パンの種類で「ザマンド」という名前を聞いたことがありますか?ザマンドはダマンドやクロワッサンオザマンドと呼ばれることもあり、アーモンドという意味があるんです。この記事では、ザマンドやそのほかのクロワッサンの種類などについて解説します。記事の後半でご紹介する、クロワッサンのアレンジレシピも必見ですよ!
「ザマンド」とは?特徴や作り方、クロワッサンのレシピもご紹介!

- 目次
- クロワッサンとは?
- ザマンドとは?
- クロワッサンの種類には何がある?
- ザマンドの作り方について
- クロワッサンを使ったスイーツ系アレンジレシピをご紹介!
- ザマンドはクロワッサンをおいしく食べる方法のひとつ
クロワッサンとは?
「ザマンドとはなんなのか」を知る前に、まずはベースとなるクロワッサンについて確認してみましょう。
「クロワッサン」は、薄い生地が何層も重なったサクサクとした食感と、ひし形または三日月のような形が特徴のパンです。材料は強力粉とイースト、バター、塩、砂糖といった一般的なパンの材料と変わりありませんが、生地とバターを重ねたものを何度も折りたたんでたくさんの層を作ることで、特有のサクサクとした食感に仕上がります。
そんなクロワッサンは諸説ありますが、オーストリアが発祥とされています。トルコの国旗の三日月をモデルに成形し作られたのが始まりだといわれ、その後、マリー・アントワネットがルイ16世に嫁いだときにフランスに伝わり、フランス語で「三日月」という意味である「クロワッサン」と名付けられたそうです。
当時のクロワッサンはマーガリンなどの植物油脂を使って作られてていたようですが、その後バターを折り込んだレシピが広まりました。そこで、使用している油脂を見分けるために、バターを使ったものはまっすぐなひし形に成形するようになったのだとか。
ちなみに現在でもフランスでは、マーガリンが使われた三日月形のものは「クロワッサン・オルディネール」、バターを折り込んだ菱形のものを「クロワッサン・オ・ブール」とそれぞれ形で区別しているお店もあるようです。日本ではとくに決まりがないため、お店によって使われる材料や形もさまざまで、バターが使われた三日月型のクロワッサンなども存在します。
ザマンドとは?
クロワッサンについて確認したところで、ここからは本題のザマンドについて解説していきます。
「ザマンド」とはフランス語で「アーモンド」のことを指す言葉です。そして、今回取り上げているザマンドはクロワッサンの種類のひとつで、正式には「クロワッサン・オ・ザマンド」と呼ばれます。フランス語で「オ」は「~を使った、~を詰めた」を表すため、クロワッサン・オ・ザマンドは「アーモンドを使ったクロワッサン、アーモンドを詰めたクロワッサン」という意味になるのです。お店によって「ダマンド」と呼ばれることもありますが、これもアーモンドを表す言葉なので同じものを指します。
クロワッサン・オ・ザマンドは、一般的にラム酒やシロップなどにクロワッサンを浸し、アーモンドクリームやアーモンドスライスなどをトッピングして焼きあげます。サクサクとした食感が魅力のクロワッサンは、焼いてから時間が経つとどうしてもその食感が失われてしまうため、ずっと店頭に並べておくことができないようです。それでもどうにかおいしく食べる方法として、このクロワッサン・オ・ザマンドが編み出されたと言われています。
シロップに浸してしっとりとさせた生地とカリッと香ばしく焼きあげたアーモンドクリームの相性が抜群で、やみつきになるおいしさ!表面と中の食感の違いだけでなく、アーモンドの風味豊かな味わいを楽しめるのも魅力の一つです。
もし、パン屋さんで見かけたらぜひ手にとってみてくださいね。
クロワッサンの種類には何がある?
フランスにはクロワッサン・オ・ザマンドのほかにも、クリームやチョコレートなどさまざまな食材と合わせたアレンジクロワッサンがあり、菓子パンとしてよく食べられているそうです。ここでは、たくさんあるクロワッサンの種類の中からいくつかをご紹介します。
パン・オ・ショコラ
チョコレート入りのクロワッサン。チョコクロワッサンの中でも「パン・オ・ショコラ」と呼べるのは「四角く成形したクロワッサン生地の中に、チョコレートを2筋詰めたもの」と決まっています。フランスでは地域によって「ショコラティン」と呼ばれることもあるようです。
パン・オ・レザン
クロワッサン生地にカスタードクリームとレーズンを巻きこんで焼いたもの。カスタードクリームの甘さとレーズンの甘酸っぱさが絶妙にマッチした、満足度の高いクロワッサンです。フランスでは定番の朝食として親しまれているのだとか!
エスカルゴ
生地にクリームを塗って、レーズンやチョコチップなどを巻きこんだクロワッサンは、カットして焼くと渦巻き模様に仕上がるので、エスカルゴと呼ばれることもあります。
クイニーアマン
クロワッサン生地にバターと砂糖をたっぷり塗ってから巻き、輪切りにして焼いたお菓子です。表面はカリッとした食感で甘く、一口食べるとじゅわーっとバターの風味が広がります。ちなみに、このクイニーアマンという名前、フランス語ではないのです。ブルターニュ地方に伝わる言語であるブルトン語で、クイニーは「菓子」、アマンは「バター」という意味があり、それらをつなげてつけられたのだそうですよ。
ザマンドの作り方について
ここからはザマンドの作り方をご紹介します。さっそく、材料や作り方をチェックしてみましょう。
材料
ザマンドには、アーモンドパウダーや砂糖、卵、バターなどから作ったアーモンドクリームを使います。このアーモンドクリームは「クレーム・ダマンド」と呼ばれるものです。
作り方
切ったクロワッサンの断面に砂糖や水で作ったシロップを塗ったら、アーモンドクリームを挟みます。さらに上面にもアーモンドクリームを塗り、オーブンで焼いたら完成です。 ちなみに、アーモンドスライスをトッピングして焼きあげるレシピも多く見られます。アーモンドスライスをのせることで、香ばしさがプラスされて贅沢な味わいに仕上がりますよ。
また、お店やレシピによって生地をラム酒に浸したり、シロップを塗らないもの、アーモンドクリームを間に挟まないものもあるようです。さらに、アーモンドクリームをアレンジしたり、トッピングを工夫することで、マロン風味や抹茶風味のザマンドにするレシピもありますよ。季節によって味を変えるなど、お好みで楽しんでみてくださいね。
クロワッサンを使ったスイーツ系アレンジレシピをご紹介!
ここからは、ザマンドのようにクロワッサンを使ったスイーツ系アレンジレシピをご紹介します。やみつきになる味わいのメロクロワッサンや、手軽に作れるクイニーアマン風クロワッサンなど、すぐにでも作りたくなるレシピをピックアップしました。早速チェックしてみましょう。
やみつきメロクロワッサン
一見するとザマンドに似ていますが、こちらはクロワッサンにメロンパンのクッキー生地をのせたメロクロワッサンです。サクサクとした食感とクッキー生地のやさしい甘さがよく合い、やみつきになるおいしさ!スライスアーモンドがない場合は、グラニュー糖で代用するとよりメロンパンの食感に近くなりますよ。ぜひ作ってみてくださいね。
クロワッサンのあんバターサンド
王道の組み合わせ!クロワッサンのあんバターサンドを作ってみましょう。バターの塩気とあんこの甘さが相性抜群!バターは使う直前まで冷蔵庫で冷やしておくと見た目もきれいに仕上がりますよ。材料さえ揃えておけばとても簡単に作れるので、朝ごはんにもおすすめです。ぜひお試しくださいね。
簡単クイニーアマン風クロワッサン
パパッとお手軽アレンジ!クイニーアマン風クロワッサンをご紹介します。フライパンで溶かしたバターをクロワッサンに染み込ませ、溶かしたグラニュー糖を絡めるだけととても簡単なレシピです。バターの香りとパリッと固まった砂糖が絶妙にマッチしていて絶品ですよ!
ザマンドはクロワッサンをおいしく食べる方法のひとつ
今回は、クロワッサン・オ・ザマンドの特徴や作り方、クロワッサンの種類のほか、クロワッサンのアレンジレシピもご紹介しました。ザマンドをはじめ、クロワッサンにはほかの食材と組み合わせたさまざまな楽しみ方がありましたね。プレーンなクロワッサンももちろんおいしいですが、今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひいろいろなアレンジレシピにもチャレンジしてみてください。
