最終更新日 2024.3.8

ホルモン「センマイ」とは?味や食感、おいしい食べ方について解説!

ホルモン「センマイ」とは?味や食感、おいしい食べ方について解説!

焼肉屋さんでよく見かける定番ホルモンのひとつ「センマイ」。牛の胃にあたる部位ですが、どんな味わいや見た目なのか分からないという人も多いのではないでしょうか。この記事ではセンマイの特徴や食べ方に加え、間違えられやすいほかのホルモンとの違いなどについて解説します。ぜひ最後までご覧くださいね。

  • 目次
  • センマイとは?
  • センマイの特徴は?
  • 間違えられやすいほかのホルモンとの違い
  • ミノ
  • ハチノス
  • ギアラ
  • センマイのおいしい食べ方
  • コリコリの食感と淡白な味わいが魅力のセンマイを食べてみよう

センマイとは?

センマイとは牛ホルモンのひとつで、4つある胃袋のうち第三胃部分です。牛は一度食べた草を飲み込み再び口に戻して咀嚼する反芻(はんすう)という習性があるため、胃が4つに分かれています。大きく分けると第一胃から第三胃は反芻を、第四胃が人間の胃に近い消化の役割を担っているんですよ。

胃の中でも最も大きな第一胃にはたくさんの微生物が住んでおり、酵素で食べ物を発酵、分解し栄養素として利用できる状態に変化させます。また、栄養素の一部を吸収する働きもあるそうです。続く第二胃は第一胃の作用を助ける部分。第二胃の奥にある第三胃は幾層にも重なった膜があり、内容物をさらに細かく砕くとともに、第四胃に送り込むという役割があります。第四胃は人間やほかの動物の胃と同じような器官です。ここでは胃液を分泌して食べたものを消化していきます。ただし、すでに酵素の働きにより食べ物のほとんどがしっかり分解されているため、ほかの動物ほど強い作用ではありません。

センマイはヒダのような胃壁が幾重にも重なっており、トゲトゲのあるヒダ状になっています。この見た目から「センマイ」と呼ばれるようになったという説が有名です。また、英語では「Omasum」と呼ばれています。

センマイの特徴は?

センマイは外側にヒダ状の薄皮がついています。鉄分を多く含むため黒灰色をしていて、特徴的な見た目です。この薄皮にはセンマイ特有のニオイやクセがあります。一方、薄皮をはがした内側は肉厚で白色です。薄皮をはがして下処理をしたものを白センマイ、薄皮をはがさずそのまま食べるものを黒センマイと呼びます。ちなみに一般的なセンマイというと、黒センマイのことを指すようです。

センマイは特有のほどよい歯ごたえがあり、ザラッとした舌触りとコリコリとした食感が魅力です。濃厚そうな見た目に反してホルモンの中でも脂が少ない部位で、あっさりとした味わいをしています。センマイそのものにはあまり味がなく淡白なので、濃厚なタレやスープなどと合わせて食べるのが一般的です。

間違えられやすいほかのホルモンとの違い

前述の通り、牛には4つもの胃があります。どれもホルモンとして食用になっていますが、センマイとはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは第一胃から第四胃まで、それぞれの部位の味や由来などの特徴について見ていきましょう。

ミノ

ミノと呼ばれる第一胃は焼肉で定番のホルモンとしてとても有名です。肉厚で白っぽい見た目をしており、味のクセもそれほどありません。弾力があるため食べるときはたいてい包丁で切り込みを入れますが、その見た目が蓑傘(みのかさ)に似ていることから、ミノと呼ばれるようになったと言われています。コリコリとした食感の中に、脂がじゅわっと溶けてクセになるおいしさです。

ミノについて知りたい方はこちらをチェック!

ハチノス

第二胃はハチノスと呼ばれ、文字通り蜂の巣のようなボコボコとした六角形が並んでいるのが特徴です。表面は黒くかたいですが、下処理をして皮をはがすと白い蜂の巣状の部分が現れます。肉厚でむにゅっとした特有の歯ごたえがクセになるという人も多いんですよ。さっぱりとした風味ですが、ホルモンならではの旨味があります。筋はなく、噛み切りやすいのが特徴です。煮込めば煮込むほどやわらかくなるため、焼肉だけでなく煮込み料理にもおすすめ。中華料理や韓国料理のほか、イタリアではトリッパのトマト煮込みなどが有名です。

ハチノスについて知りたい方はこちらをチェック!

ギアラ

第四胃のギアラは、ミノに似た見た目です。センマイに続く部位なので、赤センマイや赤センとも呼ばれています。4つの胃の中でももっとも脂がのっており、濃厚な味わいを楽しめます。旨味が強く、ホルモンの中でも肉に近い食べごたえがある部位です。

ギアラについて知りたい方はこちらをチェック!

センマイのおいしい食べ方

センマイは発酵物が通る部位で特有のクセやニオイがあるため下処理が欠かせません。販売されているセンマイ刺しはゆでてあるものが多くそのまま食べることができますが、塊の生のセンマイを使う場合には下処理が必要です。

センマイは焼肉で食べてもおいしく召し上がれます。焼肉では表面の薄皮をむかない黒センマイが一般的です。ほのかな旨味のあるセンマイには、塩だれやしょうゆだれなどシンプルなたれがよく合います。ボイル済みのものは焼きすぎには注意しましょう。焼きすぎると硬くなり、イガイガとした食感になってしまうだけでなく、センマイ特有の風味も損なわれてしまいます。まず白い面をじっくりと焼いてから、黒い面を軽く焼くのがおいしく食べるポイントです。

センマイを使った定番の料理といえばセンマイ刺しです。センマイ刺しという名前から生で食べると想像しがちですが、実際には生ではなくゆでたものを細く切って刺し身のような見た目にして食べます。薄皮をはがした白センマイと、薄皮をはがさずそのまま食べる黒センマイの両方があり、それぞれのおいしさが楽しめます。センマイ刺しはコリコリとした食感と淡白な味わいが醍醐味です。ピリ辛のつけだれと一緒に食べるのが一般的で、コチュジャンや酢、砂糖などを加えた濃厚な味わいのたれがよく合います。ニンニクやごま油、いりごまなどを加えてもおいしいですよ。そのほか、ポン酢やしょうゆ、からし酢みそなど、お好みのたれを付けて召し上がってみてくださいね。

コリコリとしたセンマイ特有の食感を活かしたいなら、炒めものにするのもおすすめです。ニンニクなど、あっさりしたセンマイを引き立てる具材と組み合わせるとしっかりとした味わいになっておいしいですよ。そのほか、煮込み料理にするのも定番です。モツ鍋にする際は、旨味たっぷりの濃厚スープにほかのホルモンと組み合わせて入れるのがおすすめです。

コリコリの食感と淡白な味わいが魅力のセンマイを食べてみよう

いかがでしたか?焼肉屋の定番メニューのひとつ、センマイの味わいや由来、ほかのホルモンとの違いに加え、おいしい食べ方などをご紹介しました。センマイは見た目で敬遠されがちですが、コリコリとした食感とあっさりした旨味が魅力でクセになる人も多い部位です。今までセンマイを食べたことがなかったという方も、ぜひこの機会に召し上がってみるのはいかがでしょうか?

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