今日は、じゃがいもの甘辛煮のレシピをご紹介します。
じゃがいもを調味料で煮込んで出来上がり、ご飯が進む甘じょっぱいおかずです。
新じゃがいもの季節なら皮ごとそのまま調理してもおいしくいただけます。
お好みでいりごまをかけたり、七味唐辛子を振るとおつまみにもぴったりです。
付け合わせにはもちろん冷めてもおいしいので、お弁当のおかずやおやつにもどうぞ。
じゃがいも
500~600g(中4~6個、小なら8~12個)
■合わせ調味料
だし汁
200ml
(または)水200ml+顆粒和風だしの素
小さじ1/2
しょうゆ
大さじ3(45ml)
みりん
大さじ1(15ml)
砂糖
大さじ1
手順
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【1】じゃがいもはよく洗い、皮と芽を取り除き大きめのひと口大に切ります。
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新じゃがいもを使う場合は皮ごと切っても構いませんが、後述しますが、緑色になっている部分や芽は必ず取り除きましょう。また、古いじゃがいもを使う場合や、小さいお子さんやご高齢の方が召し上がる場合は、皮はむいて使うことをおすすめします。
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【2】フライパンに合わせ調味料と手順1のじゃがいもを入れ、ふたをして中火にかけます。
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【3】沸騰したら弱めの中火にし、ふたを少しずらして、10~12分ほど加熱します。
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じゃがいもが煮えたら、煮汁がほとんどなくなります。もしじゃがいもが柔らかくなる前に煮汁がなくなりそうになったら、4人分50ml、8人分100mlを目安に、だし汁を足すと良いです。
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【4】煮汁が少なくなりじゃがいもが煮えて竹串が通ったら、煮汁を全体に絡めます。
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【5】保存の際は、
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粗熱を取ってから、充分に消毒した保存容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
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■じゃがいもについて
じゃがいもの選び方や、食べ方について少しご説明いたします。
【じゃがいもの選び方】
千切りにしたり、煮崩れすると台無しになる料理、シチューやスープなどは長卵型のメークインや、とうやが向いています。
今回のように、じゃがいものほくほくとした食感を味わったり、加熱してつぶしていただく料理、ポテトサラダやマッシュポテトは、丸形の男爵が向いています。
皮がピンと張っていて、しっかりと硬いものがよいです。シワが寄っていたり、芽が出始めているものや、皮の部分が緑色になっているものは避けましょう。
【じゃがいもの食中毒について】
じゃがいもは食中毒に注意しましょう。
私は折に触れて消毒の話をしたり、食中毒について記載していますが、だいたい自分が酷い目に遭った経験から、しつこく話をしています。
じゃがいもが持っている栄養の大部分は、糖分です。そして、じゃがいもは植物ですので、植物由来の窒素を含んだアルカリ性物質、この「糖」とアルカリ性物質「アルカロイド」からできる「グリコ(糖)アルカロイド」というものができます。じゃがいもに含まれるグリコアルカロイドの約95%は、αソラニン、αチャコニンというものです。これらは、天然毒素です。苦味を持ちます。
じゃがいもを皮ごと食べると、皮は少し苦味を感じることがあると思います。あれは、毒素の味だからです。可食部に含まれる毒素のうち、3割~8割が皮の部分に含まれています。100gあたり平均7.5mgです。
植物は外敵に食べられないように進化します。じゃがいもは、地下の茎が発達して、でんぷん糖を蓄積し、かたまりのようになった「塊茎(かいけい)」です。動物や虫からすると、格好の栄養分です。それらから身を守るため、皮の部分や、成長しようとしている芽の部分に、がっつりと毒を盛るんです。
ですのでこの毒素は、芽の部分に一番多く含まれています。また、たまに皮が緑色になっていることがありますが、あれは毒の塊やと思ってください。100gあたり100mg以上含まれています。先述の数値の約13倍強含まれています。買わない、うっかり混じっていたら必ず包丁で深くえぐり取りましょう。
この毒素は、皮、何より芽や緑色の部分、つまりじゃがいもは成長しようとするとワーッと毒を盛りますので、じゃがいもを保存する際は、日の当たらない、暗くて涼しい、かつ通気性のよい場所に保存しましょう。20℃以上になると発芽したり、腐りやすくなります。
また、皮にたくさん含まれること、繰り返しになりますが日にあたって成長しようとするとワーッと毒を盛りますので、家庭菜園や、保育所や小学校で一生懸命育てました的なじゃがいもは要注意です。
家庭菜園も、プロフェッショナルな方で、要は成長時や乾燥時にしっかりと管理をしている場合は良いのですが、育ち方が未熟だったり、土が充分に被っておらず皮に日光当たりまくりで皮が緑色になったり、収穫し乾燥の際に日光にムダにさらして皮が緑色になっていたり、「わーちっちゃくてかわいいー 新じゃがみたいー」それ、全部毒の塊です。50mg摂取すると症状が出る可能性があり、150mg~300mg摂取、もっと具体的には、体重1kg当たり3mg~6mgすると死に至る可能性があります。大切なことなのでもう一度いいます。食中毒は、死ぬのです。また、子どもの場合、大人より少ない量で発症する可能性があり、体重1kg当たり0.42mgでの発症が報告されています。
この毒素は加熱しても分解されません。グリコアルカロイドの融点は271~273℃です。じゃがいもを小学校で育てて収穫し、皮のむき方もテキトーで、ころころじゃがいもかわいー的に皮ごとゆでて食べて、めちゃくちゃお腹痛くなって痛すぎて気持ち悪くなってもうほんと痛くてゲロゲロ吐いて上から下から大変なことになって、そしたら「皮をちゃんとむかなかったからでしょ! ちゃんとゆでなかったからでしょ! あなたたちが悪いのよ!」ってなぜか怒られて、ってもうほんとやめればいいのにと思います。さすがにその頃から40年近く経った今は、もう少しマシなことになっていると思いますが。
閑話休題。
とはいえ、めちゃくちゃ怖がる必要はありません。じゃがいもは誰もが年間を通じて頻繁に少しづつ食べています。一般的なグリコアルカロイドの濃度(100gあたり2~10mg)で適切に栽培・収穫・流通・調理されていれば、摂取しても健康上の懸念にならないと考えられています。
じゃがいもの毒素は、
可食部に含まれる毒素のうち、3割~8割が皮の部分に含まれている(100gあたり平均7.5mg)こと
芽や、皮が緑色になっている部分に一番多く含まれる(100gあたり100mg以上)こと
50mg摂取すると症状が出る可能性があり、150mg~300mg摂取、体重1kg当たり3mg~6mgすると死に至る可能性があること
子どもの場合、大人より少ない量で発症する可能性があること(体重1kg当たり0.42mgでの発症が報告されている)
融点は271~273℃なので加熱しても分解されないこと
一般的なグリコアルカロイドの濃度(100gあたり2~10mg)で適切に栽培・収穫・流通・調理されていれば、摂取しても健康上の懸念にならないと考えられる
というものです。
これらを知った上で、皮をむくむかないの判断をし、安全においしく食べましょう。
あと、下痢や嘔吐といった症状は、原因となる物質を外に逃がそうとする、身体そのものの防御反応です。気持ち悪くなったり、お腹が痛くなったりしたら、むやみに市販の下痢止めなどの薬を服用する・させるのではなく、早めにお医者さんの診断を受けましょう。
■作り置きのコツ・ポイント
じゃがいもの緑色になっている部分や芽は必ず取り除きましょう。古いじゃがいもを使う場合や小さいお子さんやご高齢の方が召し上がる場合は、皮はむいて使うことをおすすめします。
じゃがいもが煮えたら煮汁がほとんどなくなります。じゃがいもが柔らかくなる前に煮汁がなくなりそうな際は4人分50ml、8人分100mlを目安にだし汁を足すと良いです。
保存の際は粗熱を取ってから、充分に消毒した保存容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
■アレンジのヒント
いただく際に添えておいしい調味料・香辛料:いりごま/一味・七味唐辛子/粉さんしょう/マヨネーズ/練り辛子
バターかマヨネーズを乗せて、オーブンで軽く焼いても。
冷やしたものをつぶして、マヨネーズで和えると、ポテトサラダになります。
※みやすさのために書式を一部改変しています。