最終更新日 2023.10.27

大根に含まれる栄養素や成分を解説!おいしい大根の選び方もご紹介

大根に含まれる栄養素や成分を解説!おいしい大根の選び方もご紹介

日本の食卓には欠かせない定番野菜の「大根」。サラダや煮物はもちろん、大根おろしにしてお蕎麦に入れるなど、さまざまな料理で楽しむことができます。今回はそんな大根に含まれる栄養素や成分、選び方などを解説!ビタミンやカリウムのほか、消化酵素についてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • 消化酵素たっぷりで食欲アップ!
  • ジアスターゼ(アミラーゼ)
  • プロテアーゼ
  • ラファサチン
  • 大根の主要な栄養素はこちら
  • 根・茎(白い部分)
  • 葉の部分にはビタミンがたっぷり!

消化酵素たっぷりで食欲アップ!

「大根」はアブラナ科の野菜で、日本人には馴染みのある食材です。煮物や鍋の具材、炒め物、サラダなど、さまざまな調理法で楽しめるため、頻繁に食卓に上るご家庭も多いですよね。

私たちがよく食べる大根の白い部分は根や茎と言われますが、ここに含まれる栄養素の中で特に注目していただきたいのが「消化酵素」です。大根の白い部分にはジアスターゼやプロテアーゼなどといった消化酵素が豊富に含まれています。以下でそれぞれ確認してみましょう。

ジアスターゼ(アミラーゼ)

でんぷんを糖に分解できる性質があり、胃腸薬などにも含まれていることの多い栄養素です。胃腸の働きを活発にしてくれたり、消化を助けてくれます。

プロテアーゼ

タンパク質を分解する酵素です。働きを終えたタンパク質を分解することで、体内のバランスを保つ役割を担っています。

ラファサチン

大根の辛味のもととなる成分で、すりおろしたり切ったりすると生成されます。殺菌作用や抗酸化作用が期待されていて、根の先端に近づくほど量が多くなります。

ジアスターゼやラファサチンは熱に弱い栄養素なので、大根おろしやサラダのように生でいただくと効率的に摂取することができますよ。

大根の主要な栄養素はこちら

大根は根の部分は淡色野菜で、葉の部分は緑黄色野菜と言われています。緑黄色野菜は、厚生労働省の基準で「原則として可食部100g当たりカロテン含量が600μg以上の野菜」、淡色野菜は「緑黄色野菜以外の野菜」と定められており、大根はどちらかというと葉の部分に栄養素が多く含まれているようです。

ここでは、大根の根や茎の部分と葉に分けて、100gあたりに含まれる栄養素をそれぞれご紹介します。

根・茎(白い部分)

大根の白い部分100gあたりに含まれる主な栄養価は以下の通りです。

  • エネルギー 18kcal
  • たんぱく質 0.5g
  • 炭水化物 4.1g
  • カルシウム 24mg
  • マグネシウム 10mg
  • ビタミンC 12mg
  • 食物繊維 1.4g

大根の葉100gに含まれる栄養素は下記の通りです。

  • エネルギー 25kcal
  • たんぱく質 2.2g
  • 炭水化物 5.3g
  • カルシウム 260mg
  • βカロテン 3900μg
  • ビタミンE 3.8mg
  • ビタミンC 53mg
  • 食物繊維 4g
※参考:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

葉の部分にはビタミンがたっぷり!

先ほど、根や茎の部分の消化酵素について説明したので、ここでは葉に含まれる栄養素について着目してみましょう。緑黄色野菜である大根の葉には健康を保つために欠かせない栄養素がたくさん含まれています。以下でチェックしてみましょう。

βカロテン

βカロテンとは、植物や動物に存在する色素の一つ。体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を健康に保ったり、光刺激反応に関わったりします。また、抗酸化作用もあると言われています。

ビタミンC

水溶性ビタミンの一つで、免疫力アップやメラニン生成の抑制、抗酸化作用などが期待できます。体内で作ることができない栄養素なので、食事などによって外から摂取する必要があります。

カリウム

細胞の浸透圧を維持したり、ナトリウムの再吸収を抑制して血圧を正常に保つ働きがあります。

おいしい「大根の選び方」3つのポイント

大根を選ぶときのポイントは大きく分けて3つです。以下で解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

1.表面の状態

大根を選んでいただく際にまずチェックしていただきたいのは「表面の色とツヤ」です。表面が白くツヤツヤとしたもの、表面がかたくてみずみずしく、張りがあるものを選びましょう。表面に傷や変色があるものは傷んでいる可能性が高いため、避けた方がよいでしょう。

2.葉の状態

スーパーには一般的に葉が切ってあるものが並ぶことが多いですが、もし葉付きの大根があればそちらを選ぶのがおすすめです。なかでも、葉の状態がイキイキとしていて、シャキッと立っているものを選ぶとよいでしょう。
大根の葉は少し苦味がありますが、味噌汁やスープ、炒め物など幅広く活用できる食材です。
また、葉まで使うことで、大根を余すことなく楽しめますので、ぜひ新鮮な葉がついているものを選んでみてくださいね。

3.切り口

カットされた状態の大根を買う時は、断面に「す」が入っていいないものを選ぶのがポイントです。「す」とは、大根に隙間や穴が開いてスポンジのようになっている状態のこと。「す」が入っていしまった大根はみずみずしさがなく、舌触りがよくないものも多いので、カットしてある大根を選ぶ際はチェックするようにしましょう。

また、首の部分(葉に近い部分)が黒ずんだり、ヒビが入ってしまっているものは「す」が入っていることが多いです。そのため、カットしていない大根の場合は表面の黒ずみやヒビをチェックしてみてくださいね。

実はたくさんある大根の種類

大根に含まれる栄養素や選び方について解説してきましたが、上記でご紹介した情報は一般的なスーパーに並んでいる「青首大根」に焦点を当てたものです。ほかにも、大根にはさまざまな種類が存在しているので、以下で軽くチェックしてみましょう!

青首大根

大根と聞いてまず思い浮かべるのがこの「青首大根」ではないでしょうか。葉の部分に近づくにつれて青くなっているのが特徴で、サラダ、煮物、炒め物、揚げ物などさまざまな調理法で楽しめる品種です。

ラディッシュ

見た目もかわいらしい「ラディッシュ」も大根の一種。サラダやマリネなどでよく見かけますよね。紅色の色味が料理をきれいに彩ります。

カイワレ大根

大根のスプラウト(新芽)はほのかな苦味が特徴的で、食卓にもよく登場する「カイワレダイコン」なども大根の仲間になります。

日本で出回っている品種としては、丸い形がかわいい聖護院大根や、鹿児島県の特産である桜島大根、石川県の特産である源助大根などがあります。これらは地大根と呼ばれ、その土地で古くから栽培されているものが多いです。

またこのほかにも、紅芯大根や黒色の大根、カラフルな大根など、さまざまな種類の大根が存在しています。それぞれ味わいや食感も違うので、見かけたらぜひ手にとってみてくださいね。

大根選びでおいしさも栄養素もゲット!

今回は、大根の種類と大根に含まれる栄養素、おいしい大根の選び方をご紹介しました。大根は身近な食材ですが、根の部分と葉の部分で栄養素やオススメの調理法が異なります。ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしていただき、日々の献立に取り入れてみてくださいね。

またクラシルでは、大根の保存方法や大根を使ったレシピもたくさんご紹介していますので、ぜひ合わせてチェックしてみてください。

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