最終更新日 2023.3.30

マルメロの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

マルメロの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

かりんによく似た「マルメロ」。あまり聞き覚えのない果物ですよね。果実は洋ナシ型で、熟すと明るい黄色になり、リンゴに似た甘い香りが漂います。固く強い酸味があるため生食には適しませんが、ジャムや果実酒にすればその芳香をおいしく楽しむことができます。

今回はそんなマルメロの選び方や栄養素についてご紹介します。ぜひお買い物の際の参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • マルメロってどんな果物?
  • マルメロとかりんの違いは?
  • 主要な栄養素はこちら
  • マルメロのうれしい栄養素
  • おいしいマルメロの選び方
  • 甘いマルメロを選んで味わおう!

マルメロってどんな果物?

マルメロは、イランやトルコ地方が原産とされています。古くにヨーロッパへ伝わり、古代ローマ時代には栽培されていたようです。日本には、1634年にポルトガルから出島へ持ち込まれたとされています。マルメロという名前は、ポルトガル語の「Marmelo」に由来するものです。

現在は、トルコやウズベキスタンなどで多く生産されています。国内で収穫量が最も多いのは長野県です。

マルメロの果実は10cm前後のサイズで、重さは200~350g程度、洋ナシに似た形をしています。果皮は未熟な状態ですと黄緑色で、灰白色の綿状の軟毛に覆われています。だんだんと熟すにつれて明るい黄色になり、軟毛も剥がれていきます。

香りがとてもよく、熟すとリンゴのような甘い香りが漂います。しかし酸味が強く、石細胞が多く固いので生食には向きません。果実酒や砂糖漬け、ジャムなどに加工することで、その香りを楽しみながらおいしく食べることができます。

マルメロとかりんの違いは?

マルメロとかりんは、見た目、香り、味がとてもよく似ているため、混同されがちですが、マルメロはイランやトルコ地方が原産とされるのに対し、かりんは中国原産という違いがあります。

ただ、国内の主要産地である長野県では、マルメロのことを「かりん」と呼ぶ地域もあるそうです。そこで、マルメロとかりんの見分け方についてご紹介します。マルメロとかりんを見分けるポイントは以下2つです。

①マルメロの若い果実の表面には軟毛が生えているが、かりんには軟毛はなく、触るとすべすべしている

②マルメロは洋ナシに似て球形に近いが、かりんは細長い楕円形をしている

クラシルではかりんについてもご紹介しているので、そちらの記事もぜひチェックしてみてくださいね。

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主要な栄養素はこちら

マルメロ100gに含まれる主な栄養素は以下の通りです。

・エネルギー 48kcal

・たんぱく質 0.3g

・脂質 0.1g

・炭水化物 15.1g

・食物繊維 5.1g

・カリウム 160mg

・パントテン酸 0.25mg

・ビタミンC 18mg

※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

マルメロのうれしい栄養素

マルメロには、不溶性の食物繊維が多く含まれており、さらにカリウムなどのミネラルや、パントテン酸などのビタミンも含まれています。また、古くから民間療法では喉の痛み止めや咳止めに活用されていたと言われています。

■食物繊維

マルメロは水溶性、不溶性どちらの食物繊維も含み、優れた整腸作用を持っています。特に不溶性の含有量が多く、腸で水分を吸収してふくらみ、ぜん動運動を活発にして便通を促します。

■カリウム

人体に必要なミネラルの一種で、浸透圧の調整などを行う働きがあります。また、カリウムは体内の余分なナトリウムを体外に排出しやすくする作用があります。そのため、塩分の取りすぎが気になる方は意識して摂りたい栄養素です。

■パントテン酸

ビタミンB5とも呼ばれ、糖質、たんぱく質、脂質の代謝とエネルギーの産生に不可欠な酵素の働きをサポートする重要な成分です。また、他のビタミンと協力し、皮膚の健康維持を助ける栄養素としての働きもあります。

おいしいマルメロの選び方

甘くておいしいマルメロを選ぶポイントは以下の3つです。

■全体が黄色に色づいている

まずは色味をチェックします。熟したマルメロは、果実全体が明るい黄色になります。緑色の部分が多いものは未熟です。未熟な場合は、常温保存して追熟させましょう。

■甘い香りがする

マルメロは、熟すにつれて香りが強くなります。甘くフルーティーな香りが漂っていれば食べ頃です。

■ツヤとハリがあり、丸みを帯びている

果皮にツヤとハリのあるものが、新鮮です。ふっくらと丸みを帯びているものを選びましょう。

甘いマルメロを選んで味わおう!

マルメロに含まれる栄養素と、甘いマルメロの選び方についてご紹介しました。あまり馴染みがないかもしれませんが、手に入った際には手作りのジャムや果実酒を作ってみてはいかがでしょうか。ポイントをしっかり押さえて、おいしいマルメロを楽しんでくださいね。

クラシルでは、マルメロの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

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