粘りのある舌触りと食感がたのしい「つるむらさき」。おひたしや和え物は、夏を感じるのにぴったりの一品になりますよね。馴染みのない方も多いかもしれませんが、最近ではスーパーでも見かけるようになりました。
緑黄色野菜であるつるむらさきは栄養価も高く、身体に嬉しいいくつもの効果をもたらします。今回は、そんなつるむらさきの栄養価と、選び方のポイントをご紹介します。
粘りのある舌触りと食感がたのしい「つるむらさき」。おひたしや和え物は、夏を感じるのにぴったりの一品になりますよね。馴染みのない方も多いかもしれませんが、最近ではスーパーでも見かけるようになりました。
緑黄色野菜であるつるむらさきは栄養価も高く、身体に嬉しいいくつもの効果をもたらします。今回は、そんなつるむらさきの栄養価と、選び方のポイントをご紹介します。
つるむらさきは、中国南部から東南アジアにかけて広く栽培されています。かつて日本では染料として使用されていましたが、2000年以上前より食用としても扱われるようになりました。
ハウス栽培ものは通年栽培することが出来ますが、露地栽培のものは6~8月頃が旬です。暑さと湿気がある場所で盛んに成長するため、夏がもっともおいしい時期と言われています。近年では代表的な夏野菜でもあり、お浸しや炒め物など、さまざまな調理法で親しまれています。
つるむらさきには「赤茎種」と「緑茎種」の2つの種類が存在し、大きな違いはありませんが若干異なる特徴を持っています。それぞれの特徴を見てみましょう。
赤茎種
茎が紫色をしているつるむらさきです。ピンク色の花を咲かせ、花はやがて紫色の実になります。日本では、古くからこの紫色の実を染料として使用していたとされています。赤い茎と、葉の鮮やかな緑の葉が美しく、観賞用として使われることもあります。
緑茎種
国内で一般的によく見かけるつるむらさきです。全体的に鮮やかな緑色をしており、赤茎種と比較すると食味が良いと言われています。加熱すると粘り気が強くなり、しっかりとした食感を楽しむことが出来ます。
つるむらさき(生)100gあたりの栄養素は以下の通りです。
・エネルギー 11kcal
・水分 95.1g
・たんぱく質 0.7g
・脂質 0.2g
・炭水化物 2.6g
・食物繊維 2.2g
・カリウム 210mg
・カルシウム 150mg
・マグネシウム 67mg
・βカロテン 2900μg
・葉酸 78μg
・ビタミンK 350μg
・ビタミンC 41mg
緑黄色野菜であるつるむらさきには、ミネラルやビタミンK、食物繊維などの栄養素がバランス良く含まれています。その中でも、特に注目したい4つの栄養素をご紹介します。
ミネラル
つるむらさきには、ほうれん草の3倍ものカルシウムが含まれています。カルシウムは、骨を形成するのに欠かせない大切な成分です。また、骨に弾力を与える働きのあるマグネシウムも多く含まれています。マグネシウムは、骨や歯にカルシウムが行き渡るよう調整する働きがあります。
βカロテン
βカロテンは、強い抗酸化作用を持つ栄養素です。体の酸化を防いだり、免疫力を強化する働きがあり、健康な体を維持するための重要な役割を担っています。また、皮膚を丈夫にするほか、目の健康維持にも効果があり、視力低下の予防に役立ちます。
ビタミンK
つるむらさきにはビタミンKが豊富に含まれ、その含有量は野菜の中でもトップ10にも及びます。ビタミンKは出血した血液を固めることから、止血のビタミンとも呼ばれています。また、骨の中のたんぱく質を活性化し、骨の形成を促す働きもあります。カルシウムの吸収を助ける働きもあるため、健康的な骨を保つのに欠かせない栄養素のひとつです。
食物繊維
つるむらさきには、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれています。食物繊維は、腸の粘膜を守り、腸内環境を整える働きがあります。腸内環境を整えることで、肌荒れや便秘の改善につながります。
新鮮でおいしいつるむらさきを選ぶポイントは以下の3つです。
■みずみずしいもの
つるむらさきは、乾燥に弱い野菜です。切り口がみずみずしいものを選び、シャキシャキとした食感を楽しみましょう。
■色が濃く、ツヤがあるもの
葉は、肉厚でツヤがあるものを選びましょう。葉の色が濃い緑色をしているものは新鮮な証拠です。葉が枯れているものや変色しているものは避けましょう。
■成長しすぎていないもの
つるむらさきは、成長しすぎるとかたくなり、食味も悪くなってしまいます。若くてやわらかいものを選びましょう。
つるむらさきに含まれる栄養素と、おいしいつるむらさきの選び方についてご紹介しました。新鮮なつるむらさきは、おいしいのはもちろんのこと、食感も良く、栄養価も高いんです。つるむらさきを食べて、おいしく、食卓で夏を感じたいですね。
クラシルでは、つるむらさきの保存方法もご紹介しています。ぜひ、参考にしてみてくださいね。