「八方だし」という調味料をご存じでしょうか?煮物やお浸しなど和食全般に使用できる合わせ調味料で、四方八方に使える使い勝手の良さが特徴です。八方だしを使えば、お料理に慣れていない方でも美味しく和食を作ることができますよ。
和食上手になれる!便利な万能調味料「八方だし」の種類と作り方

- 目次
- 八方よしの調味料「八方だし」の魅力とは?
- 八方だしとは?
- めんつゆとの違いは?
- 八方だしの作り方
- 八方だしの種類と使い方
- 便利な八方だしを使ってみよう!
八方よしの調味料「八方だし」の魅力とは?
この記事では、八方だしの特徴と作り方、種類別の使い方をご紹介します。
八方だしとは?
八方だしとは、合わせ調味料の一種で、だし汁を醤油とみりんで調味したもの。 八方だしの「八方」は「四方八方」と同じ意味で、おひたしや煮物、鍋物などあらゆる用途に(八方に)使える万能だしということを表しています。
基本の割合は「だし汁8:醤油1:みりん1」で、これをベースに料理や好みによって割合を変えたり、調味料をプラスしたりとアレンジすることも可能です。例えば、甘味を強める場合は少量の砂糖を加えることでまろやかな味わいに仕上がります。魚や野菜などのクセを取り除きたい場合は、酒を足せば臭みが軽減し旨味も増しますよ。
めんつゆとの違いは?
だし汁、醤油、みりんの3種の組み合わせという点はめんつゆと共通していますが、違いはその割合です。
【八方だし】 だし汁:醤油:みりん=8:1:1
【めんつゆ】 だし汁:醤油:みりん=5~6:1:1
めんつゆは、八方だしに比べて醤油とみりんの割合が多いため、濃いめの甘辛い味になります。
八方だしの作り方
八方だしの作り方は、鰹節、昆布、煮干し、いりこなど、お好みのだし汁を醤油とみりんで調味してひと煮立ちさせる、という手順になります。 ここでは、シンプルでどんな料理にも合わせやすい、鰹節と昆布だしで作る八方だしの作り方をご紹介します。
1.鍋に水1000mlと昆布15gを入れて、30分ほど置く。
2.1の鍋を火にかけ、沸騰させないように注意しながら弱火で10分ほど加熱する。
3.沸騰直前で昆布を取り出し、一度沸騰させて火を止め、鰹節を入れる。
4.中火で沸騰しないように1分ほど加熱し、火を弱火にしてアクをすくい、火を止める。
5.鰹節が沈んだら、キッチンペーパーを被せたザルで濾してだし汁の完成。
6.別の鍋に醤油とみりんを1:1の割合で加え、ひと煮立ちさせる。
7.6にだし汁を8の割合で加え、沸騰直前で火を止める。
八方だしの種類と使い方
さまざまな料理に使える八方だしですが、料理に合わせて種類を変えればよりおいしく仕上げることができます。
・濃口八方
濃口醤油で作る八方だし。食材に醤油の色と風味をつけたい、コクを出したいという時に使用します。肉じゃがや筑前煮などの煮物、親子丼などの丼物、きんぴらごぼうなどの炒め物にと、幅広い用途に使うことができます。
・薄口八方
薄口醤油で作る八方だし。だし巻き卵やお浸し、野菜の煮物など、食材にあまり色をつけたくない、薄めの味に仕上げたいという時に使用します。濃口醤油よりも塩分濃度は高いため、加える塩の量には注意が必要です。
・白八方
白醤油で作る八方だし。素材本来の色を活かしたい、白く透き通った色にしたい時に使用すると、料理が美しく上品に仕上がります。お吸い物や茶わん蒸し、煮物などにおすすめです。白醤油は色が淡く甘みがありますが、塩分濃度は濃口醤油よりも高いため、味を確認しながら調味しましょう。
・酒八方
酒の分量を多くした八方だし。魚やクセの強い野菜などの食材を、あっさりとした味に仕上げたい時などに使用します。魚の煮付けなどにおすすめです。
便利な八方だしを使ってみよう!
和食を簡単においしくしてくれる八方だしは、お料理にあまり慣れていない方や、忙しい方にこそ使ってほしい調味料です。だしを取る手順にさえ慣れてしまえば、あとはお料理によって砂糖や塩などで微調整するだけで味が決まります。もっと気軽に取り入れたいなら、だしパックを使用したり、市販の八方だしを購入してみるのもおすすめですよ!
便利な八方だしを使いこなして、和食のレパートリーを増やしてみてはいかがでしょうか。