「いちご煮」は青森県八戸市の郷土料理です。ウニとアワビを使った贅沢なお吸い物で、お正月や結婚式などハレの日の定番料理として親しまれています。この記事では、いちご煮の特徴や、いちご煮の缶詰のおいしい食べ方とアレンジをご紹介します。記事後半ではいちご煮のレシピもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
青森県八戸の贅沢な郷土料理「いちご煮」とは?イチゴじゃない?由来や食べ方を解説
- 目次
- ウニとアワビを使った贅沢なお吸い物「いちご煮とは?」
- 名前の由来は「朝露にかすむ野いちご」
- いちご煮の特徴と味わい
- いちご煮の歴史と食文化
- 缶詰で作る!いちご煮のおいしい食べ方とアレンジ
- いちご煮はどこで買える?
- いちご煮のレシピをご紹介
- いちご煮で新年をお祝いしよう
ウニとアワビを使った贅沢なお吸い物「いちご煮とは?」
いちご煮とは、青森県八戸市周辺の太平洋沿岸に伝わる郷土料理。
「いちご」という名前がつきますが、果物のいちごを使っているわけではなく、ウニとアワビを使った贅沢なお吸い物なんですよ。まずは以下で、由来や特徴などを見てみましょう。
名前の由来は「朝露にかすむ野いちご」
「いちご煮」という名前は、お椀に盛り付けたときにうっすら白く濁った汁の中に黄金色のウニが浮かぶ様子がまるで「朝露にかすんだ野いちご」のように見えたことから名付けられたとされています。とても風流で素敵な由来ですよね。
いちご煮の特徴と味わい
いちご煮は、ウニとアワビを使った贅沢なお吸い物です。素材の味を存分に味わうために、調理方法はとてもシンプル。ウニとアワビを水、またはかつおや昆布のだしでさっと煮て、塩と少量の醤油だけで味つけし、千切りにした青じそをトッピングして作ります。
甘く濃厚な味わいのとろけるウニと、旨味たっぷりでコリコリとした食感のアワビの組み合わせが絶妙!磯の香りや魚介だしの旨味が溶け出した汁が絶品で、素材そのものの味を最大限に引き出した上品な味わいです。シンプルだからこそ、素材の鮮度と質が重要な料理と言えるでしょう。
いちご煮の歴史と食文化
いちご煮はどのように生まれ、どんな場面で食べられてきたのでしょうか。ここでその歴史を見てみましょう。
漁師の浜料理から、晴れの日のご馳走へ
いちご煮は、元々はその土地の漁師が作る「浜料理」がルーツとされています。八戸周辺の漁村では「かづき」と呼ばれる素潜りの漁が盛んに行われており、ウニやアワビは貴重な収入源でした。
そのため漁師たちは、捕ったウニやアワビを大きな鍋で煮て食べていたそうです。そこで作られていた豪快な煮つけ料理がいちご煮のはじまりとされています。
大正時代に入ると、高級食材を使った料理として美しく盛り付けて料亭などで出されるようになりました。「いちご煮」という名前は、この料理を提供するようになった際に八戸の老舗割烹旅館・石田屋の主人によって名付けられたと言われています。
現在では、上品で高級感のある見た目からお正月や結婚式など「ハレの日(お祝い事)」に欠かせない料理として定着し、青森県を代表する郷土料理として親しまれています。
現在は缶詰も販売されている
かつては家庭で食べられていたいちご煮ですが、ウニやアワビは時代の流れとともに高級食材として扱われるようになり、気軽に食べられる料理ではなくなりました。
そこで地元の食品メーカーが開発したのが「いちご煮の缶詰」です。缶詰の登場によって土産物としてさままざな人の手に取られるようになり、全国的に知名度が高まっていきました。
旬の季節と「いちご煮祭り」
ウニが旬を迎える期間は6〜7月頃で、漁期はわずか5~6日ととても短いそうです。この期間が現地の飲食店で生のいちご煮を味わえるベストシーズンだといわれています。
いちご煮の発祥の地のひとつとされる階上町(はしかみちょう)では、毎年7月下旬に「はしかみいちご煮祭り」が開催されています。お祭りの会場では、いちご煮が格安で振る舞われているそうですよ。ぜひ一度行ってみたいですね。
缶詰で作る!いちご煮のおいしい食べ方とアレンジ
先ほど触れたように、いちご煮は缶詰が販売されているので現地に行かなくても手軽に食べることができます。ここで、いちご煮の基本の食べ方と、缶詰を使ったアレンジ方法をチェックしてみましょう。
まずは基本のお吸い物として味わう
いちご煮の缶詰を鍋に移して温めるだけで、本格的な料亭の味を楽しむことができます。
器にきれいに盛った後、千切りにした青じそをトッピングすると、磯の風味が引き立ちより一層おいしくなりますよ。温める際は、煮立たせすぎないように注意してくださいね。
定番人気「いちご煮の炊き込みご飯」
いちご煮は炊き込みご飯にするのも定番の食べ方で、おすすめです!研いだお米にいちご煮の缶詰を汁ごと入れて炊くだけなので、とても簡単ですよ。
ウニとアワビの旨味がお米一粒一粒に染み渡り、何とも言えない贅沢な味わいに仕上がります。分量は2合のお米に対して缶詰1つが目安です。
パスタやラーメンなどの麺類にも
いちご煮は、パスタやラーメンなどの麺類にもアレンジが可能です!
パスタにする場合、生クリームや牛乳を加えたクリーム系も意外とマッチしますが、まずはスープと具をそのまま味わえるスープパスタにしたり、シンプルに塩で味つけして作ってみてください。一度シンプルな味わいで作ったうえで、アレンジや調整するのがおすすめです。
また、いちご煮の旨味たっぷりの汁をそのまま魚介出汁のラーメンスープとして使うレシピもよく見かけます。
具の形を崩さないように取り分けて最後に加える、もしくはトッピングすると豪華な見た目に仕上がりますよ。お好みでネギなど薬味を加えてお楽しみください。
茶碗蒸しや雑炊など
茶碗蒸しや雑炊などに、いちご煮の汁を出汁として使うアイデアもあります。
ウニとアワビの旨味が溢れる、高級感のある味わいに仕上がりますよ。調味料はほんの少し加える程度にして、素材の味を楽しみましょう。
いちご煮はどこで買える?
上記でいちご煮の缶詰を使った食べ方をご紹介しましたが、いちご煮の缶詰は青森県内の土産店、道の駅、スーパーなどで広く販売されています。青森県を訪れた際はぜひ覗いてみてくださいね。
また、いちご煮を製造している有名なメーカーのオンラインショップや、青森県の商品を扱うアンテナショップなどでも購入可能です。現地に行くことが難しい場合はぜひ活用してみてください。
缶詰のほかにもフリーズドライやレトルトタイプの商品もあるので、用途に応じて選んでみてくださいね。
いちご煮のレシピをご紹介
ここからはいちご煮のレシピをご紹介します。スタンダードないちご煮をはじめ、ゆずが香る風味豊かないちご煮のほか、旨味たっぷりないちご煮の炊き込みごはんなどのレシピをピックアップしました。どれも簡単に作れてとてもおいしいので、ぜひ気になるレシピをお試しくださいね。
いちご煮
まずはスタンダードないちご煮のレシピをご紹介します。刺身用のアワビとウニを使い、白だしと塩で味つけしました。甘みのある濃厚なウニと、コリコリとした食感のアワビがとてもおいしいですよ。魚介の旨味がたっぷりと溶け出すので、白だしと塩だけでも十分おいしく仕上がり、素材の味も引き立ちます。
ゆず香る いちご煮
ゆずの風味が食欲をそそる、いちご煮のレシピです。ウニとアワビの風味豊かなお吸い物にゆずの爽やかな香りが加わり、とても上品な一品に仕上がります。見た目も華やかで高級感があるので、お正月の食卓の一品にぜひ作ってみてくださいね。
いちご煮の炊き込みごはん
旨味たっぷり!いちご煮の炊き込みごはんを作ってみませんか?こちらも缶詰ではなく、刺身用のアワビとウニを使ったとても贅沢な一品です。ウニの濃厚な旨味がお米の一粒一粒に染み込み、アワビの食感もよくお箸がすすみますよ。
いちご煮で新年をお祝いしよう
今回は青森県八戸市に伝わる郷土料理のいちご煮について解説しました。ウニとアワビを贅沢に使ったお吸い物であるいちご煮は、お正月や結婚式などのハレの日の食卓にふさわしい一品です。手軽に缶詰を使うのはもちろん、材料さえ揃えれば家庭でも簡単に作ることができますので、新年のお祝いの席に加えてみてはいかがでしょうか。
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