甘酸っぱくてさわやかな風味が人気の果実「アセロラ」。
アセロラの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

果実そのものは食べたことが無くても、ジュースやゼリーなどの加工食品は口にしたことがあるのではないでしょうか?
太陽の恵みをいっぱいに浴びて育つアセロラは、健康食品の材料として多用されるほど栄養素に恵まれた果物です。レモンの約17倍ものビタミンCをはじめ、βカロテンやカリウム、ポリフェノールなど、さまざまな栄養素がぎっしりと詰まっているんですよ。
そこで今回は、アセロラに含まれる栄養素や、おいしいアセロラの選び方についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
デリケートなアセロラ!生の果実に出会えるのは産地だけ!?
ビタミンCを豊富に含むことで有名なアセロラ。
直径2センチほどのかわいらしいさくらんぼのような形の果実で、熟すと鮮やかな赤色に染まります。
アセロラの原産地はカリブ海に浮かぶ西インド諸島。日本には1900年代後半に伝わってきました。気温の高い熱帯地方でしか育たないため、現在の日本では沖縄県を中心に栽培されています。
さて、アセロラジュースなどの加工品は口にしたことがあるけど、果実そのものは見たことがないという方も多いのではないでしょうか? 実は、アセロラはとてもデリケートな果実。皮が柔らかく傷みやすいため、生の果実はほとんどが広く流通せずに、産地のみでしか出会うことが出来ません。
そんなアセロラですが、大きく「甘味種」と「酸味種」の2つに分けられます。それぞれの特徴をご説明しましょう。
■甘味種
甘味種は、酸味がおだやかなので生で食べるのにぴったり。口に入れるとプチッとはじけ、みずみずしい甘酸っぱさが広がります。「フロリダスウィート」や「マノアスウィート」、「ルビートロピカル」、「ハワイアンクイーン」など、さまざまな品種があります。
■酸味種
甘味種よりもビタミンCを多く含みます。しかし、酸味が強いため、生食には向いていません。主にジュースやコンポートなどの加工品として利用されています。酸味種には「バーモント」や「レーボルク」、「マウナウイリー」などの品種が属します。
主要な栄養素はこちら
アセロラ100gに含まれる主な栄養素は以下の通りです。
■甘味種
・エネルギー 36kcal
・水分 89.9g
・カリウム 130mg
・ビタミンA(βカロテン当量) 370μg
・ビタミンC 800mg
・葉酸 45μg
■酸味種
・エネルギー 36kcal
・水分 89.9g
・カリウム 130mg
・ビタミンA(βカロテン当量) 370μg
・ビタミンC 1700mg
・葉酸 45μg
なんとレモンの17倍!ビタミンCがとにかく豊富
アセロラに含まれる栄養素で最も注目すべきなのが「ビタミンC」です。
ビタミンCは健康な身体づくりに欠かせない栄養素で、酸味種のアセロラの含有量は100gあたり1700mg。なんとレモンの約17倍ものビタミンCが、小さい実の中にぎゅっと凝縮されているのです。
さらに、健康食品などに使われているイメージが強い方もいるのではないでしょうか。そのイメージ通り、健康な身体づくりに欠かせない、さまざまな成分が含まれています。
そんな中でも特に注目したい以下3つの栄養素について解説していきます。
■ビタミンC
皮膚や骨、血管、筋肉などを丈夫にするたんぱく質「コラーゲン」の合成に欠かせない栄養素です。強い抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑えると言われています。また、ビタミンCは鉄分の吸収率をアップさせるので、一緒に摂ると効率よく補給できますよ。
■βカロテン
βカロテンの主な働きは、免疫機能の活性化です。ビタミンC同様、鼻・喉の粘膜や全身の皮膚を強くして、細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぎます。また、βカロテンはビタミンCと同じく、強い抗酸化作用を持ち、活性酸素の働きを抑えると言われています。
■カリウム
カリウムは、私たちの身体に欠かせないミネラルのひとつです。余分なナトリウムを排出し、摂り過ぎた塩分を調節する働きがあります。