最終更新日 2023.3.30

カトラリーってどういう意味?歴史や種類について解説!

カトラリーってどういう意味?歴史や種類について解説!

「カトラリー」とは、洋食で使うナイフ、フォーク、スプーンのこと。普段何気なく使うことも多いですが、材質やデザイン、大きさによってさまざまな種類があり、詳しく知ると楽しみ方が広がりますよ!今回は、カトラリーの意味をはじめ、その歴史や種類、フラットウェアや洋食器との違いなどをご紹介します。

  • 目次
  • カトラリーとは? 
  • カトラリーの歴史は?いつから使われるようになったの?
  • 古くから使われた「ナイフ」
  • 洗礼で使われていた「スプーン」
  • なかなか使われなかった「フォーク」
  • カトラリーの種類やサイズはさまざま
  • ナイフの種類
  • フォークの種類

カトラリーとは? 

「カトラリー」とは、洋食で使うナイフ・フォーク・スプーンなど、料理を口に運ぶための食器のことです。英語で「cutlery」と書くように、本来は「ナイフ・切るもの」のことを指し、それ以外のスプーンやフォークは「フラットウェア(flatware)」と呼ばれます。しかし、現代の日本ではナイフ、スプーン、フォークのことを総じてカトラリーと呼ぶことが多く、材質も純銀やステンレス、木製などさまざまなものが使われています。

また、カトラリーは洋食器と混同されることも多いですが、洋食器は洋食で使われる皿、グラス、カップ、ナイフ、フォークなど食器全般を、カトラリーはナイフ、スプーン、フォークの3つだけを指します。

カトラリーの歴史は?いつから使われるようになったの?

今となっては洋食に欠かせないカトラリーですが、実はナイフ、フォーク、スプーンがセットで使われるようになったのは19世紀頃からです。中世ヨーロッパまでは「指は神様が与えた優れた道具である」という宗教観があり、食事は手づかみで食べるのが一般的でした。それぞれがいつから使われるようになったのか、以下で詳しく見てみましょう。

古くから使われた「ナイフ」

カトラリーの中で、一番古くから使われていたのはナイフです。12世紀頃から食器として使われていましたが、大きな肉を切り分けるためのナイフが1本だけテーブルに用意されており、料理は手づかみで食べていました。15〜16世紀に入ると各自がナイフを使うようになりますが、ナイフは持参するのが一般的であり、この風習はこの先も長く続いたようです。

洗礼で使われていた「スプーン」

スプーンの形をした道具は古代ヨーロッパ時代から使われていましたが、当時は調理や化粧、医療のための道具として使われていたようです。14〜15世紀に入ると食器としても使われるようになりますが、スプーンはとても高価なものだったので、財産として保管することが多かったようです。また、キリスト教では子供が洗礼を受ける際に、聖人を彫り込んだスプーンを贈る風習があったりと、宗教的な意味合いでも使われていました。

なかなか使われなかった「フォーク」

使われるようになるのがもっとも遅かったのはフォークです。中世ヨーロッパでは「食事は手で食べるのが正当であり、フォークを使うのは神の摂理に反する」という宗教的な考えがあったため、フォークはなかなか広まりませんでした。ちなみに、イタリアでは11世紀頃からと比較的早い時期からフォークが定着しましたが、これはパスタを美しく食べるためだと言われています。

カトラリーの種類やサイズはさまざま

カトラリーは、大きさや形状によってさまざまな種類があります。代表的な種類を以下で詳しく見てみましょう。

ナイフの種類

・テーブルナイフ(約24cm)・・・・・メインディッシュに使われる
・デザートナイフ(約22cm)・・・・・デザート用だが、日本では食事全般に使われる
・フィッシュナイフ(約22cm)・・・・魚料理に使われる、平たい形をしたナイフ
・フルーツナイフ(約18cm)・・・・・果物やチーズに使われる
・バターナイフ(約15cm)・・・・・・バターを塗りやすい形をしている

フォークの種類

・サービスフォーク(約22cm)・・・・料理を大皿から取り分けるために使われる
・テーブルフォーク(約22cm)・・・・メインデッシュに使われる
・デザートフォーク(約19cm)・・・・デザート用だが、日本では食事全般に使われる
・フィッシュフォーク(約19cm)・・・魚料理に使われる、装飾が施されたフォーク
・サラダフォーク(約16cm)・・・・・柄が短くて小回りが効く
・フルーツフォーク(約16cm)・・・・細身で果物を刺しやすくなっている
・ケーキフォーク(約14cm)・・・・・左側の刃が太くなっているものが多い

スプーンの種類

・サービススプーン(約22cm)・・・・料理を大皿から取り分けるために使われる
・テーブルスプーン(約22cm)・・・・メインデッシュに使われる
・デザートスプーン(約18cm)・・・・デザート用だが、日本では食事全般に使われる
・スープスプーン(約18cm)・・・・・きれいな円形で深さがある
・フィッシュスプーン(約19cm)・・・平たくて右側が欠けたような形をしている
・ティースプーン(約14cm)・・・・・ティーカップとソーサーに添えられる
・アイスクリームスプーン(約13cm)・浅くて先端が平らになっている

カトラリーのサイズは国ごとに異なり、欧米では「テーブルサイズ」が一般的ですが、日本やアジアではひと周り小さい「デザートサイズ」が主流となっています。私たちが普段食事に使っているものが、実はデザート用のサイズだったとは驚きですよね。

カトラリーの材質と特徴

純銀

表面の輝きが美しく、抗菌性に優れた高級品です。贈り物に最適ですが、錆びやすいので小まめな手入れが必要です。

洋白銀器

合金の表面を銀メッキでコーティングしたものです。見た目は純銀とほとんど変わりませんが、価格が比較的リーズナブルなのが魅力です。

ステンレス

カトラリーの代表的な素材で、錆びにくくて耐久性に優れています。ニッケルが多く含まれるほど、価格が高くなる傾向があります。

アルミ

ほかの金属に比べて軽いので、重いものが持ちにくい方でも使いやすいです。

ホーロー

金属の表面をガラス質の素材でコーティングしたものです。金属の強度とガラスの錆びにくさを合わせ持ち、口当たりがやさしいのが特徴です。

木製

軽くて断熱効果がありますが、シミや傷がつきやすいものもあります。小さな子どもが安心して使えるように、先端に工夫がされているものも多いです。

カトラリーでテーブルを華やかに!

今回は、カトラリーの意味をはじめ、その歴史や種類、フラットウェアや洋食器との違いなどをご紹介しました。カトラリーとはナイフ、フォーク、スプーンのことで、大きさや素材によってさまざまな種類があります。同じデザインのものが一式あると、テーブルがパッと華やかになりますので、シーンに合わせてお好みのものを使い分けてみてくださいね。

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