「ロッシーニ」という料理をご存知ですか?フォアグラとトリュフを贅沢に使った料理のことを指しますが、その由来はかの有名な作曲家ジョアキーノ・ロッシーニだと言われています。今回は、ロッシーニの特徴をはじめ、ジョアキーノ・ロッシーニの生涯についてや、牛フィレ肉のロッシーニ風の作り方などをご紹介します。
ロッシーニとはどんな料理?特徴や由来、作り方について解説

- 目次
- ロッシーニとは?どのような料理なの?
- 作曲家「ジョアキーノ・ロッシーニ」とは?
- ロッシーニの作り方は?おうちでも作れる?
- 贅を尽くした味わい!ロッシーニを楽しんでみよう!
ロッシーニとは?どのような料理なの?
「ロッシーニ(Rossini)」とはフランス料理の一種で、フォアグラとトリュフを贅沢に使った料理のこと。代表的な料理に「牛フィレ肉のロッシーニ風」がありますが、こちらは分厚い牛フィレ肉にフォアグラをのせ、スライスしたトリュフをちらした、なんとも贅沢な組み合わせの肉料理です。ソースは「ペリグー」という、フォンドボーと甘口マディラ酒に刻んだトリュフを加えた、芳醇なソースをかけていただきます。高級食材を惜しみなく使った至福の味わいは、まさにフランス古典料理を代表する一品といえるでしょう。
料理名である「ロッシーニ」は、19世紀に活躍した作曲家「ジョアキーノ・ロッシーニ」に由来しています。彼は「セビリアの理髪師」や「ウィリアム・テル」などの作者として有名ですが、実はかなりの美食家でもあったそうです。音楽界を引退してからは、高級レストランを経営したり、著名人を招いて美食と音楽のサロンを開いたりと、美食の探求に人生を捧げた人物としても知られています。
作曲家「ジョアキーノ・ロッシーニ」とは?
ロッシーニの由来となった作曲家「ジョアキーノ・ロッシーニ」は、どのような人物だったのでしょうか?ここでは、その生涯や功績、美食に対する想いについてご紹介しましょう。
ロッシーニの生涯や功績
ロッシーニは、1792年にイタリアのペローザで生まれました。8歳のときにボローニャに移り住み、音楽学校に通い始めるとすぐに才能を開花し、わずか18歳で作曲家としてデビューします。その後も次々とオペラを作曲しますが、24歳のときに「セビリアの理髪師」で大成功を収めると、その名はイタリアをはじめヨーロッパ全土へと広まりました。
1820年代に活動拠点をパリへ移してからは、イタリア座の総監督に就任したり、国王から「フランス国王の第一作曲家」の称号を与えられたり、終身年金を約束されたりと、ますます活躍の場を広げていきます。しかし、1829年に代表作「ウィリアム・テル」を作曲すると、これを期に作曲を辞めて音楽界を引退してしまいます。資産家となったロッシーニは、心から愛する美食の探求のために生きることに決めたのでした。
「ロッシーニ風」は40種以上
実は「ロッシーニ風」と呼ばれる料理は40種類以上あり、前菜やスープ、メインディッシュにいたるまでさまざまな料理があります。代表的な料理は「牛フィレ肉のロッシーニ風」と「注入マカロニ・ロッシーニ風」ですが、どちらもフォアグラとトリュフをふんだんに使った、芳醇でリッチな味わいが特徴です。
ロッシーニの晩年はパリで高級レストランを経営したり、著名人を招いてサロンを開いたりと、自由気ままに人生を謳歌していたようですが、美食がたたって体調を崩すことも多かったようです。1868年に76歳でその生涯を閉じますが、美食への想いは生涯続いたようで「ロマンティックなひき肉」という食材をテーマにしたユニークな作品も遺しています。
ロッシーニの作り方は?おうちでも作れる?
牛フィレ肉のロッシーニ風は高級なイメージが強いですが、材料がそろえば自宅で作ることもできます。大まかな作り方を、以下でご紹介しましょう。
付け合わせを作る
まずは、付け合わせのじゃがいも料理を作ります。じゃがいもは薄く切ってソテーまたはグラタン仕立てにしたもの、ピューレを用意します。もしくは、牛フィレ肉と同じくらいの幅にカットしたクルトンを添えてもよいでしょう。
牛フィレ肉とフォアグラをソテーする
次に、牛フィレ肉を3cm程の厚さにカットし、表面は強火で焼き色をつけ、中心はほんのりピンク色に焼き上げます。フォアグラは表面に小麦粉をまぶし、やはり強火で表面をこんがりと焼き上げます。両方ともアルミホイルで包みましょう。
ソース・ペリグーを作る
みじん切りにしたエシャロットをバターで炒め、赤ワインとマディラ酒を加え、ゆっくりと煮詰めます。そこにフォンドボーを加え、さらに煮詰めたら、塩こしょうで味を調えます。みじん切りにしたトリュフを加えたら、ソース・ペリグーのできあがりです。
盛り付ける
お皿の中央にじゃがいもを敷き、その上に牛フィレ肉とフォラグラを積み重ね、ソース・ペリグーをかけます。スライスしたトリュフをちらしたら、牛フィレ肉のロッシーニ風のできあがりです。ぜひ温かいうちに、フルボディの赤ワインと一緒に召し上がってくださいね。
贅を尽くした味わい!ロッシーニを楽しんでみよう!
今回は、ロッシーニの特徴をはじめ、その由来となったジョアキーノ・ロッシーニについて、そして牛フィレ肉のロッシーニ風の作り方などをご紹介しました。ロッシーニとは、フォアグラとトリュフを贅沢に使った料理であり、その由来はかの有名な作曲家ジョアキーノ・ロッシーニだと言われています。高級店でいただくイメージが強いですが、自宅で作ることもできますので、ぜひその贅沢な味わいを堪能してみてくださいね。
