鳥取県西部に伝わる郷土料理「いただき」。いなり寿司のように見えますが生のお米を油揚げに詰めて炊き上げるので、いなり寿司とはまた違った味わいを楽しめます。
■材料(8個分〔40分〕※米の浸水時間、蒸らす時間を除く)
ごぼう 1/4本
にんじん 1/4本
干ししいたけ 5g
油揚げ 4枚
米 1合
水(だし用) 500ml
水(干ししいたけを戻す用) 100ml
【A】
だし昆布 15cm
煮干し 10〜15尾
【B】
しょうゆ 大さじ2
酒 大さじ2
砂糖 大さじ1と1/2
■工程
<1> 米は研いで1時間ほど浸水させ、ザルに上げる。干ししいたけは水に浸けて柔らかく戻す。
<2> 鍋にだし用の水、【A】を入れて30分ほど置き、中火にかけてだしを取る。ザルで濾して冷ます。(昆布は残しておく。)
<3> 油揚げをまな板に置いて上から菜箸を転がす。半分の長さに切り、破れないように中を開いて袋状にする。
<4> ザルに<3>を並べ、熱湯(分量外)をかけて油抜きする。水気を切り、粗熱が取れたらキッチンペーパーで水気を拭く。
<5> ごぼうはささがきにして水にさらし、ザルに上げる。にんじんは細切りにする。干ししいたけは水気を絞って細切りにする。(戻し汁も取っておく。)
<6> <1>の米に<5>を混ぜて<4>に等分に詰め、爪楊枝で閉じる。油揚げに爪楊枝で何ヶ所か穴を開ける。
<7> 鍋に<2>のだし昆布を敷き、<6>を並べる。だし、干ししいたけの戻し汁【B】を加えて中火にかけ、沸騰したら落とし蓋をして少し火を弱める。
<8> 15分ほど煮て煮汁がほとんどなくなったら火を止める。蓋をし、15分蒸らす。
<9> 爪楊枝を外して器に盛り付ける。
■コツ・ポイント
現地では三角形の油揚げを使い、鳥取県の大山の頂上に形が似ていることから「いただき」という名前がついたとされていますが、どの地域でも手に入りやすい長方形の油揚げを使って作りやすいレシピにしました。
炊いているうちに米が膨らむので、少しすき間ができるくらいに余裕を持たせて爪楊枝で止めましょう。
煮る前に油揚げに穴を開けて煮汁が染み込むようにします。