最終更新日 2023.3.30

おいしさ長持ち!冷蔵庫の「パーシャル室」の使い方と“下ごしらえの裏技”

おいしさ長持ち!冷蔵庫の「パーシャル室」の使い方と“下ごしらえの裏技”
  • 目次
  • 「パーシャル室」と「チルド室」。正しく使い分けできていますか?
  • 「パーシャル室」と「チルド室」の違いは?
  • パーシャル室に保存したほうがいい食材は?
  • パーシャル室をフル活用!「下ごしらえの裏技」をご紹介!
  • パーシャル室で鮮度を長持ちさせてみよう!

「パーシャル室」と「チルド室」。正しく使い分けできていますか?

みなさんの冷蔵庫に「パーシャル室」はありますか?最近はパーシャル室がある冷蔵庫が増えてきていますが、チルド室との違いが分からなかったり、なんとなく使い分けているという方も多いのではないでしょうか。
しかしそれだと、パーシャル室の効果が十分に発揮できていないかもしれません。正しい使い方を知ることで、食材の鮮度を長持ちさせたり、料理の下ごしらえをスムーズしたりと、さまざまなメリットがあるのです!

今回は、そんなパーシャル室の使い方やチルド室との違い、正しい保存方法について解説します。さらにパーシャル室を活用した「下ごしらえの裏技」も合わせてご紹介しているのでお見逃しなく!

「パーシャル室」と「チルド室」の違いは?

冷蔵庫は場所によって違う温度に設定されており、一般的に冷蔵室は約5℃、野菜室は約6℃、冷凍室は約-18℃になっていることが多いです。食材は低い温度で保存するほど鮮度長持ちしますが、完全に冷凍してしまうと品質が落ちてしまう上に、解凍の手間もかかります。

そこで誕生したのが「パーシャル室」と「チルド室」。どちらも「冷蔵室より低く、冷凍室より高い温度」で食材を保存できるのが特徴です。まずは、それぞれの違いをご紹介します。

◼︎「パーシャル室」とは?
「パーシャル」とは、「パーシャル(部分的な)・フリージング(冷凍)」の略語のこと。JIS(日本工業規格)ではパーシャル室の温度は約-3℃と定められており、凍結する一歩手前の「微冷凍」の状態を指します。

水は-1℃から凍り始め、-5℃で凍結します。つまり、食材の水分が微妙に凍った状態で保存することで、鮮度が落ちるのを遅らせることができるのです。また、解凍せずに調理に取りかかれるというメリットもあります。

◼︎「チルド室」とは?
「チルド」とは「冷却した」という意味です。JIS(日本工業規格)ではチルド室の温度は約0℃と定められており、「冷えているけど凍らない」状態を指します。凍る寸前の温度で保存することで、食材の鮮度を保ち発酵を遅らせることができます。

パーシャル室に保存したほうがいい食材は?

ここからは、パーシャル室の保存に向く食材をご紹介します。パーシャル室とチルド室を上手に使い分けて、鮮度を長持ちさせてみましょう!

◼︎パーシャル室の保存に向く食材
パーシャル室は「肉や魚をすぐには調理しないけど鮮度を保ちたいとき」に最適です。チルド室よりも低い温度で保存することで、鮮度をより長く保つことができます。また、肉や魚を解凍せずに調理することができる上に、包丁で切りやすくなるというメリットもあります。特に薄切り肉は、1枚ずつ剥がして調理することができるのでとても便利です。

また、パーシャル室はひじきや煮物などお惣菜の保存にも適しています。微冷凍保存するとおいしさが長持ちする上に、必要な分だけすくって使うことができます。じゃがいもなど根菜の食感も変わりにくいので、具沢山のカレーやシチューの保存にもおすすめです。

◼︎チルド室の保存に向く食材
チルド室は、「凍らせたくない食材を冷蔵より長持ちさせたいとき」に最適です。主に乳製品、練り物、豆腐、生麺などの保存に適しています。特にキムチやヨーグルトなどの発酵食品はチルド室で保存することで、発酵が進んで酸味が出るのを防ぐことができます。 冷蔵庫にパーシャル室がない場合は、肉や魚の保存もチルド室で行うようにしましょう。

パーシャル室をフル活用!「下ごしらえの裏技」をご紹介!

パーシャル室の魅力は、食材の保存だけではありません。微冷凍保存を活用することで、料理の下ごしらえがグンとスムーズになりますよ!

◼︎玉ねぎが目に沁みない!
玉ねぎを微冷凍しておくと、みじん切りにするときに涙が出にくくなります。涙を出させる成分である「硫化アリル」は低い温度だと気化しにくくなるので、冷たいうちに手早く切ることがポイントです。

◼︎長芋の千切りがラクラク!
長芋を微冷凍しておくと、粘りが出にくくなって切りやすくなります。器に盛り付けてから常温に戻せば、再び粘りが出ておいしくいただけますよ。

◼︎魚を捌くときに!
魚を捌くときは、事前にパーシャル室に保存しておくのがおすすめ。血や内臓も微冷凍の状態で捌くことで、まな板や包丁が汚れにくくなります。

◼︎ぎょうざが包みやすくなる!
ぎょうざを包むとき、タネがベタベタして包みにくいですよね。そんなときはタネをパーシャル室で微冷凍すると、ほどよく固まって包みやすくなります。

パーシャル室で鮮度を長持ちさせてみよう!

今回は、パーシャル室とチルド室との違いや、正しい保存方法、パーシャル室を活用した「下ごしらえの裏技」をご紹介しました。パーシャル室は肉や魚の鮮度を保ったり、お惣菜のおいしさを長持ちさせたりと、さまざまなメリットがあります。上手に活用することで下ごしらえがスムーズになり、食材のロスも減らせそうですね。今までなんとなく使い分けていた方は、ぜひこの機会にパーシャル室を活用してみてくださいね。

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