イギリスで大人気の「ヴィクトリアケーキ」。ヴィクトリアサンドイッチとも呼ばれ、バターの香るコクのあるスポンジ生地に甘酸っぱいジャムをはさんだティータイムに欠かせない伝統的なケーキです。本記事ではヴィクトリアケーキの特徴や由来、日本のショートケーキとの違いを解説します。記事後半のヴィクトリアケーキのレシピも必見です!
イギリス女王が愛した英国伝統菓子"ヴィクトリアケーキ"とは?由来やショートケーキとの違いを解説
- 目次
- ヴィクトリアケーキとは?特徴や味わいを解説
- ヴィクトリアケーキの由来と歴史
- ヴィクトリアケーキとショートケーキの違いとは?
- 失敗しない!生地をおいしく仕上げる3つのコツ
- 本場流の楽しみ方とアレンジ
- ヴィクトリアケーキのレシピをご紹介
- ヴィクトリアケーキで楽しいティータイムを
ヴィクトリアケーキとは?特徴や味わいを解説
ヴィクトリアケーキとは、バターをたっぷり使ったスポンジ生地でジャムをはさみ、粉砂糖をふって仕上げるイギリスの伝統菓子のこと。
ラズベリージャムやいちごジャムを使うのが定番で、シンプルながらコクのある味わいが特徴とされています。
ヴィクトリアケーキは、2枚のスポンジ生地の間にジャムをはさむ形から「ヴィクトリアサンドイッチ」とも呼ばれています。また、生地そのものに注目した呼び名として、「ヴィクトリアスポンジ」という名称が使われることも。
バターをたっぷり使ったスポンジ生地はコクがあり、パウンドケーキのようなやや密度のあるしっかりした食感が特徴です。
イギリスでは子どものころから親しまれている家庭の味であり、お祝いの席にも登場します。日本でいうところの「いちごのショートケーキ」のような存在で幅広い世代に親しまれているんですよ。見た目はシンプルながらバターの風味と甘酸っぱいジャムのバランスが絶妙で、紅茶とよく合う一品です。
ヴィクトリアケーキの由来と歴史
ヴィクトリアケーキはイギリスで長く愛されてきたお菓子です。ここではヴィクトリアケーキが生まれた背景やいくつかある呼び名について詳しく見ていきましょう。
ヴィクトリア女王のティータイムがルーツ
「ヴィクトリアケーキ」という名前は19世紀にイギリスを治めたヴィクトリア女王にちなんだものです。最愛の夫アルバート公を亡くし悲しみにくれていた女王を元気づけるために、ティーパーティーが開かれました。
そこで振る舞われたケーキを女王が大変気に入り、たびたび紅茶とともに味わうようになったことから、「ヴィクトリアケーキ」と名づけられたといわれています。
当時のイギリスでは女王の名を借りて新しい食べ物やレシピに名前をつけることがよくあったのだとか。国民の女王への敬意や親しみが感じられますね。
「ヴィクトリア・サンドイッチ」とも呼ばれる人気菓子
このケーキには「ヴィクトリアケーキ」以外にもいくつかの呼び名があります。スポンジ生地でジャムをはさむ(サンドする)見た目から「ヴィクトリア・サンドイッチ」と呼ばれることが多く、また「ヴィクトリア・スポンジ」という名前でも知られています。
素朴ながら飽きのこない味わいは、今なおイギリスのティータイムに欠かせない存在として愛され続けているのです。
ヴィクトリアケーキとショートケーキの違いとは?
ヴィクトリアケーキと日本のショートケーキは、同じスポンジケーキを使っていても、生地の食感やクリームの使い方、甘さの印象に明確な違いがあります。
ここでは、それぞれの特徴を比べながら、その違いをわかりやすく見ていきましょう。
| ヴィクトリアケーキ | ショートケーキ | |
|---|---|---|
| 生地のタイプ | リッチでやや重め |
軽い(ジェノワーズ) |
| 食感 | ずっしり、しっかり |
やわらかい、繊細 |
| サンドするもの | ラズベリージャム、またはいちごジャム |
生クリーム、いちごなどのフルーツ |
| 仕上げ | 上から粉糖をふりかける |
全体を生クリームでデコレーション、いちごなどのフルーツ |
ここからは、それぞれの項目についてさらに詳しく見ていきましょう。
生地の食感や質感
ヴィクトリアケーキはバターをたっぷり使ったリッチな味わいで、少し重めのスポンジ生地が特徴です。
作り方もパウンドケーキに近く、材料をヘラなどでざっくりと混ぜるため、生地があまり空気を含まず密度の高いしっかりとした食べ応えのある食感に仕上がります。紅茶によく合う素朴な味わいを楽しめるでしょう。
一方、日本のショートケーキは口の中で溶けるようなきめ細かくふわふわのスポンジ生地(ジェノワーズ)が特徴です。卵を泡立てて空気をたっぷり含ませることで軽やかな食感に仕上げており、全体的に繊細な味わいとなっています。
クリームの有無
クラシックなスタイルのヴィクトリアケーキはクリームを使わず2枚のスポンジ生地の間にラズベリージャムやいちごジャムをはさみ、仕上げに粉砂糖をふるだけというとてもシンプルなつくりです。
スポンジ生地に含まれるバターの風味と、ジャムの甘酸っぱさを存分に味わえるのが魅力となっています。
それに対して日本のショートケーキは軽いスポンジ生地にたっぷりの生クリームやいちごをサンドして作られます。ケーキ全体も生クリームでデコレーションして、さらにいちごをトッピングするのが定番のスタイルです。見た目も華やかで生クリームのまろやかさといちごの酸味が絶妙なバランスを生み出しています。
失敗しない!生地をおいしく仕上げる3つのコツ
ヴィクトリアケーキのしっとりとしたスポンジ生地を作るにはいくつかのポイントがあります。材料の温度や混ぜ方に少し気を配るだけで仕上がりがぐっと変わりますよ。ここではおいしく焼きあげるための3つのポイントをご紹介します。
バターと卵は必ず常温に戻す
使用するバターと卵を必ず室温に戻しておきましょう。材料が冷たいままだと均一に混ざりにくく分離してしまう原因となります。
バターは指で押して軽くへこむ程度、卵は冷たさを感じないくらいまで戻すのが理想です。材料の温度をそろえることでしっかり混ざり合い、焼きあがりがなめらかでしっとりしたスポンジ生地に仕上がります。
バターは白っぽくなるまでしっかりすり混ぜる
常温に戻したバターを泡立て器などでクリーム状にしたら、砂糖を加えて白っぽくふんわりするまでしっかりすり混ぜましょう。
黄みがかったバターが白っぽく変わり、全体にボリュームが出てきたら混ぜ終わりの合図です。バターをよくすり混ぜることで空気が入り、オーブンで焼いたときに気泡が膨張してふっくら膨らみやすくなります。
卵は数回に分けて加え、丁寧に乳化させる
バターに卵を加える際は一度にすべて入れずに数回に分けて少量ずつ加えましょう。
その都度泡立て器でしっかり混ぜ合わせ、バターと卵を乳化させるのがポイントです。丁寧になじませることでスポンジ生地がふんわりとやわらかく、しっとり口あたりよく焼きあがりますよ。
本場流の楽しみ方とアレンジ
ヴィクトリアケーキはそのままでも十分おいしいですが、ジャムを変えたりクリームをはさんだり、好みの飲み物と組み合わせることでさまざまな楽しみ方ができます。ここでは本場イギリスで親しまれているアレンジ方法やおいしい楽しみ方をご紹介します。
【アレンジ】ジャムの種類を変える
ヴィクトリアケーキにはさむジャムはラズベリージャムが定番ですが、いちごジャムもよく使われています。
甘酸っぱさとバターの風味豊かな生地がよく合ってイギリスでも特に親しまれているのだとか。そのほかブラックベリーやアプリコットなどのジャムや季節のフルーツで作った自家製ジャムなどお好みに合わせて楽しめますよ。
【アレンジ】クリームをはさむ
伝統的なヴィクトリアケーキはジャムだけをはさみますが、クリームを加えたアレンジも人気です。
濃厚なバタークリームやふんわりとした生クリームを用いるとよりリッチな味わいに。また、爽やかな酸味と甘さが特徴のレモンカードもヴィクトリアケーキと相性抜群です。クリームとジャムと組み合わせることでより奥行きのある味わいになりますよ。
【楽しみ方】飲み物と合わせる
イギリスではヴィクトリアケーキを紅茶と一緒に味わうのが一般的です。
ヴィクトリア女王が好んだように、お気に入りの茶葉を使って香り高いストレートティーやまろやかなミルクティーなど、お好みの紅茶と合わせてみてください。ケーキの甘さと紅茶のほどよい渋みがお互いを引き立て合って、至福のひとときになりますよ。
ヴィクトリアケーキのレシピをご紹介
ここまでのヴィクトリアケーキの魅力や作り方のコツを知って、実際に作ってみたくなったのではないでしょうか。ここからは手軽に作れるヴィクトリアケーキのレシピをピックアップしてご紹介します。ぜひ作ってみてくださいね。
ブラックベリージャムのビクトリアケーキ
ブラックベリージャムを使ったひと味違うビクトリアケーキはいかがでしょうか。バターをたっぷり使ったリッチな生地に香り高く甘酸っぱいブラックベリージャムがよく合います。豊かな味わいは特別な日のおもてなしにぴったりですよ。
ビクトリアサンドイッチケーキ
ラズベリージャムを使った定番のビクトリアサンドイッチケーキのレシピです。身近な材料でしっとりふんわりしたスポンジ生地が焼きあがります。たっぷりのジャムをサンドして粉糖をふりかければ、まるでイギリスのティータイムのような優雅なひとときを楽しめますよ。
ヴィクトリアケーキで楽しいティータイムを
今回はイギリスのティータイムに欠かせないヴィクトリアケーキの魅力や作り方のポイントを解説し、最後にヴィクトリアケーキのレシピもご紹介しました。シンプルな見た目ながら何度でも食べたくなる深い味わいが特徴の「ヴィクトリアケーキ」。この記事を参考にしてぜひ作ってみてくださいね。
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