最終更新日 2023.3.30

牛リブロースの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

牛リブロースの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

牛肉の最上級部位といえば「牛リブロース」。特に和牛のリブロースで作るステーキやすき焼きは、とろけるような旨味でたまらないおいしさですよね。今回は、新鮮でおいしい牛リブロースの選び方や、含まれる栄養素についてご紹介します。ぜひ参考にして、毎日の買い物に役立ててみてくださいね。

  • 目次
  • 「牛リブロース」と「サーロイン」の違いは?
  • 主要な栄養素はこちら
  • 注目の栄養素について
  • おいしい「牛リブロース」の選び方
  • 「国産牛」と「和牛」の違いは?
  • 牛リブロースは「見た目」と「銘柄」が大切!

「牛リブロース」と「サーロイン」の違いは?

牛リブロースは、サーロインと並ぶ牛肉の2大高級部位と呼ばれており、牛1頭から20kg程度しか取れない希少部位です。よくサーロインと混同されますが、肩から腰にかけてのあばら肉を総じて「ロース」と呼び、肩に近い方から「肩ロース」、「リブロース」、「サーロイン」の3つに分けられます。まずは、それぞれの違いについてご紹介します。

■肩ロース
ロースの中で最も肩に近い部位です。やや固くてスジがありますが、適度な霜降りで旨味が強いです。焼肉や炒め物、肉じゃがなどに幅広く活用することができます。

■リブロース
肩ロースとサーロインの間の部位です。ロースの中で最も厚みがあって霜降りになりやすく、濃厚でとろけるような味わいが楽しめます。「リブ(rib)」は「あばら」、「ロース(roast)」は「焼く」という意味で、その名の通り焼いて食べるには最適な部位です。断面中央辺りの長円形部分を「リブアイ(リブ芯)」と呼び、ここはロースの中でも最上品とされます。ステーキやローストビーフ、すき焼きなどがおすすめです。

■サーロイン
リブロースの後方の部位です。ジューシーでやわらかく、脂の甘みと肉の旨味がしっかりと感じられます。「サー(sir)」は「ナイト爵」、「ロイン(loin)」は「腰肉」という意味で、そのおいしさに感激した英国王から貴族の称号を与えられたと言われています。ステーキにはもちろん、薄切りにしてしゃぶしゃぶにするのもおすすめです。

主要な栄養素はこちら

リブロース(和牛肉・脂身つき・生)100gに含まれる主な栄養価は以下の通りです。

・エネルギー 514kcal
・たんぱく質 9.7g
・脂質    56.5g
・炭水化物  0.1g
・鉄     1.2mg
・亜鉛    2.6mg

※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

注目の栄養素について

主要な栄養価が分かったところで、注目の栄養素についてもチェックしてみましょう。

■鉄

鉄には動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」がありますが、牛肉に含まれるヘム鉄の方が吸収率が高いため、効率よく摂取することができます。鉄は赤血球の材料になるだけでなく、全身に酵素を運ぶ重要な働きがあります。

■たんぱく質

たんぱく質は、炭水化物や脂質とあわせて三大栄養素と呼ばれています。重要なエネルギー源としてだけでなく、ホルモンや酵素の代謝の調整にも利用されます。また、筋肉や臓器、骨、皮膚、髪の毛、爪など、身体のあらゆる構成に関わるため、欠かせない栄養素と言えます。

■亜鉛

亜鉛は、私たちの体に欠かせないミネラルのひとつですが、体内で作ることができないため、食品から摂る必要があります。ホルモンの合成や免疫反応の調節に関わるだけでなく、味覚にも重要な働きを持つ栄養素です。

おいしい「牛リブロース」の選び方

新鮮でおいしい牛リブロースを見極めるために、一番大切なポイントは「見た目」です。以下の4つのポイントを押さえれば、おいしい牛リブロースを選ぶことができますよ!

■ドリップが出ていない
お肉から「ドリップ」という赤い汁が流れ出ていないものを選びましょう。ドリップは旨味成分を含んだ水分で、肉汁の元になります。ドリップが流れ出たお肉は、パサパサとした食感になってしまっているので避けましょう。

■赤身部分が白に近い赤色
赤身部分が「鮮紅色」という、白に近い赤色をしているものを選びましょう。若い牛の赤身は淡い赤色をしており、老牛の赤身は濃い赤色をしています。また、褐色に近いくすんだ色をしたものは、鮮度が落ちているので避けましょう。

■脂肪が美しい乳白色
脂肪が白に近い乳白色のものを選びましょう。脂肪が黄色がかって分厚いものは、あまりいい牛肉ではないので避けましょう。

■サシのキメが細かい
「サシ」とは、赤身の中に霜降り状に入った脂肪のことです。このサシのキメが細かい牛肉ほど、やわらかくジューシーな食感になります。また、赤身と脂肪の境目がはっきりしているものは鮮度がいいです。

「国産牛」と「和牛」の違いは?

おいしい牛リブロースを見極めるために、もうひとつ大切なポイントは「銘柄」です。国産の牛肉には「国産牛」、「交雑種」、「和牛」などがありますが、それぞれの違いについてご紹介します。

■国産牛
乳用牛や交雑種のことです。乳用牛を食用にするとは驚きですが、牛乳があまり出なくなった乳用牛は食用に出荷されます。乳用牛は肉質が固く味わいもあまりよくないため、主にひき肉に加工されます。

■交雑種
和牛と乳用牛を交配させたものです。「国産牛」として細切れやブロック肉として販売されているのもは、交雑種であることが多いです。やわらかさや味わいは和牛にはかないませんが、乳用牛よりは肉質がいいです。

■和牛
日本の在来種を元に、交配を繰り返して改良されたものです。「黒毛和牛」、「褐毛和牛」、「短角牛」、「無角和牛」の4品種と、この4品種を交雑したものだけを「和牛」と呼びます。やわらかくキメ細かい肉質と強い旨味があり、おいしい牛リブロースを選ぶなら和牛がおすすめです。

牛リブロースは「見た目」と「銘柄」が大切!

今回は、新鮮でおいしい牛リブロースの選び方や、含まれる栄養素についてご紹介しました。キメ細かく旨味の強い牛リブロースは、牛肉の中でも最上級とされる希少部位。購入する際は「見た目」と「銘柄」に注目して、少しでもいいものを選んでみてくださいね。

クラシルでは、牛リブロースの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

牛リブロースの保存方法|長持ちのコツ|空気に触れさせない

人気のカテゴリ