ラーメンなどに使われている「チー油」とは何か知っていますか?漢字では「鶏油」と書くことからもわかるように、鶏から抽出した油のことを指します。この記事では、チー油の特徴や使い方、ラー油やマー油との違いなどについて解説!チー油はおうちで作ることもできるので、材料や作り方も合わせてご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
チー油とは?特徴や使い方、ラー油やマー油との違いと作り方を解説
- 目次
- チー油とは?
- 風味豊かな調味料
- どんな味?チー油の特徴とは
- チー油以外の香味油との違い
- チー油のおすすめの使い方
- チー油の作り方とコツ
- チー油の作り方を動画でチェック!
- おうちでチー油を作ってみよう!
チー油とは?
チー油は「チーユ」と読み、漢字では「鶏油」と書きます。漢字からもわかるように、鶏の皮や脂肪分などから抽出した油で、鶏ならではのコクとやさしい香りが特徴です。
温度が下がって固まると白っぽくなりますが、液体の状態では黄金色の透き通った見た目をしています。
風味豊かな調味料
チー油は鶏の脂肪分を抽出したものとご説明しましたが、実際にはねぎや生姜、ニンニクといった香味野菜を一緒に加えて作られることが多く、鶏のコクだけではない豊かな風味があります。
料理に少し加えるだけで味に深みが出るため、単なる油ではなく、旨味や香りをプラスする調味料としてラーメンやスープ料理などに使われているんですよ。このあと、チー油の特徴についてもっと詳しく見てみましょう!
どんな味?チー油の特徴とは
チー油の香りや口当たり、料理に使ったときの効果、ほかの動物性油脂との違いなどを詳しく解説します。
まろやかな口当たり
チー油は、口の中ですっと溶けるまろやかな口当たりが特徴です。同じ動物性油脂であるラード(豚脂)やヘット(牛脂)と融点を比べると、ラードが34~44℃、ヘットが40~50℃であるのに対し、チー油は23~40℃。チー油は人間の体温程度の温度で自然に溶けることがわかりますね。
融点が低いことで、料理が冷めたあとでも固まりにくいというメリットもあります。軽くすっきりした味わいで重さが出にくいので、あっさりめの料理の香りづけとしても使いやすいんですよ。
料理に「コク」と「風味」をプラス!
チー油には、動物性油脂特有の旨味と甘みがあります。先ほども少し触れましたが、軽やかに仕上げたい料理にも使いやすく、淡泊な料理に使うことでコクをプラスしてくれるのです。
ラードは豚肉らしい濃厚な旨味やガツンと力強い風味があるのに比べ、チー油は鶏由来の芳醇な風味と上品な旨味で、料理に奥行きが出るのが魅力です。
食材の臭みを消し、食欲をそそる香りをプラス
チー油には、ねぎや生姜などの香味野菜が使われているものも多く、食欲をそそる豊かな風味を持つのが特徴です。さらに、肉や魚介類の臭みを目立たなくさせる手法である「マスキング」の効果も期待できます。
そのため、料理の仕上げに少量加えるだけで、まるでお店のような味わいに仕上がるのです。実際に、多くの中華料理店でも使われているんですよ。
☝️ワンポイントアドバイス
ラードとの違いも少しご説明しましたが、コク重視ならラード、香りや軽さを出したいときにはチー油、というように、料理の方向性に合わせて使い分けるとよいでしょう。
チー油以外の香味油との違い
チー油と似たもので、マー油やねぎ油、ラー油などもありますよね。チー油とはどう違うのかや使い分けについて、以下の表で確認してみましょう。
| 種類 | 主原料 | 味・風味の特徴 | 使用例 |
|---|---|---|---|
| チー油 | 鶏脂 | 鶏の甘み・まろやかなコク | 醤油・塩・家系ラーメン、スープ、炒飯 |
| マー油 | ニンニク+ごま油など | 焦がしニンニクの香ばしさと強い香り、ほのかな苦み | 熊本ラーメン・豚骨スープ |
| ねぎ油 | 長ねぎ+植物油 | 焦がしねぎの香ばしさ | 醤油ラーメン・中華料理 |
| ラー油 | 唐辛子+油 | 辛味と刺激 | 担々麺・味噌ラーメン・餃子のタレ |
マー油との違い
マー油は、真っ黒になるまで焦がしたニンニクをすりつぶしてごま油と合わせた香味油です。お店や商品によって焦がし具合が異なり、全く焦げていない白いニンニクや茶色く焦がしたニンニクをブレンドするものもあり、その割合によって味わいが違ってくるのだとか。
マー油は強い香ばしさとほろ苦さがあるのが特徴で、料理に少し加えるだけで味の印象を大きく変える力があります。個性的でパンチのある味わいにしたいときはマー油、穏やかにコクを足したい場合はチー油というように使い分けるのがおすすめです。
💡ワンポイント豆知識
実はマー油は日本発祥の香味油で、「魔法の油」を略した「魔油」が名前の由来なんですよ。
ねぎ油・ラー油との違い
ねぎ油やラー油は植物性油脂をベースとした香味油です。ねぎ油はサラダ油などでねぎを焦がさないようじっくりと加熱して香りをつけたもの。ラー油はごま油などに唐辛子の風味をつけたもので、赤い見た目と辛味が特徴です。ネギ油は料理に加えると香ばしい香りがプラスされて味わい深い仕上がりになり、ラー油は辛味とコクが加わります。
どちらも「油」とついていますが、旨味を補う効果のある動物性油脂のチー油とは使うシーンが異なるのです。香りが足りないときはねぎ油、辛さを加えたければラー油、コクが物足りないと感じたらチー油、というように料理に何が足りないかを基準に選ぶのがおすすめですよ。
チー油のおすすめの使い方
続いて、チー油のおすすめの活用方法について解説します。
インスタントラーメンに加える
先ほど、チー油は塩味やしょうゆ味のラーメンに合うとご紹介しました。おうちで手軽に作れるインスタントラーメンやカップ麺にもぜひ加えてみてください。
小さじ1杯ほどの少量を垂らすだけでコクがプラスされ、満足感のある味わいに仕上がりますよ。スープの表面に黄金色の油膜ができ、スープが冷めにくくなるのもうれしいポイントです。
チャーハン・炒め物に
チャーハンや炒め物を作るときに、サラダ油の代わりにチー油を使うのもおすすめです。シンプルな味つけでも、お店のような香り高い味わいに仕上がりますよ。
融点が低い特徴を持つチー油は、加熱すると早い段階から食材になじみやすく、野菜炒めなどを作るときは短時間で調理しやすくなり、シャキッとした食感を残すことができますよ。
💡ワンポイント豆知識
卵かけごはんにしょうゆと少量のチー油を加えるだけで、いつもよりリッチな味わいの「チャーハン風TKG」になりますよ。
中華スープ・餃子の餡に
餃子の餡や肉団子にチー油を加えると、旨味を引き立てるとともに、ジューシーさがアップします。
中華スープの仕上げに垂らしたり、餃子のタレに使うのもおすすめです。
チー油の作り方とコツ
いろいろな料理に活用できるチー油ですが、実はおうちで作ることもできるんです。ここでは、チー油の作り方やコツ、保存時の注意点などを解説します。
材料は鶏皮と香味野菜だけ
チー油を作るのに使うのは、鶏皮と長ねぎの青い部分や生姜、ニンニクなどの香味野菜です。
特別な材料は必要なく、鶏皮もスーパーなどで手頃な値段で買うことができます。普段、鶏肉料理を作るときに鶏皮は剥がして捨ててしまうという方もいるかもしれませんが、チー油作りに活用してみるのもよいでしょう。
じっくり弱火がポイント
鶏皮からチー油を抽出するときは、弱火でじっくりと加熱するのがポイントです。強火で加熱して鶏皮や香味野菜が焦げてしまうと、風味が変わったり苦みが出てしまいます。
淡黄色から黄金色の透き通った油が出て、鶏皮がきつね色になったら取り出しましょう。取り出した鶏皮はカリッと香ばしくとてもおいしいので、塩こしょうなどで味つけをしておつまみにするのもおすすめですよ。
チー油を作ったあとの注意点
おうちで作ったチー油には保存料が含まれていないため、市販品に比べて酸化しやすい点に注意する必要があります。作ったチー油は、しっかり洗って煮沸消毒した清潔な密閉容器に移し、冷蔵庫で保存しましょう。
保存状態にもよるため、2~3日を目安に早めに使い切るようにしましょう。冷蔵庫で保存すると白く固まるので、料理に使用する際は清潔なスプーンですくうようにしてくださいね。
チー油の作り方を動画でチェック!
最後に、チー油の作り方を動画でチェックしてみましょう。
チー油の作り方
フライパンに、鶏皮と長ねぎの青い部分、生姜の薄切りを入れて弱火で加熱します。焦がさないように混ぜながらじっくり加熱していくと、黄金色で旨味のあるチー油が完成しますよ。いろいろな料理に活用してくださいね。
おうちでチー油を作ってみよう!
今回は、チー油の特徴や使い方、ほかの香味油との違いについて解説し、おうちでチー油を作る方法や活用アイデアをご紹介しました。ラーメンやスープなどの仕上げにちょっと垂らしたり、いつもの炒め物やチャーハンの油に使ってみたりするだけで、深みのある味わいに仕上がるチー油。手に入れやすい身近な材料で作ることもできるので、ぜひおうちで作って料理に使ってみてくださいね。
