2022.6.20

たまり醤油とは?醤油との違いや代用の仕方についてもご紹介

東海地方の豆味噌づくりから生まれた「たまり醤油」。原料のほとんどが大豆であり、濃厚な旨味と特有の香りが特徴です。この記事ではたまり醤油の特徴や、濃口醤油などほかの醤油との違いを解説します。記事の後半ではおすすめの使い方や、たまり醤油がない場合の代用法もご紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね。

醤油とは

醤油とは、主原料の大豆や小麦などの穀物に麹と食塩を加え、発酵、熟成させた液体調味料のこと。つけダレはもちろん、さまざまな料理の調味料として広く使われ、日本人の食卓には欠かせない食材となっています。

醤油は原料の違いや熟成期間の長さによって大きく5種類に分けられます。たまり醤油のほか、もっとも広く用いられている濃口醤油や、関西で一般的な淡口醤油、生揚醤油で仕込む再仕込み醤油、愛知県碧南生まれの白醤油などです。

たまり醤油とは

たまり醤油とは、原料の大豆を蒸して麹を加え、できた味噌玉を1年間以上発酵させて作られる醤油のこと。江戸時代のころまでは醤油といえばたまり醤油のことと言われるほど、メジャーな調味料でした。現在では三重、愛知、岐阜の東海地方3県や九州地方でおもに生産されています。

たまり醤油はもともと、東海地方特産の豆味噌づくりから生まれたようです。豆味噌を作る過程で出た液体が桶の底にたまり、これを取り出したのが始まりと言われています。

たまり醤油を作る際は、水分量が少ないため撹拌せず、味噌玉から染み出すもろみ液を汲み出して味噌玉にかけるくみ掛けを行います。この作業を何度も繰り返し、数年間かけてじっくりと熟成させます。伝統製法で作られるたまり醤油は大変手間がかかっているため、生産量が少なく高価です。ちなみに一般的に流通している価格の安いものは、さまざまな調味料や添加物を加えて大量生産したものになります。

たまり醤油は濃い色合いととろりとした粘り気が特徴で、濃厚なコクと香りの高さが魅力です。旨味の強さは醤油の中でもトップクラスと言われています。旨味を活かしてそのままつけ醤油にすると絶品です。特有の香りと濃厚な旨味から刺身や寿司と相性がよいことで知られ、別名「さしみたまり」とも呼ばれています。つけダレとして使うのはもちろん、さまざまな料理の調味料として使うと素材の味が引き立ちますよ。照り焼きや煮物、せんべいなどにも幅広く使われています。

たまり醤油の特徴は

醤油の原料は大豆や小麦などの穀物です。大豆と小麦の割合は種類によって異なり、濃口醤油、淡口醤油、再仕込み醤油に使われる原料の割合は大豆と小麦がほぼ50%ずつとなっています。白醤油はほとんどが小麦なのに対し、たまり醤油の場合はほとんどが大豆で作られるのが大きな特徴です。小麦を使う場合も少量だけ用います。大豆は醤油の旨味のもとなので、大豆を多く使うたまり醤油は旨味たっぷりになるわけです。

たまり醤油は仕込みに使う水の量が少ないのも大きな特徴です。一般的な濃口醤油は、大豆や小麦などから作る麹の量に対し120~130%ほどの塩水で仕込みますが、たまり醤油は50~100%とかなり水分量が少なめです。そのため、たまり醤油特有のとろりとした粘り気とコクのある味わいが生まれます。

たまり醤油の中にもいくつか種類があり、水分量が50%のものは「五分仕込みたまり醤油」、100%のものは「十水仕込みたまり醤油」と呼ばれます。水分量が少ない方がより濃厚な味わいの醤油に仕上がります。

たまり醤油の大きな特徴のひとつに、塩分量が少なめなことも挙げられます。濃い色合いからして塩辛く見られがちですが、日本食品標準成分表2020年版によると、実はたまり醤油100g中の塩分量は13gほど。濃口醤油が14.5g、淡口醤油が16gなのと比較すると、意外と塩分が少なめだということがわかります。また、たまり醤油は濃厚な旨味があるため少量でも満足しやすく、醤油のつけすぎを防げるのもポイントです。

※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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