スコットランドの料理「ハギス」とは？歴史や特徴、食べ方について解説！

スコットランドの伝統料理である「ハギス」。羊の内臓を使った独特な料理ですが、スコットランドでは誕生日など特別な日にいただく料理として親しまれているそうです。今回は、ハギスの特徴をはじめ、その由来や歴史のほか、簡単な作り方とおすすめの食べ方などをご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

「ハギス」とは、スコットランドの伝統料理で、羊の胃袋に内臓を詰めてゆでた（蒸した）料理のこと。羊の心臓や肺、肝臓、腎臓などをゆでてミンチにし、オートミール、たまねぎ、牛脂、ハーブ、スパイス、塩こしょうなどを混ぜ、胃袋に詰めてゆでた詰物料理です。

食べる際は、中身のミンチをお皿に取り分け、じゃがいもとニープと呼ばれるカブの一種をマッシュしたものを添えていただきます。クセや塩気がやや強い料理なので、スコッチウイスキーやウイスキークリームソースをかけていただくのが、伝統的なスタイルと言われています。

ハギスの起源は謎が多く、正確なことは明らかになっていません。「ローマ時代にはすでに食べられていた」とういう説や「狩猟の後に獲物の胃袋に詰め物をして食べたのが始まり」という説がありますが、どれが正確な起源なのかは謎に包まれているそうです。

いずれにしても、スコットランドではハギスは誕生日や送別会、お正月などの特別な日に食べる特別な料理として親しまれています。伝統的にハギスを食べる日といえば、スコットランドの国民的詩人の誕生日である1月25日。この日は彼が作詞した「Address to a Haggis（ハギスに捧げる詩）」を朗読したあとに、ハギスをナイフで切り分けて食べる習慣まであるそうですよ。

そんな気になるハギスですが、日本では食べられる飲食店があまりありません。ですが、材料がそろえば作り方は意外と簡単なので、スコットランドで有名な料理の作り方が気になる！という方は以下で簡単に説明しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

羊の内臓（心臓、肝臓、肺、腎臓など）をゆでてミンチし、オートミール、牛脂、たまねぎのみじん切り、ハーブ、スパイスなどを混ぜ合わせ、塩こしょう、ウイスキーで味つけします。次に、羊の胃袋をよく洗って具材を詰め、しっかりと閉じて2〜3時間ほどゆでます。

ゆで上がったら、ナイフで切り開いて具材をお皿に盛り付け、マッシュポテトなどを添えたらできあがりです！あつあつのうちに、スコッチウイスキーをふりかけていただきましょう。

羊の内臓が手に入らない場合は、豚の内臓で代用することもできます。より手軽に作りたい場合は、胃袋ではなくボウルに具材を詰めて蒸す方法もあります。また、ハギスは牛脂が効いたこってりとした味わいなので、塩こしょうやハーブ、スパイスでしっかりと味つけしたほうが食べやすくなりますよ。

スコットランドでは、ハギスや肉屋やスーパーで購入したり、パブやレストランでいただくのが一般的です。

気になるその味わいですが、羊独特の風味はありながらもハーブやスパイスがしっかりと効いていて、見た目のインパクトとは異なり意外と食べやすい料理です。塩気がやや強く、牛脂が効いた濃厚な味わいなので、付け合わせのマッシュポテトと一緒に食べるのがおすすめですよ。

また、お好みでスコッチウイスキーをふりかけると、スモーキーな風味がハギスのクセを和らげてくれます。なかでも、個性の強いアイラウイスキーを合わせるとクセのあるもの同士が絶妙にマッチして、今まで食べたことのないおいしさを楽しむことができますよ！

日本ではハギスを提供している飲食店は少ないですが、インターネットショッピングで缶詰を購入することができるそう。興味のある方はぜひスコッチウイスキーに合わせて、あつあつのハギスを楽しんでみてはいかがでしょうか。

今回は、ハギスの特徴をはじめ、その由来や歴史、おすすめの作り方や食べ方などをご紹介しました。ハギスはスコットランドの伝統料理であり、羊のミンチを胃袋に詰めてゆでる、独特な味わいが特徴です。日本では親しみが少ないですが、スコッチウイスキーと相性抜群ですので、興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。