時間はかかるが手間少なし。
心地よいスモーキーさに、口の中にじゅわじゅわ押し寄せる甘みと旨み。
《材料》
・豚ばら ブロック/塊肉(青森県産を使用。脂身の少ないもの。) 500g
※7日塩漬けにするので、信頼できるお店で鮮度の良いものを買うのがおすすめ。
・塩 40g(豚ばらの重量の8%)
<フリーザーバッグに入れるもの>
・スモークリキッド 小さじ1
・ローリエ(小) 1枚
・タイム 2本(乾燥なら小さじ1/2)
・ナツメグ 小さじ1/2
・粒黒こしょう 小さじ1/2
■このレシピに使った製品
低温調理器 BONIQ
※詳しくはプロフィール欄をご覧ください。
※BONIQ 公式製品サイト:https://boniq.store/
(「ボニーク」で検索もOK)
《手順》
1 豚バラを塩漬けにする
豚バラに竹(金)串などでピケをし、全面に塩をすり込む。
※ここから7日間塩漬けにするので衛生面に気を付け、この工程はビニール手袋をして行う。
キッチンペーパーでくるみ、さらにラップで包む。
冷蔵庫で7日間寝かせる。
包んだキッチンペーパーとラップは毎日新しいものに取り換える。(特に最初の3日間は水分が出る。)
2 塩抜きをする
7日後、豚バラを冷蔵庫から取り出す。
水を溜めたボウルに豚バラを浸け、水道からポタポタ水を落としながら塩抜きをする。
8時間程経ったら豚バラの端を少し切ってフライパンで焼き、味を確かめる。好みの塩加減になったら水から引き上げる。(約9~11時間)
キッチンペーパーで豚バラの水気を拭く。
3 BONIQをセット
70℃ 15:00(15時間)に設定する。
4 フリーザーバッグに投入
豚バラの全面に、ナツメグと砕いた黒こしょうを振る。
フリーザーバッグに豚バラ、スモークリキッド、ローリエ、タイムを投入する。
5 BONIQに投入
BONIQが設定温度に達したらフリーザーバッグを湯せんに入れ、空気を抜きながら密封する。
長時間調理を行う際は、湯が蒸発して水位が下がりBONIQが止まってしまうのを防ぐため、ホイルやラップなどで蓋をする。
※フリーザーバッグの密封方法:https://youtu.be/N-t1ox7mox0
6 急冷する
BONIQの終了タイマーが鳴ったらフリーザーバッグを取り出し、そのまま氷水に漬けて急冷する。
7 仕上げ
フリーザーバッグから豚バラを取り出したら、キッチンペーパーで水気を拭く。
食べる量をカットし、フライパンで焼く(テフロンの場合は油不要)かバーナーで炙るなどして出来上がり。
保存する場合はラップに包んで冷蔵または冷凍する。
《作る際のポイント》
今回のレシピはこれまで行った実験「自家製ベーコン 塩漬け比較実験」「自家製ベーコン 風乾燥&時間比較実験」を踏まえて作成したものです。塩漬け塩分濃度と日数、風乾燥の有無、BONIQの設定時間を比較し、最適な自家製ベーコン作りの工程を研究してきましたが、その集大成となります。
手順②、豚バラの塩抜きでは「流水」と「溜め水」で行う方法があります。どちらもメリット、デメリットがあり、「流水」は水を流し続けるので水がもったいないという点があります。が、上から水が流れることで溜まった水に対流が起こり、早く塩抜きができると言われています。「溜め水」は水は節約できますが約10時間の間に30分置きに新しい水に入れ替えないといけないので、手間がかかります。前回「流水」と「溜め水」を比べてみたところ、かかる時間は大幅には変わりませんでした。であれば、ポタポタ落ちるくらいの(流)水ならば、時々水を入れ替えずともほおっておくことができるのではないでしょうか。
低温調理の際にスパイスやハーブなどを加える場合は、やや塩味が落ち着いて仕上がるので、“やや強い”と感じるくらいにしておくとちょうど良い塩分に仕上がります。
手順④、今回はスパイスやハーブなどを入れていますが、スモークリキッドだけで風味付けを行っても◎。豚バラのシンプルな旨みがじゅわっとダイレクトに味わえます。
《BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス》
今回のベーコンに使用している豚肉の部位は豚バラ。市販のベーコンもほとんどのベーコンが豚バラ肉を使用しています。
ベーコンを食べるときにどうしても気になるのが、白い脂身の部分の面積の多さではないでしょうか。豚バラ肉を使用していることで、脂身が多く、結果的にカロリーも高くなってしまいます。
脂質が気になる人は、ぜひ豚肩ロース肉で作るベーコンに挑戦してみてください。
豚バラ肉のカロリーが100gあたり395kcalなのに対し、豚肩ロース肉の脂身がついている部位は100gで253kcalと、約150kcalも低いのです。ほぼ脂身の量の違いであることから、余分な脂質の摂取を控えることができます。
自分に合った部位を使用できることも自家製ベーコンの嬉しい点ではないでしょうか。
BONIQを使いこなせば、美味しく、健康的な料理を楽しむことができますね。
《注意》
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細は下記URLから参照下さいませ。
【低温調理のルール〜6つのポイント〜】
https://boniq.jp/recipe/?p=19886
(「低温調理 ルール」で検索もOK)
また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
【食中毒に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html