厚焼きのクッキー生地でクリームやさくらんぼジャムを包んで焼きあげる、フランス・バスク地方の伝統菓子「ガトーバスク」。バターの風味豊かな生地となめらかなフィリングが魅力です。この記事では、ガトーバスクとはどんなお菓子なのか、味や見た目などの特徴や発祥の歴史、名前の由来を解説します。記事後半のおすすめレシピも必見ですよ。
ガトーバスクとは?特徴や発祥、名前の由来とおすすめレシピも紹介
- 目次
- ガトーバスクってどんなお菓子?
- ガトーバスクの由来や歴史
- ガトーバスクの味や特徴
- ガトーバスクとガレットデロワの違いとは
- ガトーバスクのレシピをご紹介
- おうちでガトーバスクを作ってみよう!
ガトーバスクってどんなお菓子?
「ガトーバスク(Gâteau Basque)」とは、フランス南西部からスペイン北西部にまたがるバスク地方の伝統的な焼き菓子です。厚みのあるクッキー生地でさくらんぼのジャムやカスタードクリームをサンドして焼きあげます。
大きさは大小さまざまで、円形をした生地の表面には格子状の模様やローブリュー(Lauburu)と呼ばれるバスク地方特有の十字模様が描かれています。店舗ごとに独自の模様を入れる場合もあるようです。
ローブリューはフランス語で「バスクの十字架」を表わす言葉で、直訳すると「4つの頭」という意味となります。4枚の羽があるプロペラのような模様で、それぞれ「火」「大地」「空気」「水」を意味しており、それらが交わることが「永遠」「愛」「平和」の象徴とされています。そのほか、バスクの4都市の象徴とする説や、四季の太陽を象徴する説などもあるといわれているんですよ。
この地方のお菓子であるという印として、ローブリューを表面にあしらうのだそうです。
ガトーバスクの由来や歴史
ガトーバスクという名前には「バスク地方のお菓子」という意味があります。バスク語では「Biskotxa(ビスコッチャ)」といい、これはフランス語で「2度焼く」を表す「Biscuit(ビスキュイ)」と同じ意味です。
ガトーバスクが生まれたのは17世紀。もともとは遠洋漁業に出かける漁師のための保存食として、家庭で作られるお菓子だったといわれています。当時のガトーバスクは豚の形に成形されることもある素朴なお菓子でした。とうもろこしの粉と豚の脂で生地を作り、中にクリームなどは詰めていなかったようです。そのため甘さは控えめだったとされています。
しかし18世紀になると、砂糖やはちみつを使った甘いお菓子へと変化し、ジャムを挟むようになりました。ジャムには、さくらんぼやプルーン、桑の実、イチジクといった季節の果物が使われることが多かったようです。さくらんぼジャムに加えて、バスク地方にあるItxassou (イッツァス)村の特産品である黒さくらんぼを入れるのが伝統的な製法ともいわれています。
さらに19世紀になると、カスタードクリームを詰めるレシピも登場し、当初の保存食だったお菓子とはかけ離れた、特別な日に家で焼くケーキとして親しまれるようになりました。
ガトーバスクの味や特徴
ガトーバスクの魅力は、厚みのあるクッキー生地とフィリングのバランスのよさにあります。バターの風味が広がる生地は、外はさっくり、中はしっとり。中には、なめらかなカスタードクリームや、ほどよい甘酸っぱさのさくらんぼジャムが詰められるのが定番です。
ここからは、ガトーバスクの味や食べ方といった特徴について詳しく見てみましょう。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| フィリングの種類 |
さくらんぼジャムやカスタードクリームが定番 りんごジャム、マロンペースト、チョコレート、アーモンドクリーム、ヘーゼルナッツでアレンジなども自由 |
| 生地 |
クッキー生地 バター感が強くコクのある味わい、外側はサクサク中はしっとり |
| 見た目 |
円形で表面に格子柄やローブリューの模様 焼き色が美しい、ツヤ出しをするものもある |
| 食べ方 | そのまま、紅茶やコーヒーと一緒に、冷やしてもおいしい |
生地
先ほども少し触れましたが、ガトーバスクにはクッキー生地を使います。卵やバターを使った風味豊かな味わいが特徴です。
アーモンドパウダーを使うレシピも多く、コクがあり、サクサクと歯切れのよい食感も魅力ですよ。
食べ方
ガトーバスクはコーヒーや紅茶のお供にもぴったりのスイーツです。
焼き立ては表面のサクサク感が際立ちますが、時間が経つと生地とフィリングがなじみ、また違ったおいしさが楽しめますよ。時間が経ったものはアルミホイルで包んでオーブントースターで温めると、焼き立てのような香ばしさを楽しむこともできます。
ガトーバスクとガレットデロワの違いとは
見た目が似ていることから混同されやすいのが「ガレットデロワ」。しかし、使われる生地やフィリング、食べられるシーンにははっきりとした違いがあります。
ここでは、両者の違いについて解説します。以下の表で見てみましょう。
| 項目 | ガトーバスク | ガレットデロワ |
|---|---|---|
| 生地 | クッキー生地 |
パイ生地 |
| フィリング | さくらんぼジャムやカスタードクリームなど |
アーモンドクリーム |
| 食感 | 外はサクサク中はしっとり |
さっくりと軽い食感 |
| 見た目 | 格子柄やローブリューの模様 |
放射状や月桂樹の模様 |
| 行事との関連 | 特になし |
キリスト教の祝日に食べる |
ガトーバスクとガレットデロワはどちらもフランスのお菓子です。ただし、使う生地が違うため、食感や味わいに違いがあります。
ガトーバスクは外がサクサク中がしっとりとした食感であるのに対し、ガレットデロワはパイ生地ならではのサクサクした軽やかな食感を楽しめます。
フィリングにも違いがあり、ガトーバスクでは主にカスタードクリームやさくらんぼジャムを使いますが、ガレットデロワにはアーモンドクリームが使われます。
また、表面に描かれる模様は異なるものの、両者ともに美しい見た目も魅力の一つです。ガトーバスクは行事で食べる習慣などは特にありませんが、ガレットデロワはイエス・キリストが神の子として見いだされたことを記念するキリスト教の祝日「エピファニー」で食べられていました。
現在は祝日に関係なく、12月から1月にかけてお店に並んでいることが多いようです。

ガトーバスクのレシピをご紹介
最後に、ガトーバスクのおすすめレシピをご紹介します。今回は、フィリングにカスタードクリームを使うレシピをピックアップしました。
ガトーバスク
ラム酒が香る贅沢な味わいのガトーバスクのレシピです。クッキー生地で自家製カスタードクリームを挟んで焼き上げました。さっくりとしたクッキー生地とトロッと濃厚な味わいのカスタードクリームが相性抜群!ティータイムのお供に、ぜひ作ってみてくださいね。
おうちでガトーバスクを作ってみよう!
今回は、ガトーバスクの特徴や歴史、ガレットデロワとの違いについて解説し、おすすめレシピをご紹介しました。今回はカスタードクリーム入りのガトーバスクのレシピをご紹介しましたが、フィリングを変えるとまた違ったおいしさも楽しめますよ。ご紹介したレシピも参考に、ぜひおうちでガトーバスクを作ってみてくださいね。