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梅の保存方法|長持ちのコツ|新鮮なうちに冷凍がおすすめ

梅の保存方法|長持ちのコツ|新鮮なうちに冷凍がおすすめ

梅干しや梅酒など、さまざまな楽しみ方がある「梅」。すっぱい梅干しとごはんの組み合わせは昔ながらのやさしいおいしさですよね。しかし、梅をどう扱えばいいのか分からず、迷ってしまう方も少なくないようです。そこでこの記事では、梅の正しい保存方法や長持ちのコツをご紹介します。ポイントを押さえて旬の梅をおいしく楽しみましょう。

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  • 目次
  • 梅の保存は常温・冷蔵・冷凍の3通り
  • 作るものに合わせた梅の熟し加減と追熟の方法
  • 冷蔵・冷凍保存のやり方と注意点
  • 短い旬を存分に楽しもう

梅の保存は常温・冷蔵・冷凍の3通り

生の梅はとても傷みやすく、保存方法を誤るとカビが生えたり、風味が損なわれたりすることがあります。保存には「常温」「冷蔵」「冷凍」の3通りがあるので、梅の状態や用途に応じて使い分けましょう。

〇青梅の場合
梅シロップや梅酒に使うことが多い青梅は、まだ実が硬く、保存環境によっては傷みやすいのが特徴です。

購入後はできるだけ早めに使うのが理想ですが、すぐに使えない場合は風通しのよい冷暗所で常温保存します。冷蔵庫に入れると低温障害で茶色く変色することがあるため注意が必要です。

〇完熟梅の場合
完熟して皮がやわらかくなり、香りが強くなった梅は、梅干し作りなどに使われます。

購入後すぐに使わない場合は、冷蔵庫で2〜3日ほど保存できますよ。さらに長く保存したいときは、新鮮なうちに冷凍しておくのがおすすめです。

作るものに合わせた梅の熟し加減と追熟の方法

梅は熟し加減によって、向いている使い方が異なります。何を作るかを決めてから選ぶと、失敗しにくくなりますよ。

下の表を参考に用途に合った梅を選んでみてくださいね。

作りたいもの 適した梅の状態 特徴
梅干し

完熟梅

やわらかく、香りが強い

梅干し(青梅使用)

青梅→追熟が必要

黄みがかってきたら加工のタイミング

梅酒・梅シロップ

青梅〜半熟(黄緑〜やや黄)

熟し具合によって風味が変わる

カリカリ梅

かたい青梅

パリッとした食感を残せる

熟し加減によって仕上がりの風味も変わります。たとえば、青梅はすっきりとした味わいに、やや熟した梅ならフルーティーな香りが加わるのが特徴です。とくに梅酒や梅シロップは、使う梅の状態で印象が大きく変わるので、好みに合わせて選んでみてください。

青梅しか手に入らなかったときは?

完熟梅が必要な場合でも、青梅しか手に入らないこともありますよね。そんなときは、冷暗所で追熟させて使うことができます。

〇冷暗所で追熟させる方法

1.傷が付いていたり、潰れている梅を取り除く

2.平たいザルに実が重ならないように並べる

3.気温10℃前後で風通しがよく、直射日光が当たらない場所で追熟させる

梅が黄色く色づき、桃のような甘い香りがしてきたら追熟完了のサインです。

ただし、追熟が進みすぎると実がやわらかくなりすぎて扱いにくくなるため、完熟したらなるべく早めに加工するようにしましょう。

冷蔵・冷凍保存のやり方と注意点

冷蔵や冷凍をうまく使えば、すぐに加工できないときでも梅をおいしく保存できます。用途や状態に合わせて、適した方法を選びましょう。

完熟梅を冷蔵する場合

完熟した梅を数日以内に使いたい場合は、冷蔵保存が便利です。

水気や傷みが出ないよう、キッチンペーパーなどで軽く包み、ポリ袋に入れて野菜室で保存します。ただし、完熟梅は傷みやすいため、なるべく早めに使い切るようにしましょう。

青梅を冷凍保存する方法

梅がたくさんあって一度に加工しきれないときは、青くて固いうちに冷凍保存するのがおすすめです。

冷凍することで細胞が壊れ、エキスが出やすくなるため、梅酒や梅ジュース作りにはぴったり。仕上がりが早くなり、発酵しにくくなるというメリットもありますよ。

冷凍保存の手順は以下の通りです。

1.傷が付いていたり、潰れている梅を取り除く

2.流水でやさしく洗ってよく水気を切り、キッチンペーパーで水気を拭き取る

3.竹串でヘタを取り除く

4.冷凍用保存袋に重ならないように入れ、できる限り空気を抜いて口を閉じる

5.冷凍庫で保存する

冷凍する際はアク抜きの必要はありません。完熟梅を冷凍すると実が崩れやすくなるため、必ず青くて固いうちに冷凍するようにしましょう。梅酒や梅ジュースを作るときは、解凍せずに冷凍のまま漬け込めばOKです。ただし、一度冷凍した梅はやわらかくなるため、カリカリ梅には向きません。

⭐️クラシルシェフのコツとポイント⭐️
冷蔵・冷凍の前には傷んだ梅を見分けて取り除いておくことも大切です。黒く変色していたり、実が柔らかくなっているもの、カビが見えるものは使わないようにしましょう。ヘタの周りが黒ずんでいる程度なら、取り除いて使える場合もありますが、においに違和感があるときは避けたほうが安心です。

短い旬を存分に楽しもう

今回は、梅の正しい保存方法と長持ちのコツをご紹介しました。梅の旬は5〜6月と短く、あっという間に終わってしまいます。一度に加工しきれない分は新鮮なうちに冷凍することで、いつでもおいしい梅酒や梅ジュースを作ることができますよ。

また、梅の果肉や種子には有毒な成分が含まれているため、生の梅をそのまま食べることはできません。必ず加熱するか、アルコール漬けや塩漬けにしてお召し上がりくださいね。

クラシルでは、梅の選び方についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

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