赤身肉の人気部位「牛ランプ」。その呼び名は、英語で腰骨の上部を指す「rump」からきています。もも肉のひとつで、やわらかくきめ細やかな肉質、あっさりとしたクセのない味わいが特徴です。今回は、牛ランプの栄養素に加え、新鮮な牛ランプの選び方をご紹介します。ぜひお買い物の際の参考にしてみてくださいね。
牛ランプの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

- 目次
- 「ランプ」ってどこの部位?
- 主要な栄養価はこちら
- 注目の栄養素について
- おいしい牛ランプの選び方
- おいしい牛ランプを選んで味わおう!
「ランプ」ってどこの部位?
ランプは、サーロインに続く腰からお尻の部位です。ロースなどに比べて脂質が少ない赤身肉で、あっさりとした適度な脂と濃厚な肉の旨味が楽しめるのが特徴です。味わいのバランスがよいので人気があります。
もも肉は加熱すると固くなりやすいですが、ランプはもも肉のなかでもやわらかく、家庭でも調理しやすい部位です。ステーキはもちろん、しゃぶしゃぶやすき焼き、ローストビーフなど、さまざまな料理で楽しむことができます。
同じ赤身肉でも、一頭から取れる量が少なく、希少性が高いヒレ肉よりは安価な点も魅力です。
主要な栄養価はこちら
牛ランプ(和牛肉・赤身・生)100gに含まれる主な栄養価は以下の通りです。
・エネルギー 196kcal
・たんぱく質 19.2g
・脂質 13.6g
・炭水化物 0.5g
・鉄 2.9mg
・亜鉛 4.9mg
・ビタミンB6 0.42mg
・ビタミンB12 1.6μg
牛ランプ(輸入牛肉・赤身・生)100gに含まれる主な栄養価は以下の通りです。
・エネルギー 112kcal
・たんぱく質 21.6g
・脂質 3.0g
・炭水化物 0.5g
・鉄 2.6mg
・亜鉛 4.1mg
・ビタミンB6 0.52mg
・ビタミンB12 2.3μg
注目の栄養素について
以下で注目の栄養素について、それぞれの特徴を見ていきましょう。
■たんぱく質
たんぱく質は、炭水化物や脂質とあわせて三大栄養素と呼ばれています。重要なエネルギー源としてだけでなく、ホルモンや酵素の代謝の調整にも利用されます。また、筋肉や臓器、骨、皮膚、髪の毛、爪など、身体のあらゆる構成に関わるため、欠かせない栄養素と言えます。
■鉄
鉄には動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」がありますが、牛肉に含まれるヘム鉄の方が吸収率が高いため、効率よく摂取することができます。鉄は赤血球の材料になるだけでなく、全身に酵素を運ぶ重要な働きがあります。
■亜鉛
亜鉛は、私たちの体に欠かせないミネラルのひとつですが、体内で作ることができないため、食品から摂る必要があります。ホルモンの合成や免疫反応の調節に関わるだけでなく、味覚にも重要な働きを持つ栄養素です。
おいしい牛ランプの選び方
おいしいお肉を選ぶポイントは以下の3つです。
■色が明るい肉を選ぶ
まずは色味をチェックします。白に近いピンクっぽい赤色「鮮紅色」をしているのはおいしいお肉です。濃い赤色をしているのは筋肉色素の沈着が進んだ老齢の牛の肉である可能性が高いので、淡い赤色をしている若い牛の肉を選ぶようにしましょう。
■ドリップが出ていない
パックを傾けると、赤い汁が出てくることがありますよね。この汁は血ではなく「ドリップ」と呼ばれるもので、肉のたんぱく質や旨味成分、水分が含まれています。ドリップが出ている肉は鮮度が落ちた証拠なので、選ばないようにしましょう。
■艶があり、乾燥していない
艶があり、乾燥していないものがおいしいお肉です。酸化が進むと褐色に近いくすんだ色になります。これは劣化しているサインなので選ばないようにしましょう。ただし、お肉の重なった部分が黒くなっているのは、空気に触れなかったために発色していないだけなので、鮮度が悪いわけではありません。
おいしい牛ランプを選んで味わおう!
牛ランプに含まれる栄養素と、おいしいお肉の選び方についてご紹介しました。ポイントをしっかり押さえて、おいしい牛ランプを楽しんでくださいね。
クラシルでは、牛ランプの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。