「ナッコプセ」という料理を知っていますか?ピリ辛な味わいが特徴で、具材に手長ダコやホルモン、エビを使った、韓国で人気の海鮮鍋なんですよ。この記事では、ナッコプセの特徴のほか、同じくタコ料理であるチュクミとの違いについて解説します。後半で紹介するナッコプセのおいしい食べ方を見たら、きっと食べてみたくなりますよ!
ナッコプセとは?由来やチュクミとの違い、おいしい食べ方についても解説!

- 目次
- ナッコプセとは?
- ナッコプセの由来は?
- ナッコプセの特徴は?
- ナクチポックムやチュクミとは何が違うの?
- ナッコプセのおいしい食べ方は?
- 旨辛味がたまらない!ナッコプセを食べてみよう
ナッコプセとは?
「ナッコプセ」とは、手長ダコとホルモン、エビを具材にした韓国の港町、釜山発祥の鍋料理です。1960年代に紡績工場の前にあるお店が元祖といわれています。
もともとは釜山の紡績工場で働く人々のために作られていた料理でしたが、今では韓国グルメとして大人気になり、近年は日本の韓国料理店でもメニューに加わったり、テレビ番組で登場するなど、注目度が高くなってきているんですよ。
ナッコプセの由来は?
この「ナッコプセ」という名前は、韓国語で手長ダコという意味の「ナクチ」、ホルモンを意味する「コプチャン」、エビという意味の「セウ」の頭文字を組み合わせたもの。正式には炒めるという意味の「ポックム」がついて「ナッコプセポックム」という名前ですが、実際には炒め物ではなく、上記で挙げた食材や野菜などを煮るので鍋のような見た目をしています。
当初は紡績工場の名前をとって「朝紡(チョバン)ナッチ」という料理名でしたが、現在ではナッコプセと呼ばれるのが一般的なようです。
ナッコプセの特徴は?
名前の由来でもご説明しましたが、ナッコプセは手長ダコとホルモン、エビを使った海鮮鍋です。そのほかに、ニラや長ねぎ、キャベツといった野菜、きのこ、春雨などを入れ、ヤンニョムという韓国の合わせ調味料で味つけをします。ナッコプセのヤンニョムはコチュジャンや唐辛子の粉を使うので、辛味のある味わいで、赤い見た目のスープに仕上がります。主役であるタコやホルモン、エビの旨味のほか、ホルモンや野菜の甘みなどを存分に味わえるのも魅力です。
ナッコプセを食べてみたいけれど、食べられる辛さか心配…という不安に思われる方もいるのではないでしょうか。お店によっては、辛さを控えめに注文できるところもあるようなので、事前に確認しておくとよいでしょう。逆に、辛い味が好きな方は、辛口に挑戦してみるのもよいかもしれません。
また、韓国でナッコプセを扱うお店によっては、苦手な食材が含まれている場合、その食材を抜くことができるようです。例えばホルモンをなしにしたい場合はタコとエビで「ナッ・セ」、エビをなしにしたい場合はタコとホルモンで「ナッ・コプ」と注文できます。また、ホルモンの代わりにサムギョプサルを使った「ナッサムセ」というメニューがあるお店もあるようです。自分が好きな具材を組み合わせて食べられるのはうれしいですよね。
エビもホルモンも入っていない手長ダコ料理を「ナクチポックン」といいますが、これにはソウル式と呼ばれるものもあります。ソウル式のナクチポックンは、鍋料理ではなく炒め物で、スープがない分辛味が強いようです。
ちなみに、ナッコプセとよく似たピリ辛のタコ料理に「チュクミ」というものがあります。両者の大きな違いは、ナッコプセは手長ダコを使っているのに対し、チュクミはイイダコを使っているということ。チュクミには韓国語でイイダコという意味があります。
ナクチポックムやチュクミとは何が違うの?
ナッコプセに似た料理に「ナクチポックム」と「チュクミ」があります。それぞれナッコプセとどのような違いがあるのか、以下でチェックしてみましょう。
ナクチポックム
ナクチポックムは、ナッコプセと同じく手長ダコを使った料理です。ナッコプセと違うのは使っている具材で、エビやホルモンが入っていません。また、ナクチポックムには釜山式とソウル式の2種類があり、釜山式はこれまでにご説明してきたものと同じような鍋料理、ソウル式のナクチポックムは炒め物で、名前の通りの見た目をしています。ソウル式はスープがない分辛味が強く、激辛料理の部類になるようです。一方釜山式は、具材を煮込むためスープに旨味が溶け出しているため、ソウル式よりも辛味は抑えられているのだとか。
チュクミ
チュクミもタコを使った辛味のある料理ですが、両者の大きな違いは使っている「タコの種類」にあります。ナッコプセは手長ダコを使っているのに対し、チュクミはイイダコを使っているのです。チュクミには韓国語でイイダコという意味があります。ナッコプセと同じように具材を煮込むので鍋料理に近いイメージです。シメはトビコを加えてチャーハンにするのが人気かつ定番の食べ方のようで、お腹がいっぱいでも食べられるほどやみつきになるおいしさなのだとか!チュクミを食べる機会があったら、ぜひシメまで楽しんでみてくださいね。
ナッコプセのおいしい食べ方は?
ピリ辛で旨味たっぷりのナッコプセ。どのように食べる料理なのでしょうか。以下で、ナッコプセのおいしい食べ方について見てみましょう。
そのまま味わう
熱々のナッコプセを、まずは取り皿などに取ってそのまま食べてみましょう。タコやホルモン、エビは旨味があるのはもちろん、いずれも食感に特徴があります。旨味が溶け出したスープと合わせて、具材のコリコリとした食感やプリプリとした食感を楽しんでみてくださいね。
ごはんにかけてビビンバ風にする
韓国では、ナッコプセを白いごはんにかけ、ビビンバ風にして食べるのも人気なのだそう。海苔やニラ、ナムルなど好きなトッピングをのせていただきましょう。
また、スープが少なくなってから鍋にごはんを入れて、チャーハンを作るのもおすすめです!韓国語ではチャーハンのことを「ポックンパ」といい、ナッコプセに限らず、チーズタッカルビやサムギョプサルといったメインの料理のシメとして楽しむことがよくあるんですよ。
麺類を入れる
ナッコプセのスープに、うどんやインスタントラーメンなどの麺類を入れるのもおすすめ!ほとんどのお店でシメ用に麺を注文できるようです。旨味たっぷりのスープが絡んだ麺がたまらないおいしさですよ!
旨辛味がたまらない!ナッコプセを食べてみよう
今回は、ナッコプセの由来や特徴について解説し、おいしい食べ方をご紹介しました。旨辛味でごはんにもおつまみにもぴったりのナッコプセ。そのまま食べてももちろんおいしいですが、チャーハンやビビンバ風、麺を入れるなど、いろいろなアレンジで楽しめます。お店でナッコプセがメニューにあったらぜひ食べてみてはいかがでしょうか。
