アメリカなど北米のクリスマスには欠かせない「エッグノッグ」。発祥はイギリスとされる、卵と牛乳を使った伝統的な甘いホットドリンクです。この記事では、エッグノッグの特徴や味わい、さらにミルクセーキとの違いを解説します。後半ではおいしいアレンジやエッグノッグのレシピもご紹介!ぜひチェックしてみてくださいね。
【エッグノッグ】クリスマスにぴったりなホットドリンクについて解説!
- 目次
- エッグノッグとは
- 起源は中世イギリスで飲まれていた「ポセット」
- アメリカに渡って庶民が楽しめる飲み物に
- エッグノッグとミルクセーキの違い
- エッグノッグのおいしいアレンジ
- エッグノッグとミルクセーキのレシピをご紹介
- おうちで海外気分!エッグノッグで味わう本場のクリスマス
エッグノッグとは
エッグノッグとは、卵、牛乳、砂糖などで作られる、クリーミーで濃厚な味わいのホットドリンクのこと。アメリカやカナダなどの北米やヨーロッパでは、クリスマスからニューイヤーにかけてのホリデーシーズンに欠かせない伝統的な飲み物です。
使っている材料からなんとなく想像ができるかもしれませんが、カスタードのような味わいで、まろやかな口当たりを楽しめます。
起源は中世イギリスで飲まれていた「ポセット」
現在はアメリカなど北米の定番ホリデードリンクとして親しまれているエッグノッグですが、起源はイギリスという説が濃厚です。中世イギリスで作られていた「ポセット(Posset)」という飲み物が、エッグノッグの原型と言われています。
これは温めた牛乳にビールの一種であるエールやワインを加えて混ぜ、さらにスパイスを加えたもので、当時は風邪をひいたときや寝る前に飲む温かい飲み物として親しまれていたようです。日本でいうところの「卵酒」のような存在だったのかもしれませんね。
💡ワンポイント豆知識
当時のイギリスでは、卵や牛乳、スパイスは非常に高価なものであり、シェリー酒やブランデーも貴重だったため、一部の上流階級だけが楽しめる「リッチな飲み物」だったようです。
アメリカに渡って庶民が楽しめる飲み物に
その後、エッグノッグは移民によってアメリカに伝わりました。 アメリカでは酪農が盛んで、卵のほか、牛乳など豊富な乳製品が生産されていたこと、また、安価なラム酒や国産のバーボンなども手に入りやすかったことから、エッグノッグを作るのに適した条件が揃っていたのです。
こうして、イギリスでは上流階級の飲み物だったエッグノッグは、アメリカでは庶民の冬の楽しみとして広まり、クリスマスシーズンに欠かせない存在となったのです。
エッグノッグとミルクセーキの違い
さて、冒頭でも少し触れましたが、エッグノッグは卵と牛乳、砂糖などで作るカスタードのような味わいのホットドリンクです。カスタードのような味わいの飲み物と聞くと、一つ思い浮かぶ飲み物がありませんか?そうです。喫茶店のメニューでもおなじみの「ミルクセーキ」です。
ここでは、エッグノッグとミルクセーキの違いを見てみましょう。
| エッグノッグ | ミルクセーキ | |
|---|---|---|
| 発祥 | イギリス、北米 | アメリカ |
| イメージ | クリスマスから新年にかけて飲まれている |
日本では喫茶店などのメニューで見かける |
| 季節 | 冬 | 夏 |
| 温度 | ・主にホット |
・主にアイス |
| アルコール | ・ブランデーやラム酒を入れるのが伝統 |
・基本的にノンアルコール |
| スパイス | ・ナツメグ、シナモンは必ず入る |
・一般的にスパイスなし |
この2つは、カスタードのような味わいの飲み物という点では共通していますが、飲む季節や温度、アルコールやスパイスの有無など、異なる点が多くあります。
ただ、おもしろいのは、エッグノッグは子どもでも飲めるようにアルコールを入れないで作るものがあるのに対し、ミルクセーキは大人向けにお酒を入れたものを提供するバーがあるなど、それぞれ子どもから大人まで楽しめるアレンジができるという魅力があります。
エッグノッグのおいしいアレンジ
エッグノッグは使う材料がシンプルな分、さまざまなアレンジが可能です。以下で、エッグノッグをより楽しめるアレンジをご紹介します。
お好みのお酒で
アレンジの前に一般的に使われるお酒を改めてチェックしておきましょう。エッグノッグはブランデーやラム酒、ウイスキーなどのお酒を加えるのが定番です。これらのお酒を加えることで、香りがぐっと華やかになります。ぜひお好みのお酒を加えて作ってみてください。
シェリー酒
定番のお酒以外だと、シェリー酒を加えるのがおすすめです。シェリー酒特有のナッツのような香ばしさと酸味が、濃厚で甘いエッグノッグの味わいをキュッと引き締めてくれます。上品で複雑な余韻を楽しめる、「通なアレンジ」です。
コーヒー(エッグノッグ・ラテ)
エスプレッソを組み合わせたエッグノッグラテも、定番のアレンジです。カスタードのような味わいとコーヒーの苦味がよく合い、ウィンナーコーヒーのカスタード版のような、リッチな味わいを楽しめます。
紅茶(エッグノッグ・ティー)
濃いめに入れた紅茶に合わせたエッグノッグティーというものもあります。エッグノッグにはスパイスが使われるので、チャイにも似た味わいに仕上がりますよ。茶葉は風味が強いアッサムを使うのがおすすめ。ちなみにハーブティーなどを使って変わり種エッグノッグティーにしてもおいしいのだとか!
ココア・チョコレート
ココアやチョコレートを組み合わせれば、満足度の高いエッグノッグに!カスタードの風味とココアが混ざり合い、デザート感覚で楽しめます。
緑茶(抹茶)
意外に思えるかもしれませんが、抹茶とエッグノッグもよく合うんです!「抹茶ミルク」に卵のコクが加わり、まろやかでほっこりとした味わいの和風スイーツのような味わいになりますよ。
ミルクを変える
牛乳で作るのが一般的ですが、豆乳やアーモンドミルク、オーツミルクなどに変えてもおいしく作れます。気分やライフスタイルに合わせて、お好みのミルクで楽しんでみてください。
フレンチトーストにする
エッグノッグに使われる定番の材料は「卵、牛乳、砂糖」。ということは、フレンチトーストを作るときの卵液と同じです。もしエッグノッグを作りすぎて余ってしまったときは、パンを浸して焼くだけで、スパイス香る絶品フレンチトーストになります。飲みきれないときの救済レシピとして、覚えておくと便利ですよ!
エッグノッグとミルクセーキのレシピをご紹介
最後にエッグノッグのレシピをご紹介します。アレンジしたものやミルクセーキのレシピもピックアップしたので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ホットエッグノッグ
牛乳、卵、砂糖で作るシンプルなエッグノッグです。これにラム酒やブランデーなどを加えると本場のエッグノッグに近づきます。このレシピではナツメグのみふりかけていますが、シナモンやクローブなどのスパイスをトッピングするとより華やかな風味に仕上がりますよ。
オーツミルクでエッグノッグ風ドリンク
牛乳をオーツミルクに変えて作ってみました。オーツミルクのやさしい風味がよく合い、どこかほっとする味わいに仕上がっています。お好みでお酒を加えて楽しむのもおすすめですよ。
メープル香るエッグノッグ
メープルシロップを加えると、よりコクのある味わいのエッグノッグに仕上がります。一口飲めば、ふわっとメープルが香り、癒やされること間違いありませんよ!牛乳を豆乳に変えるなど、アレンジもお楽しみください。
ほっと一息 懐かしのミルクセーキ
電子レンジで簡単に作れるホットミルクセーキのレシピはいかがでしょうか。使う材料は最初にご紹介したホットエッグノッグと同じ。スパイスがあるかないかの違いです。とても簡単に作れるので、寒い日など、甘いものが飲みたくなったときに試してみてくださいね。
ミキサーで簡単ひんやりミルクセーキ
純喫茶などで見かけるミルクセーキをおうちでも作ってみましょう。材料をミキサーで撹拌するだけで作れますよ。氷も一緒に入れることで、ひんやり冷たいミルクセーキができあがります。暑い夏の日におすすめの一品です。
おうちで海外気分!エッグノッグで味わう本場のクリスマス
今回は、エッグノッグとはどういう飲み物なのか、またおいしいアレンジ方法やレシピについてご紹介しました。お酒を入れれば大人向けに、入れなければ子どもも楽しめるホットドリンクです。今年のクリスマスはエッグノッグを作って、本場の味をゆっくり楽しんでみてはいかがでしょうか。
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