パスタ料理の代表格である「ポモドーロ」。トマトを使ったパスタのイメージがありますが、具体的にはどんな料理なのでしょうか。この記事では、ポモドーロの特徴やボロネーゼとの違い、作り方のコツなどをご紹介します。おいしく作れるレシピもピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
パスタの代表!ポモドーロとは?由来やボロネーゼとの違い、作り方について解説!
- 目次
- ポモドーロとは
- ポモドーロの名前の由来
- ポモドーロとボロネーゼの違い
- ポモドーロの作り方
- シンプルでおいしい!ポモドーロのレシピをご紹介
- トマトのおいしさを堪能!ポモドーロを作ってみよう
ポモドーロとは
「ポモドーロ(pomodoro)」はイタリア語でトマトを意味する言葉で、料理名としてはトマトを使ったシンプルなソースや、そのソースで作るパスタ料理を指します。
本場イタリアでは「サルサ・ディ・ポモドーロ(salsa di pomodoro)」と呼ばれるトマトソースがベースとなっており、にんにくやオリーブオイルなどの最低限の材料だけで仕上げるのが特徴です。
そのシンプルさゆえに、トマト本来の風味をストレートに味わうことができ、パスタはもちろん、ピザやリゾット、煮込み料理などにも幅広く使われる定番ソースとなっています。
ポモドーロの名前の由来
「ポモドーロ」は、イタリア語で「黄金のりんご」を意味する「pomo d’oro(ポモ・ドーロ)」が語源とされています。中南米からヨーロッパにトマトが伝わった16世紀当時は、実が黄色い品種も多かったことから、この名前がついたのだとか。
ちなみに、同じように「りんご」にたとえられた野菜には、じゃがいももあります。フランス語では「pomme de terre(ポム・ド・テル)、大地のりんご」と呼ばれているんですよ。
💡ワンポイント豆知識
「ポモドーロ・テクニック」という時間管理法を耳にしたことがある方もいるかもしれません。これは、イタリア人の起業家により考案された時間管理術で「25分間の作業と5分間の休憩を交互に繰り返すことで、集中力を高めて生産性を上げる方法」のことをいいます。時間を測定するときに使ったキッチンタイマーがトマトの形をしていたことが名前の由来なのだそうですよ。
ポモドーロとボロネーゼの違い
ポモドーロとよく似た名前の料理にボロネーゼがありますよね。どちらも代表的なイタリア料理ですが、材料や味わい、使われるパスタの種類などが異なります。まずはその違いを表で見てみましょう。
| ポモドーロ | ボロネーゼ | |
|---|---|---|
| 主な材料 | トマト、にんにく、オリーブオイル、バジル |
牛ひき肉、パンチェッタ、野菜、赤ワイン、トマト |
| 特徴 | トマトの酸味と甘みが引き立つ、軽やかでフレッシュな味わい |
肉の旨味と赤ワインのコクが詰まった濃厚でリッチな味わい |
| パスタの種類 | スパゲティなど細めのロングパスタが定番 |
タリアテッレやラザニアなど、幅広で太めのパスタが合う |
| 調理時間 | 比較的短時間 |
長時間じっくり煮込む |
このように、ポモドーロはトマトの風味を生かした軽やかなソース、ボロネーゼは肉や赤ワインの旨味が詰まった濃厚なソースとして、それぞれ異なる魅力を持っています。
以下で、それぞれの材料や味わいについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
主な材料
ポモドーロはトマトが主な材料で、ほかにオリーブオイル、玉ねぎ、ニンニク、バジル、塩などを使って仕上げるシンプルなトマトソースです。
玉ねぎとニンニクをオリーブオイルで炒めたあとにトマトを加え、軽く煮込んで比較的短時間で仕上げます。
一方、ボロネーゼはひき肉と野菜を赤ワインで煮込んだ料理で、正式には「ラグー・アラ・ボロニェーゼ(ragu alla bolognese)」といいます。
ボロネーゼとはその名の通り「ボローニャ風の」という意味です。フランスの煮込み料理である「ラグー」をもとにイタリアの都市「ボローニャ」で作られたとされる料理なんですよ。
主な材料は粗挽きの牛ひき肉、パンチェッタ、玉ねぎ、にんじん、セロリで、これらの材料を炒めてから赤ワイン、トマト、ブイヨンを加えてじっくりと煮込みます。牛乳や生クリームを加えてより濃厚な味わいに仕上げる場合もあるようです。
味わいと代表的な料理
ポモドーロはトマトそのものの味を活かしたフレッシュな味わいが特徴です。そのままパスタと和えたシンプルな「スパゲティ・ポモドーロ」が代表的な料理で、そのほかにも、唐辛子を加えた「アラビアータ」や魚介類を使った「ペスカトーレ」など、ポモドーロをベースにしたさまざまな種類のパスタがあります。
また、ポモドーロはパスタだけでなくピザやリゾット、スープ、サラダのドレッシングなど幅広い料理に使われる汎用性の高いソースです。
一方、ボロネーゼは肉の旨味や赤ワインの風味が感じられる濃厚でリッチな味わいが特徴です。
お好みによって牛乳や生クリームを加えることでよりコクのあるクリーミーな仕上がりになります。タリアテッレという平打ちのパスタやラザニアなどのパスタと合わせるのが一般的な食べ方です。

ポモドーロの作り方
それではここで、スパゲティ・ポモドーロの作り方をご紹介します。とてもシンプルなパスタですが、ニンニクやトマトの風味を引き出すことで、旨味のある奥深い味わいに仕上がりますよ。おいしく作るためのポイントを押さえてぜひお試しくださいね。
材料
■ソース
- 玉ねぎ…30g
- ニンニク…1/2片
- バジル(生)…3枚
- カットトマト缶…150g
- 塩…ふたつまみ
- オリーブオイル…大さじ1
- スパゲティ
- お湯(ゆでる用)
- 塩(ゆでる用)
- バジル(飾り用)
作り方
①玉ねぎとニンニクはみじん切りに、バジルは5mm幅に切る
②フライパンにオリーブオイルとニンニクと玉ねぎを入れて弱火にかける
③ ニンニクの香りが立って、玉ねぎから水分が出てしんなりするまで炒めたら、カットトマト缶、塩、バジルを加えて中火で10分ほど煮込む
④鍋にお湯を沸かして塩を加えてスパゲティをゆで、ザルに上げてお湯を切る
⑤ゆでたパスタを③のフライパンに入れて、ソースと和えたら器に盛り、バジルを飾ればできあがり
【ポイント】
- ニンニクを弱火でじっくりと炒めて香りを引き出すことで、風味よく仕上がります。焦がさないように注意してください。
- 玉ねぎの水分を引き出すまでしっかりと炒めることで、甘みのあるソースになります。
- あまり長く煮込み過ぎるとトマトの風味が飛んでしまうので、10分位で仕上げましょう。
- ソースの酸味が強い場合は、砂糖を少量加えて味を調整するのもひとつの方法です。
シンプルでおいしい!ポモドーロのレシピをご紹介
ポモドーロがどんなソースか知ったところで、ここからはスパゲティ・ポモドーロのレシピをご紹介します。基本のポモドーロのほかに、電子レンジを使った時短レシピ、手打ちパスタで作る本格的なレシピまでピックアップしました。ぜひお好みのレシピで作ってみてくださいね。
定番トマトソース ポモドーロ
まずは基本定番のポモドーロレシピです。使う材料はトマトの水煮缶と香味野菜ととてもシンプルで簡単に作ることができます。おいしく作るにはニンニクと玉ねぎを弱火でじっくりと炒めるのがポイント!ニンニクの風味と玉ねぎの甘みを引き出すことで、シンプルなトマトソースが奥深い味わいに仕上がりますよ。
電子レンジで スパゲティ・ポモドーロ
こちらは電子レンジで手軽に作れるレシピです。トマトの酸味にピリッと辛い唐辛子がアクセントになり、食べ応えのある味わいに。耐熱ボウルにトマトソースの材料を入れて加熱するだけと、短時間で仕上げることができるので、ぱぱっと済ませたい日のランチにおすすめですよ。
手打ちパスタのポモドーロ
特別な日には、手打ちパスタでポモドーロを作ってみませんか?モチモチとした食感の手打ちパスタにソースがしっかりと絡み、ワンランク上のおいしさに仕上がりますよ。生地を捏ねるのに時間はかかりますが行程は意外と簡単なので、ゆったりとした休日にぜひ挑戦してみてくださいね。
トマトのおいしさを堪能!ポモドーロを作ってみよう
トマトをたっぷりと使ったポモドーロは、素材のおいしさを存分に味わえるのが魅力です。シンプルだからこそちょっとしたコツでぐんとおいしく仕上がるので、ぜひご紹介したレシピも参考にしていただき、自分好みのスパゲティ・ポモドーロを作ってみてくださいね。
