「大根」といえば日本の食卓には欠かせないと言っても過言ではないほど定番の食材です。大根がたっぷり入ったお鍋や辛味のある大根おろしが入ったお蕎麦など、さまざまなお料理で楽しむことができます。
大根の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の 「き」

そんな身近な野菜の代表とも言える大根ですが、ビタミンCなどの栄養素が含まれていたり、胃腸を整える働きもある魅力的な食材でもあるんです。今回は、そんな大根に含まれる栄養素や正しい選び方などをご紹介します。ぜひお買い物の際の参考にしてみてくださいね!
実はたくさんある大根の種類
「大根」はアブラナ科の野菜で、日本人には馴染みのある食材です。「大根」と聞くと、白くて太いものを想像すると思いますが、実は大根にはたくさんの種類があるのです。
一般的にスーパーなどで簡単に手に取ることのできる大根は、「青首大根」と呼ばれており、葉の部分に近づくにつれて青くなっているのが特徴です。
青首大根以外の品種で特に有名なのは、サラダやマリネなどでよく見る紅色の「ラディッシュ」。またこの他にも、黒色の大根やカラフルな大根など、さまざまな種類の大根が存在しています。
日本で出回っている品種としては、丸い形がかわいい聖護院大根や、鹿児島県の特産である桜島大根、石川県の特産である源助大根などがあります。これらは地大根と呼ばれ、その土地で古くから栽培されているものが多いです。
また大根のスプラウト(新芽)はほのかな苦味が特徴的で、食卓にもよく登場する「カイワレダイコン」なども大根の仲間になります。
大根の主要な栄養素はこちら
水分が多い大根ですが、うれしい栄養素をたっぷりと含んでいます。大根の根の部分100gに含まれる主な栄養素は下記の通りです。
-
エネルギー 18kcal
-
たんぱく質 0.5g
-
炭水化物 4.1g
-
カルシウム 24mg
-
マグネシウム 10mg
-
ビタミンC 12mg
- 食物繊維 1.4g
また、大根は葉の部分にもたくさんの栄養素が含まれています。大根の葉100gに含まれる栄養素は下記の通りです。
-
エネルギー 25kcal
-
たんぱく質 2.2g
-
炭水化物 5.3g
-
カルシウム 260mg
-
βカロテン 3900μg
-
ビタミンE 3.8mg
-
ビタミンC 53mg
- 食物繊維 4g
消化酵素たっぷりで食欲アップ!
大根の根の部分は淡色野菜と言われていますが、葉の部分は緑黄色野菜と言われており、どちらかというと葉の部分に栄養素が多く含まれています。
緑黄色野菜とは、厚生労働省の基準で「原則として可食部100g当たりカロテン含量が600μg以上の野菜」と定められており、淡色野菜は「緑黄色野菜以外の野菜」と定められています。
そんな大根の根に含まれる栄養素の中で特に注目していただきたいのは、豊富に含まれる消化酵素です。
■ジアスターゼ
胃腸薬などにも含まれていることの多い栄養素で、胃腸の働きを活発にしてくれたり、消化を助けてくれます。
■プロテアーゼ
タンパク質を分解する酵素です。働きを終えたタンパク質を分解することで、体内のバランスを保つ役割を担っています。
■ラファサチン
大根の辛味のもととなる成分で、すりおろしたり切ったりすると生成されます。殺菌作用や抗酸化作用が期待されていて、根の先端に近づくほど量が多くなります。
ジアスターゼやラファサチンは熱に弱い栄養素なので、大根おろしやサラダのように生でいただくと効率的に摂取することができます。