのコーヒーとは?
カヤトーストは甘い料理だとご説明したので、一緒に飲むコーヒーはブラックコーヒーのような苦いコーヒーをイメージした方もいるのではないでしょうか。しかし、シンガポールのコーヒーは「コピ」と呼ばれる、砂糖や練乳を入れて甘くしたものが一般的なんですよ。もちろん、お好みでブラックでも注文できます。
カヤトーストの発祥と歴史
カヤトーストが生まれたのは19~20世紀初頭ごろだといわれています。中国南部の海南島発シンガポール行きのイギリス船で働いていた人々が、西洋風のジャムトーストに出会い、それを自家製のカヤジャムで作ったのが始まりだったのだとか。
その後シンガポールのコーヒーショップで販売を始めると人気となり、広まっていったのです。当時シンガポールはイギリスの植民地だったことから西洋風の朝食が普及しつつあり、その中でカヤトーストとコーヒーを一緒に食べるのが朝食の定番として定着していったそうです。
カヤジャム風ジャムの作り方やカヤ風アレンジレシピをご紹介
さてここからは、カヤジャムやカヤ風アレンジレシピをご紹介します。パンによく合うカヤジャム風レシピや、ココナッツミルクを使った濃厚な味わいのフレンチトーストなど、絶品レシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
「カヤジャム風」ジャムのレシピ
おうちで作れるカヤジャムのご紹介です。今回は本場のカヤジャムで使われるパンダンリーフは使わず、手に入りやすい材料で作りました。ココナッツミルクのこっくりと濃厚な甘みがやみつきになるおいしさ!トーストやクラッカーにつけて、食べてみてくださいね。
カヤジャムトースト
朝食やおやつにぴったりの、カヤジャムトーストを作ってみましょう。さっくりと焼けたトーストに、カヤジャムの甘みとバターの塩気がマッチし、とてもおいしいですよ。材料をそろえれば簡単に作れるので、ぜひお試しくださいね。
ココナッツミルクで作る フレンチトースト
カヤ風のコクのある甘みがたまらない、フレンチトーストはいかがでしょうか。牛乳の代わりにココナッツミルクを使ってフレンチトーストを作りました。ココナッツミルクのエスニックな香りで、いつものフレンチトーストとはひと味違うおいしさ!ぜひ作ってみてくださいね。
カヤジャムでスノーボール
カヤジャムを使ったサクサククッキー、スノーボールも絶品ですよ。生地の材料を混ぜ合わせて一口大に丸めて焼くだけなので、とても簡単に作れます。ココナッツの香りとサクサクとした食感がとてもおいしく、いくつも食べたくなるおいしさですよ。コーヒーや紅茶のお供にもおすすめの一品です。
シンガポールの国民的朝食、カヤトーストをおうちで作ってみよう!
今回は、カヤトーストの特徴や食べ方、歴史について解説し、おうちで作れるカヤジャムやカヤ風アレンジレシピをご紹介しました。濃厚な甘みがクセになるカヤトースト。日本でも手に入りやすい材料で作ることができるので、今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
