かき氷はいつから食べられている？日本におけるかき氷の歴史を解説！

夏の風物詩でもある「かき氷」。近年は進化系かき氷なども注目され専門店も数多く存在しています。ところで夏になると当たり前に目にするかき氷は、一体いつから食べられているのでしょうか。この記事では日本におけるかき氷の歴史や最近日本で流行っているかき氷について解説します。

ひんやり冷たい夏の定番おやつ「かき氷」。暑くなってくると和菓子屋さんをはじめ、カフェやレストランなどでも期間限定メニューとして提供され始めますよね。そんなかき氷ですが、日本では一体いつから食べられていたのでしょうか。

実はかき氷が日本で食べられ始めたのは、今から遡ること1200年以上前の平安時代。「春は、あけぼの」というフレーズで始まる清少納言の『枕草子』に「削り氷（けずりひ）」と呼ばれる食べ物が登場しますが、それが日本で最も古いかき氷の記述だと言われています。はちみつに似た甘味料である「甘葛（あまかづら）」を手で削った氷にかけて食べていたのだとか。

当時は氷も甘味料も大変希少なものだったため、かき氷は貴族階級の人々しか食べられない高級品だったのです。

江戸時代末期になると船を使って北国から氷を運べるようになりました。氷が少し身近な存在になったため、一部の庶民でもかき氷を楽しめるようになったといわれていますが、それでもまだ貴重な食べ物でした。

💡ワンポイント豆知識
ちなみにこの頃、氷のような見た目とカリッシャリッとした食感で現在も人気の「琥珀糖」が人気になったと言われているんですよ！

明治時代以降になると産業革命が進み、製氷技術も発達して、庶民でも手軽に楽しめるようになりました。氷を削るための道具もどんどん進化して、現在と同じような形状のかき氷がこの頃からすでに食べられていたようです。

そして、昭和の時代には夏のおやつの定番として根付き、完全に庶民の食べ物になったのです。この頃から、さまざまな味や色のシロップなども生まれて、現代の祭りや屋台などで提供されるようなかき氷が食べられるようになりました。

近年、かき氷がブームとなり、もはや一年中食べられるようなものにもなってきています。2015年頃には台湾のかき氷専門店が日本に上陸し、かき氷にマンゴーソースやマンゴーの果肉、アイスクリームなどがのっている見映えのよいものが流行りました。

そこから今、さらにかき氷が進化していて、最近では味も見た目もケーキのようなものや、とうもろこしやトマトなど野菜のソースを使ったもの、さらにはカレーとかき氷を組み合わせたお食事系なども登場しています。それぞれ好みは分かれるかもしれませんが、かき氷には無限の可能性が秘められているようです。令和の進化系かき氷からも目が離せませんね！

ここからは、おうちで楽しめるかき氷レシピをご紹介します。和風、洋風、韓国風と3つのレシピをピックアップしました。ただ氷を削ってシロップをかけるだけじゃない、アイデア満載のレシピをぜひチェックしてみてくださいね。

牛乳と練乳を混ぜ合わせて凍らせた氷を削って、ミルキーでマイルドな味わいのかき氷に仕上げました。トッピングはゆであずきだけとシンプルですが、氷に味があるのでこれだけでも十分おいしくいただけます。お好みできなこや黒蜜、白玉などをのせるのもおすすめですよ！

クリームチーズや生クリームなどを使えば、おうちでもお店のようなかき氷を楽しめます！このレシピではコーヒー味のかき氷にマスカルポーネチーズをのせて、ティラミス風に仕上げました。ほろ苦い氷にまろやかなチーズクリームがよく合います。ぜひ試してみてくださいね。

フルーツをたっぷりトッピングした韓国風かき氷「パッピンス」のご紹介です。ゴロッと角切りにしたマンゴーや白桃、いちご、キウイを削った氷にのせ、あずきをトッピングし、練乳をかけて作ります。冷たいかき氷に甘酸っぱいフルーツと甘い練乳やあずきが絶妙なバランスでマッチした贅沢な一品です。

⭐️クラシルシェフのアレンジポイント⭐️
このレシピではマンゴーと白桃は缶詰を使いましたが、夏であれば生のマンゴーや白桃を使うとよりフレッシュな味わいを楽しめますよ！

今回は暑い日にぴったりなおやつ「かき氷」がいつから食べられていたのか、また最近注目されているかき氷について解説しました。近年はびっくりするような味や見た目のかき氷がありますが、食べてみるとハマってしまう人も多いのだとか！ぜひこの夏、進化系かき氷にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。