韓国の「ユッケジャン」とはどんな料理か知っていますか?この記事では、ユッケジャンの特徴や名前の由来、ユッケジャンと同じく辛い料理のスンドゥブとの違いなどについて解説します。記事の後半では、ユッケジャンのおいしい食べ方や、おすすめレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
韓国スープ「ユッケジャン」とは?辛さの特徴やスンドゥブとの違い、食べ方についても解説!

- 目次
- ユッケジャンとは
- ユッケジャンとスンドゥブの違いについて
- ユッケジャンの作り方
- ユッケジャンの食べ方
- ユッケジャンの簡単レシピをご紹介!
- おうちでユッケジャンを作ってみよう!
ユッケジャンとは
「ユッケジャン」とは、牛肉といろいろな野菜を、唐辛子を使った辛いスープで煮込んだ韓国料理のことです。野菜には主にねぎやゼンマイ、もやしなどが使われています。牛肉の旨味が溶け出したコクのある辛いスープが特徴的で、食欲をそそる味わいです。
ユッケジャンは、韓国で日常的に食べられる家庭料理でもありますが、「伏日(ポンナル)」に食べる行事食としても知られています。伏日とは、日本でいう「土用の丑の日」のようなもので、暑気払いや縁起をかつぐなどいくつかの習わしがあります。そのうちの一つに滋養食(じようしょく)を食べることがあり「暑い日にあえて熱いものを食べて夏の暑さに打ち勝とう」といった韓医学原理の一つから、この日には参鶏湯(サムゲタン)やユッケジャンを食べるのだそうです。
ユッケジャンのルーツは、犬の肉や葉野菜を辛い味つけで煮込んだ鍋料理「ケジャングッ」にあるといわれています。ケジャングッは略してケジャンとも呼ばれていて、使われる肉が犬の肉から牛肉に変わったときに、肉(主に牛肉)を意味する「ユッ」と組み合わせて「ユッケジャン」と呼ばれるようになりました。
💡ワンポイント豆知識
牛肉の代わりに鶏肉(韓国語で「タッ」)が使われたものを「タッケジャン」、ユッケジャンにカルグクスという韓国のうどんをいれたものを「ユッカル」と呼びます。
ユッケジャンとスンドゥブの違いについて
韓国の辛いスープ料理といえば、スンドゥブもよく知られていますよね。スンドゥブとユッケジャンにはどのような違いがあるのでしょうか。以下で確認してみましょう。
スンドゥブとは、正式にはスンドゥブチゲといい、スンドゥブ(純豆腐)と呼ばれるやわらかい豆腐や魚介類、肉類、野菜などを辛いスープで煮込んだ鍋料理を指します。赤色の辛いスープで具材を煮込む点は、ユッケジャンと共通しています。
スンドゥブの特徴は、具材に豆腐や魚介類を使うこと。魚介類のなかでもアサリが使われることが多く、アサリのだしが効いた旨味たっぷりの味わいに仕上がります。また、辛い味つけではありますが、生卵を割り入れて食べることも多く、まろやかさもプラスされた辛味も楽しめますよ。
ユッケジャンの作り方
ユッケジャンの特徴がわかったところで、ユッケジャンの作り方についてもチェックしてみましょう。
1.牛肉を、昆布、料理酒などと一緒にじっくりと煮込む。
2.ねぎやゼンマイ、にんじん、ニラなどの具材を食べやすい大きさに切る。
3.煮込みたい具材と肉を鍋に入れ、粉唐辛子やしょうゆ、ごま油などの調味料を加えて混ぜ、少しおく。
4.3を軽く炒めてから、だし汁を入れて煮込む。
5.ニラやもやしを加え、少し煮たらできあがり。
【ポイント】
- ニラやもやしは最後に加えることで、食感よく仕上がります。
- 具材を一度炒めてから煮込むことで、コクや旨味が引き立ちます。
- ユッケジャンをはじめ、キムチチゲやスンドゥブチゲといった鍋料理は、「トゥッペギ」という土鍋で作るのが定番なのだとか。料理が冷めにくく、最後まで熱々で食べられるそうですよ。
ユッケジャンの食べ方
続いて、ユッケジャンのおいしい食べ方について見てみましょう。気になる食べ方があれば、ぜひ試してみてくださいね!
ごはんと一緒に
ユッケジャンは、ごはんがモリモリ進む味わいの料理です。牛肉や野菜が入った具だくさんのスープなので、ごはんのおかずにもぴったり。また、韓国ではユッケジャンの中にごはんを入れてユッケジャンクッパにして食べるのが主流となっています。
薬味を入れる
ユッケジャンには元々ねぎが入っていますが、ごま油で炒めたねぎをトッピングした「ねぎユッケジャン」もあります。ねぎユッケジャンは、ざく切りにしたねぎをスープと一緒にゆでる、もしくは、ごま油で炒めたものをスープに加えるなど、いくつか食べ方があるようです。また、使うねぎの量は「1人分当たりねぎ1本分」とたっぷり使うのもポイント!ねぎをたくさん入れることで、より深みのある味わいに仕上がります。
トックを入れる
トックとは、韓国の餅のこと。うるち米で作られた餅なので、もち米で作られている日本の餅とは少し違い、歯切れがよく粘りの少ない食感です。煮崩れしにくいので煮込み料理にも向いていて、ユッケジャンの具材としてもよく使われます。
キムチなどを入れる
ユッケジャンは、キムチを入れて作ることもあります。キムチは具材となるだけではなく、調味料の役割もあり、入れることでより風味のよい仕上がりになりますよ。また、ナムルをトッピングするのもおすすめです。キムチもナムルも、シャキシャキとした歯ごたえがあり、食感のアクセントになります。
ユッケジャンの簡単レシピをご紹介!
さてここからは、ユッケジャンのおすすめレシピをご紹介します。焼肉のタレを活用したユッケジャンスープと、トックを入れたユッケジャン風スープのレシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
焼肉のタレで作る!ユッケジャンスープ
旨辛味のユッケジャンスープのご紹介です。ニンニクの香りとコチュジャンの辛みが効いた、食欲をそそる一品。市販の焼肉のタレで味つけをした牛肉も入って、ごはんとも相性抜群です。ぜひ作ってみてくださいね。
⭐️クラシルシェフのアレンジポイント⭐️
焼肉のタレがないときは醤油と砂糖で代用することもできますよ。辛いのがお好みの方は一味唐辛子や粉唐辛子、豆板醤などをプラスすることでよりスパイシーな味わいに!
ユッケジャン風トックスープ
韓国の餅、トックを入れたユッケジャン風スープを作ってみましょう。牛肉や野菜、トックに、ピリ辛スープが絡んでとてもおいしいですよ。お好みの野菜を追加して作ることもできるので、ぜひお試しくださいね。
おうちでユッケジャンを作ってみよう!
今回は、ユッケジャンの特徴やスンドゥブとの違い、おいしい食べ方について解説し、おすすめレシピをご紹介しました。牛肉の旨味とピリ辛味のスープで、やみつきになる味わいのユッケジャン。アレンジ方法もたくさんあるので、今回ご紹介したレシピも参考に、ぜひおうちでユッケジャンを楽しんでみてくださいね。
