洗濯用洗剤にはさまざまな種類がありますが、洗剤の液性に注目したことはありますか。弱アルカリ性や弱酸性などがありますが、この記事では「中性洗剤」の特徴やメリットについて解説します。適度に汚れを落としながら、繊維へのダメージを抑えることができるので、おしゃれ着の洗濯にもぴったり!洗濯時のポイントも必見ですよ。
洗濯用の中性洗剤とは?おしゃれ着におすすめ
洗濯用の中性洗剤の特徴とは?
洗剤は溶液中のpH値によって、「酸性」「中性」「アルカリ性」に分けることができます。pH値が酸性、もしくはアルカリ性になるほど汚れを落とす効果が高いとされていて、洗濯用洗剤は中性または弱アルカリ性のものが主流です。中性洗剤は、酸性とアルカリ性の中間の性質を持ち、酸性やアルカリ性に比べると洗浄力は劣りますが、衣類をやさしく洗い上げ、衣類の色合いや風合いを保ってくれます。デリケートな素材や装飾を使ったおしゃれ着を洗うのにおすすめの洗剤です。
アルカリ性洗剤との違いは?
中性洗剤と同じく、「アルカリ性洗剤」も洗濯用洗剤としてよく使用されています。ここでは、中性洗剤とアルカリ性洗剤の違いについて解説しますので、確認していきましょう。
中性洗剤とアルカリ性洗剤の違いのひとつは、先ほども触れた液性の違いです。液性により、それぞれ得意とする汚れの種類が違うので、特性に合った洗剤を使い分けることが重要となります。例えば、酸性洗剤は水垢汚れに強いため、浴室や便器の掃除によく使用されます。反対に、アルカリ性洗剤は油汚れに強いため、キッチンやコンロの掃除に効果的、といった具合です。
もうひとつは、洗浄力の違いです。酸性やアルカリ性の強さを表す値により、性質の違いや洗浄力の強さを知ることができます。pHは7あたりを中性として、数値が低くなるにつれて酸性が強くなり、数値が高くなるにつれてアルカリ性が強くなります。pH7の中性洗剤が最もマイルドな洗浄力であり、アルカリ性はより高い洗浄力を持っています。ただし、アルカリ(pH)が強いほど皮膚や素材へのダメージも強くなるため注意が必要です。
弱アルカリ性洗剤は家庭用洗濯洗剤として最もポピュラーな洗剤です。適度な洗浄力と安全性を併せ持ち、さまざまな普段着に使うことができます。また、アルカリ性洗剤の中には漂白成分が配合されているものもあるため、そういった洗剤を使うことで衣類のシミをきれいに落としてくれますよ。
洗濯用中性洗剤を使うメリットとは?
洗濯用中性洗剤を使うメリットは、適度な洗浄効果がありつつもやさしく洗い上げてくれる点です。単に素肌や素材へのダメージが少ないだけでなく、色落ちや風合いの変化を防止しながら衣類の汚れを落としてくれますよ。「クリーニングに出すほどではないけれど、シルクやウールなどのデリケートなおしゃれ着を丁寧に洗いたい」。そんなときには洗濯用中性洗剤がおすすめです。
洗濯用中性洗剤におすすめの素材は?
洗濯用中性洗剤におすすめの素材は下記のとおりとなります。素材や種類ごとに確認していきましょう。
シルクやウールの衣類
シルクやウールのようなデリケートな素材には、衣類にかかる負担が少ない中性洗剤がおすすめです。動物性たんぱく質でできているシルクやウールにアルカリ性洗剤を使ってしまうと、アルカリがウールやシルクのタンパク質を分解してしまうため、衣類にダメージを与えてしまいます。
ニットやセーター
ニットやセーターを洗濯するときに気になるのが、毛玉ができてしまうことですよね。毛玉は、着用時や洗濯時の摩擦が原因で生じるため、摩擦を軽減しながら洗うことができる中性洗剤がおすすめ。また、柔軟剤を一緒に使うことでより毛玉ができにくくなりますよ。
パーティ用のドレスやワンピース
パーティ用ドレスの汗やシミを落としたいときは中性洗剤がおすすめです。パーティドレスは素材や装飾がデリケートなものが多いため、ダメージや型崩れを防ぐためにも手洗いをしてくださいね。
上記で紹介した素材は、弱アルカリ洗剤とは相性が悪いので使用しないようにしましょう。アルカリ性洗剤におすすめの素材は綿や麻、ナイロンやポリエステル。素材をよくチェックして、上手に使い分けるようにしていきたいですね。
中性洗剤でおしゃれ着を洗濯するときのポイント
デリケートな素材のおしゃれ着は丁寧に洗いたいですが、毎回クリーニングに出すのは大変なもの。ここでは、中性洗剤を使用して自宅でおしゃれ着を洗濯するときのコツを詳しく解説します。ぜひ参考にしてくださいね。
洗濯ネットに入れる
おしゃれ着を洗うときは洗濯ネットを使用しましょう。洗濯ネットに入れることで、衣類どうしの摩擦や水流による刺激を軽減できます。なるべく衣類に合うサイズの洗濯ネットを使用し、裏返して1枚ずつ入れてください。このとき、洗濯ネットの中に複数枚入れてしまうと衣類どうしが擦れて傷みやすくなってしまうので注意しましょう。
「手洗いコース」を選択
洗濯機のモードは、「手洗いコース」や「おしゃれ着コース」などを選択しましょう。通常コースより衣類の傷みや型崩れを防ぎながらやさしく洗うことができます。しかし、洗濯槽の動きは少なく、すすぎも弱水となるため、洗浄力はやや弱くなります。
洗濯し終わったらすぐに陰干し
デリケートな素材の中には、紫外線にあたることで生地が傷んだり変色してしまうものも。おしゃれ着の風合いを長く保つためにも、洗濯後は陰干しにしましょう。また、形崩れを防ぐために、洗濯が終わったらすぐに乾かしてくださいね。陰干しのやり方は、風通しのよい場所または扇風機の風などがあたる場所に干すだけ。なお、ニットやセーターなど伸びやすいものは寝かせて乾かしてくださいね。
洗濯用中性洗剤を活用しておしゃれ着を洗おう!
今回は、洗濯用中性洗剤の特徴や使い方などについてご紹介しました。洗濯用中性洗剤を上手に活用することで、デリケートなおしゃれ着をおうちでお手入れできるようになりますよ。今回ご紹介した洗濯のポイントを参考にしながら、お気に入りの服を長く楽しんでくださいね。