■保存期間
冷蔵4日/冷凍1か月
■紹介文
今回はリクエストにお応えして、マーブル模様が美しいブラックチョコとホワイトチョコが二層になった生チョコのレシピをご紹介します。
一見プロっぽい仕上がりですが、コツは「ブラックチョコ3:動物性脂肪40%以上の生クリーム2の比率を守る」だけ。あとは「適当&大胆」です!
バレンタインには毎年、家族分とパートナー家の分のケーキ2ホール&生チョコを作っていました。
東京に単身赴任して数ヶ月、ふと気づいたのは「オーブンも電子レンジもない!フライパンと大鍋しかない!」ということ。。
オーブンレンジは真っ先に買おうと思っていたのですが、無くても困らなかったので、このままでいいかなぁ…と思っていたのですが、お菓子を作ろうとすると困りますね。
それでも、生チョコはオーブンもレンジも使わず作ることができ、日持ちするのでとても助かります。
今年は、東京で生チョコを作り、関西でケーキを作ろうかなぁと考えています。(考えているだけです。)
美味&マーブル模様&二層仕立ての生チョコのレシピです。
作り置きがききますので、バレンタイン前の休日にじっくりと作っておき、余裕を持って詰め合わせてからプレゼントできます。お試しくださいませ。
■材料(縦×横が145cm~160cm程度、高さが4cm以上ある型 1台分(※1))
■ガナッシュ/ブラック
ブラックチョコレート120g
生クリーム(動物性脂肪分40%以上のもの)(※2)80cc
ブランデー(なくてもOK)小さじ1/2
■ガナッシュ/ホワイト
ホワイトチョコレート80g
生クリーム(動物性脂肪分40%以上のもの)(※2)40cc
オレンジリキュール(なくてもOK)小さじ1/2
(※1)今回私は縦横21×7cmのパウンドケーキ型を使用しています。縦×横が145cm~160cm程度、高さが4cm以上ある型なら問題なく仕上がります。これ以上の分量を作る場合はすべての材料を単純に掛け算でOKです。
(※2)動物性脂肪分30%台の場合はガナッシュ/ブラックは60cc、ガナッシュ/ホワイトは30ccに減らしましょう。脂肪分が少ないと固まり具合がゆるくなるためです。
■作り方
【型の準備】
型にラップを敷くだけでも出来ます。
「よれたラップがチョコに食い込んで形が汚くなった」「ラップをはがす際にうまくはがれず悔しい思いをした」というご経験のある方はお試しくださいませ。
ひと手間かかりますが、確実に美しく仕上がります。
【1】オーブンシートを型より一回りほど大きめに切ります。
【2】底の形をなぞって、オーブンシートに、しるしを付けます。
【3】なぞった底の形で、折り目を付けます。
【4】側面の部分を、底の折り目のところまで、はさみで切ります。
【5】いったん型にはめてみます。
【6】側面のオーブンシートが何重にもなってしまい、だぶついている箇所は、1枚切り落とします。
【7】型に、ハケで薄くサラダ油を塗ります。
【8】型にオーブンシートをぴったりと貼り付けます。
【ガナッシュの作り方】
生チョコはこの手順通りではなく、①生クリームを沸騰直前まで温める②適当に割ったブラックチョコを生クリームに投入して静かに混ぜて溶かす③流し込んで冷やすだけで完成します。
「分離した」「固まらない」「ガチガチになった」「ツヤが消えた」というご経験のある方や、「フライパンしかない」「キッチンが寒い」「二層&マーブルを作りたいけど鍋が1つしかない」という方は、この方法をぜひお試しくださいませ。
こちらもひと手間かかりますが、確実になめらかでツヤのある生チョコが完成します。
【1】まな板にオーブンシートを敷きます。
オーブンシートの大きさは、まな板より少し大きめが良いでしょう。
【2】手順1の上にチョコレートを置きます。
【3】チョコレートを細かく刻みます。
片方の手を包丁の背に当てて、包丁の刃先より少し根元側を支点にするようなイメージで、刃の根元を左右に少しずつ動かしながら、真上から軽く体重をかけるように押しながら切ると、オーブンシートを破ることもなく、ごく細かくチョコレートを切ることができます。
【4】できるだけ均一に、そして細かく刻みましょう。
チョコレートは均一に細かく刻むことにより、温度がまんべんなく行き渡ることから、チョコレート全体を同じ温度にすることが出来ます。そのため、全体がムラなく最適な温度で溶けて生クリームとなめらかに混ざり合い、つやのある仕上がりとなります。
小鍋を複数個お持ちの方は、手順7へ進みましょう。
【5】フライパンしかない、小鍋が一つしかない場合はボウルを使ってチョコレートを溶かします。
刻んだチョコレートをボウルに入れます。
ボウルには絶対に水気がないように、きれいに水分をふき取っておいたものを使用しましょう。
【6】キッチンの室温が20℃以下の場合、かつ、小鍋が複数個ない場合は、チョコレートを湯せんにかけておきましょう。
チョコレートを湯せんにかける場合は、次の2つは必ず守りましょう。
1)湯せんのボウルは、チョコレートのボウルよりも小さいボウルで行い、水分が入らないようにすること
2)湯せんに使うお湯の温度は、50℃以下にすること
余計な水分が入ったり、高温でチョコレートを溶かすと、分離してしまいます。
理想は、室温を20℃以上に保ち、次以降の手順で使う、生クリームの温度だけで溶かすことです。
【7】生クリームを計量するカップは、充分に水気をふき取ってから使用しましょう。
【8】生クリームを弱火にかけて、沸騰直前で火を止めます。
少し泡立ったところで、すぐに火を止めると良いです。チョコレートと生クリームの風味が活きた仕上がりになります。
【9】チョコレートが入ったボウルに生クリームを注ぎます。
小鍋を複数個お持ちの場合は、生クリームを沸騰させた小鍋に、手順4で細かく切っておいたチョコレートをすべて加えます。
【10】生クリームをボウルに移す場合は、鍋に残らないようしっかりとこそげ取って加えましょう。
【11】ツヤが出るまで静かに混ぜ合わせます。泡立てないようにしましょう。
洋酒を加える場合は、チョコレートが完全に溶けてツヤが出たタイミングで加えて、全体を静かにまんべんなく混ぜ合わせます。
【12】チョコレートが溶けたら型に流し込みます。
その際、湯せんをした場合は、ボウルの底の水気をふきんできれいに拭き取ってから行いましょう。一滴でも水気が入ると、チョコレートが固まらない、その部分だけ分離するなどの不具合が発生します。
【13】一気に型に流し込みます。
型を前後左右に動かし、ガナッシュをできるだけ平らにします。
冷蔵庫に入れ、20~30分間冷やし固めます。
【14】ガナッシュ/ブラックは、大さじ1程度を残しておきます。
ボウルに中途半端に残った程度がちょうど良い量です。あとで使いますので、室温のまま置いておきましょう。
【二層生チョコの作り方】
この手順も①生クリームを沸騰直前まで温める②適当に割ったホワイトチョコを生クリームに投入して静かに混ぜて溶かす③先の手順で出来上がったガナッシュ/ブラックの上に流し込むだけで完成します。
ホワイトガナッシュの生チョコは「分離する」「固まらない」「おいしくない」という方、「フライパンしかない」「キッチンが寒い」「二層&マーブルを作りたいけど鍋が1つしかない」という方は、この方法をぜひお試しくださいませ。
ひと手間かかりますが、カスタードクリームのように濃厚で、そしてふんわりと柔らかな生ホワイトチョコが出来上がります。
【1】まな板にオーブンシートを敷きます。
オーブンシートの大きさは、まな板より少し大きめが良いでしょう。
【2】手順1の上に適当に割ったチョコレートを置きます。
【3】チョコレートを細かく刻みます。
片方の手を包丁の背に当てて、包丁の刃先より少し根元側を支点にするようなイメージで、刃の根元を左右に少しずつ動かしながら、真上から軽く体重をかけるように押しながら切ると、オーブンシートを破ることもなく、ごく細かくチョコレートを切ることができます。
【4】できるだけ均一に、そして細かく刻みましょう。
チョコレートは均一に細かく刻むことにより、温度がまんべんなく行き渡ることから、チョコレート全体を同じ温度にすることが出来ます。そのため、全体がムラなく最適な温度で溶けて生クリームとなめらかに混ざり合い、つやのある仕上がりとなります。
ここで、小鍋を複数個お持ちの方は、手順7に進みましょう。
【5】フライパンしかない、小鍋が一つしかない場合はボウルを使ってチョコレートを溶かします。
刻んだチョコレートをボウルに入れます。
ボウルには絶対に水気がないように、きれいに水分をふき取っておいたものを使用しましょう。
【6】キッチンの室温が20℃以下の場合、かつ、小鍋が複数個ない場合はチョコレートを湯せんにかけておきましょう。
チョコレートを湯せんにかける場合は、次の2つは必ず守りましょう。
①湯せんのボウルは、チョコレートのボウルよりも小さいボウルで行い、水分が入らないようにすること
②湯せんに使うお湯の温度は、50℃以下にすること
余計な水分が入ったり、高温でチョコレートを溶かすと、分離してしまいます。
理想は、室温を20℃以上に保ち、次以降の手順で使う、生クリームの温度だけで溶かすことです。
【7】生クリームを計量するカップは、充分に水気をふき取ってから使用しましょう。
【8】生クリームを弱火にかけて、沸騰直前で火を止めます。
少し泡立ったところで、すぐに火を止めると良いです。チョコレートと生クリームの風味が活きた仕上がりになります。
【9】チョコレートが入ったボウルに生クリームを注ぎ、ツヤが出るまで静かに混ぜ合わせます。泡立てないようにしましょう。
小鍋を複数個お持ちの場合は、生クリームを沸騰させた小鍋に、手順4のチョコレートをすべて加え、同様にツヤが出るまで、静かに混ぜ合わせます。
【10】生クリームをボウルに移す場合は鍋に残らないよう、しっかりとこそげ取って加えましょう。
【11】洋酒を加える場合は、チョコレートが完全に溶けてツヤが出たタイミングで加えて、全体を静かにまんべんなく混ぜ合わせます。
【12】先の手順で冷やしておいた、ガナッシュ/ブラックの表面が固まっていることを確認します。
【13】チョコレートが溶けたら型に流し込みます。
その際、湯せんをした場合は、ボウルの底の水気をふきんできれいに拭き取ってから行いましょう。一滴でも水気が入ると、チョコレートが固まらない、その部分だけ分離するなどの不具合が発生します。
【14】ホワイトガナッシュを流し込みます。型を前後左右に動かし、ガナッシュをできるだけ平らにします。
ホワイトガナッシュが固まらないうちに次の手順に進み、マーブル模様を作ります。
【マーブル模様の作り方】
【1】ボウルに残ったガナッシュ/ブラックを溶かします。
50℃程度の湯せんで溶かします。端のほうの溶けにくい部分は、ドライヤーの弱風で溶かすと良いです。
【2】ガナッシュ/ブラックを、適当にポタポタと落とします。本当に適当で構いません。
【3】竹串で表面をなぞります。
コツは、おおざっぱ&適当に、また、深くなぞり過ぎないことです。
【4】このまま冷やし固めます。
お急ぎの場合は冷蔵庫で最低1時間で固まりますが、できれば冷蔵庫で24時間冷やし固めたほうが、生チョコをきれいに切ることができます。
【生チョコの切り方】
ここでは、温めた包丁を使って切る方法をご説明します。
生チョコは「糸で切る」という方法もあります。生チョコ+両手分の長さの糸を用意し、ピンと張り押して引きながら切ります。
糸を温めなくてもきれいに生チョコが切れること、包丁を拭いたり温め直したりする手間が省けること、何より生チョコが溶けるという心配がありませんが、カットそのものに時間がかかること、錦糸を使用すると繊維にチョコが絡みやすくなるため、柔らかなホワイトチョコを使った場合は、つぶれたり色が混ざったりしてしまいます。
これらのことから、今回のような二層&マーブル仕立てでは、温めた包丁を使った方法をご説明します。
【1】生チョコをオーブンシートごとまな板に乗せ、オーブンシートをゆっくりとはがします。
【2】お湯で包丁を温めます。
【3】温めた包丁はふきんで水分を拭き取ります。
【4】生チョコを切ります。
長方形の型で作った場合は、長さの短い片から切っていきます。生チョコは切った面積が広いほどくっつきやすくなるため、短い片から切ります。
生チョコに対して垂直に真っ直ぐ包丁を入れて、切ります。
【5】1度包丁を入れたらチョコレートが残らないよう、きれいに包丁を拭き取ります。
【6】2~3列切ったら、再びお湯で包丁を温めます。
【7】包丁の水分を拭き取り、生チョコを切ります。
これらを繰り返して、1列1列、くっつかないように切っていきます。
ひと手間かかりますが、切り口に余計なチョコレートが付くことがなく、色も混ざらず、とてもきれいな切り口と形になります。
【8】横方向にも切ります。
もし、生チョコが柔らかくなっていたら、オーブンシートごと冷蔵庫でしばらく冷やしてから再び切るときれいに切ることができます。
【9】出来上がりです。
【マーブル模様の応用】
【1】横に線を描くようにガナッシュ/ブラックを置きます。
【2】上下に動かしたものがシャープな模様、一方向に動かしたものは柔らかめの模様になります。パウンドケーキ型のような幅のない型では、よほど線を細く描かないとキレイにならないですね。
【3】とはいえ、切り揃えてみると、なかなか、これはこれで、大胆に力強く美しく見えるので不思議です。
マーブル模様は、仕上げの神だと思います。
【4】でもやっぱり、大きな面積でやると、とても美しいです。
今回はガトーショコラの仕上げに、マーブル模様のガナッシュをあしらったものです。
方法は、これまでにご説明したガナッシュを、ブラック2:ホワイト1の割合で用意し、まずブラックをまんべんなくかけてから、固まらないうちにすぐ、ホワイトを線状に落として、竹串を上下に動かして仕上げています。
乳脂肪30%台の生クリームを使っていること、ブラックを下地に少量のホワイトチョコでマーブルを描いていることから、ホワイトがとても白い色に仕上がっています。
今回のレシピのように、ホワイトチョコと動物性脂肪40%以上の生クリームを2:1で作ると、カスタードクリームのような濃厚な色と味に仕上がります。
【注意点など】
【1】生チョコに使う生クリームは、動物性脂肪分40%以上の製品を使いましょう。なめらかでコクのある、口どけが柔らかいのに、しっかりと切りやすい程度にほどよく固まる仕上がりになります。
動物性脂肪分30%台の場合は、ガナッシュ/ブラックは60cc、ガナッシュ/ホワイトは30ccに減らしましょう。脂肪分が少ないと、固まり具合がゆるくなるためです。
このページに「ガナッシュ」の検索結果で訪れる方もいらっしゃるかと思いますので、もう少し補足します。
ケーキのデコレーションやトッピングで用いるガナッシュを作る場合は、それぞれのメリット、デメリットを理解した上で、どちらを使うかを判断されることをおすすめします。
■乳脂肪分40%台:【メリット】美味しい、泡立ちやすくてコクがある 【デメリット】混ぜすぎたり少しの高温で分離しやすい
■乳脂肪分30%台:【メリット】分離しにくく扱いやすい、焼き菓子やムースなどに使いやすい 【デメリット】泡立ちが遅い、柔らかい仕上がりのためデコレーションが難しい場合あり
ガナッシュクリームも冷蔵庫で3~4日間ほど保存が可能ですが、もし、作って保存しておいたガナッシュクリームをデコレーションに使う場合、いきなり湯せんにかけると急激な温度差で分離します。ゆっくりと常温に戻してから、使用するようにしましょう。
【2】チョコレートに水分は大敵!!です。一滴でも水気が入るとチョコレートが固まらない、その部分だけ分離するなどの不具合が発生します。
チョコレートを湯せんにかける場合は、次の2つは必ず守りましょう。
①湯せんのボウルは、チョコレートのボウルよりも小さいボウルで行い、湯気などの水分が入らないようにすること
②湯せんに使うお湯の温度は、50℃以下にすること
湯せんをした場合は、ボウルの底の水気をふきんできれいに拭き取ってから行いましょう。一滴でも水気が入ると、チョコレートが固まらない、その部分だけ分離するなどの不具合が発生します。
生クリームを計量するカップは、充分に水気をふき取ってから使用しましょう。
【3】「50℃以下のお湯を用意」は、沸騰したお湯と水を、1:1の割合で混ぜると出来上がります。
沸騰したお湯の代わりに、ポットのお湯でも構いません。
【4】チョコレートは絶対に直火にかけないようにしましょう。分離します。
特に、小鍋で温めた生クリームに直接チョコレートを加える際、すぐに溶けないからと直火にかけるのは止めましょう。静かにかき混ぜることで、生クリームと鍋そのものの余熱で、すぐに溶けます。
【5】マーブル模様は、チョコレートが固まる前に作りましょう。固まった状態で竹串でかき混ぜると、ボロボロになります。
■作り置きのコツ・ポイント
保存する際は、なるべくすき間のないしっかり密閉した状態で保存しましょう。すき間がありすぎると、生チョコに水滴が付いてしまい、香りも抜けてしまいます。
■アレンジのヒント
マーブル模様は、チョコレート菓子だけではなくお好み焼きのマヨネーズ&ソースでも大活躍します。その際は、ソースをたっぷり塗った上からマヨネーズを線状に幾重にも描き、それを垂直方向に竹串で上下に動かすようにすると、とてもきれいな仕上がりになります。
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