食材としての知名度が高い「アロエ」。ヨーグルトなどと一緒に食べる方も多いのではないでしょうか。そんなアロエは食用と観賞用に分けられますが、それぞれどのような違いがあるのか、あまりよくわかっていない方も多いかもしれません。今回はアロエの特徴や育ち方、さらにアロエとアロエベラの違いについて解説します。
アロエベラとアロエとの違いとは?食用と観賞用の種類についても解説!

- 目次
- アロエベラとアロエの違いについて
- アロエベラとは
- アロエベラの育ち方
- 日本でよく見かける「アロエ」は?
- 食用アロエにはどのような種類があるの?
- アロエベラ
- キダチアロエ
- 観賞用アロエにも種類があるの?
アロエベラとアロエの違いについて
「アロエ」とは、世界中に多数の品種があるユリ科多肉植物の総称です。アロエは、品種によってまったく異なる表情があり、古くから飾って楽しむ観賞用として親しまれてきました。
そんな数あるアロエの品種のひとつに「アロエベラ」があります。こちらは、観賞用ではなく、食用や薬用として使用されているアロエです。一般的に私たちが口にする機会が多いアロエは、この「アロエベラ」。世界的にもアロエといえば多くの場合、アロエベラのことを指します。
アロエベラとは
アロエとアロエベラの違いがわかったところで、まずはアロエベラについてチェックしてみましょう。アロエの中の1品種である「アロエベラ」は、葉が厚く、食べると苦みが少ないのが特徴です。可食部は、葉の表面を取り除いた中のゼリー状になった部分。粘り気があるツルンとした食感で、ヨーグルトと合わせたり、ジュースにしたりして食べることができます。
アロエベラの育ち方
アロエベラは寒さに弱いため、日本の自然環境の中で育てることができるのは、関東より西の温かい地域のみとされています。茎はほとんど縦に伸びることはなく、根本から葉が広がるように成長していくのがアロエベラの育ち方の特徴です。その姿はまるで、土から生えたパイナップルの葉のよう!この葉ひとつひとつの中がゼリー状になっていて、その部分が私たちの食べているアロエ果肉なのです。
日本でよく見かける「アロエ」は?
続いては、日本で家庭菜園などで育てていらっしゃる方も多い「アロエ」について解説します。アロエベラとは異なり、木のように成長していくこのアロエは「キダチアロエ」という品種で、日本で「アロエ」というと一般的にはこのキダチアロエを指しています。キダチアロエは低温にも強く、日本の冬の気候にも対応することができる品種です。葉に厚みがないためゼリー部分が薄く、表面を取り除くのも難しいことから食べると苦みを感じます。食用にもなりますが、観賞用としてまた薬用として用いられる機会が多いアロエです。
食用アロエにはどのような種類があるの?
アロエには大きく分けて食用と観賞用の2タイプがあることをご紹介しました。ここからは、それぞれにどのような品種があるのか、また品種ごとの特徴を解説します。まずは、アロエの中でも主に食用とされている品種の「アロエベラ」と「キダチアロエ」についてご紹介します。
アロエベラ
北アフリカが主な原産地である「アロエベラ」。アロエを使用した加工食品など、食用として使われるほか、薬用として化粧品などにも使用されています。アロエは全品種がワシントン条約で保護されるため輸出が禁止されていますが、アロエベラだけは唯一ワシントン条約の保護下にはないため、輸出することが認められています。
キダチアロエ
上述のとおり、日本でも見かけることが多く、アロエの中でも馴染みのある品種です。原産地である南アフリカでは、なんと4mほどの高さにまで成長することもあるそうです。生命力が強いことから、園芸初心者でも育てやすいのが特徴です。
観賞用アロエにも種類があるの?
続いては、観賞用として飾ったり育てたりして楽しむタイプのアロエをご紹介します。食用アロエと同様にさまざまな種類があるんですよ!ぜひチェックしてみてくださいね。
アロエ・ブローミー
緑の葉に茶褐色のトゲがたくさんついているのが特徴の「アロエ・ブローミー」。日本名では「獅子錦」の名前で知られています。トゲの鋭さと勇ましい雰囲気が、まさに獅子のルックスに近いオーラを感じるアロエです。
アロエ・ラモシッシマ
幹から枝を伸ばして葉を広げていく木のようなルックスの「アロエ・ラモシッシマ」。耐陰性が高く室内で育てることができるため、お部屋に飾って楽しむことができるアロエです。日本名は「羅紋錦」。自宅で育てた際には、すらりとしたスリムなスタイルから、成長した迫力のある姿まで楽しめるのも魅力です。
アロエ・プリカティリス
アロエといえば、トゲがあるのが一般的ですが「アロエ・プリカティリス」にはトゲがありません。シュッと伸びた葉が扇のように広がって見える姿が美しい品種です。日本名の「乙姫の舞扇」というネーミングにもふさわしいビジュアルを兼ね備えています。
タイガーアロエ
観賞用にふさわしい、白い斑点入りのアロエが「タイガーアロエ」です。日本名は「千代田錦」。エキゾチックなオレンジ色の花を咲かせます。
アロエは食べても育てても楽しめる優秀な植物だった!
アロエヨーグルトやアロエのシロップ漬けなどに加工され、スーパーでも手軽に手に入れることができることから、身近な存在でもあるアロエ。アロエについてより詳しく知ることで、さまざまな用途で使うことができる優秀な植物であることがわかりました。おいしくいただくのはもちろん、種類の異なるアロエをインテリアグリーンとして育てるのも楽しんでみたいですね!