気温や湿度が高い日が多くなり、お弁当の持ち運びがちょっと心配…と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?梅雨や夏の時期は細菌が増えやすくなり、食中毒の発生が増加する時期でもあります。今回は食中毒を防ぐためにはどうしたらいいのか、お弁当作りの際に気をつけるべき3つのポイントをご紹介します。お弁当にぴったりのおすすめのおかずレシピもご紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
【夏の食中毒対策!】お弁当作りで気をつけるべき3つのポイントとは?

食中毒とは?
食中毒とは、食中毒を引き起こす原因となる物質が付着した食べ物を口にすることにより、下痢や嘔吐、発熱などのさまざまな症状を引き起こす病気のことです。
食中毒の原因となる物質には、大きく分けて3種類のものがあります。
まず1つめは、細菌。気温が高くなる6月~9月には細菌も繁殖しやすいため、梅雨~夏の暑い時期には特に注意が必要です。
2つめはウイルスで、こちらは気温が低くなる寒い季節に流行しがちです。
3つめはきのこやフグなど、その食べ物に含まれている有毒物質です。
これらのうち、今の時季に特に気をつけたいのは「細菌」由来による食中毒。サルモネラ菌や黄色ブドウ球菌、腸管出血性大腸菌など、その名前は聞いたことがある方も多いかもしれませんね。これらの細菌は普段から私たちの皮膚や腸の中、身近な土の中などに存在しているので、気をつけていないと食品にも付着してしまう可能性があるんです。
そんな食中毒を予防する大原則は、「つけない」「ふやさない」「やっつける」の3つです。細菌やウイルスを食べ物や調理器具に「つけない」こと、もし万が一ついてしまったらそれを「ふやさない」こと、そして調理することでそれらを「やっつける」ことが大切なんです。
お弁当作りでの食中毒予防
それでは、実際にお弁当を作るときには、具体的にどのような点に気をつければいいのでしょうか?食中毒予防の3つの原則に沿って、お弁当作りで気をつけたいポイントを見ていきましょう。
つけない
細菌を「つけない」ためには、まずは調理をする「手」をきれいにしておくことが大切です。調理前にはしっかり手を洗い、手や指に傷がある場合には調理用の手袋をしましょう。調理中に生の肉や魚、卵を触ったあと、トイレに行ったあとなどにもその都度きれいに手を洗ってくださいね。
また、お弁当箱も清潔にしておくことが大切です。お弁当箱を洗う際にはパッキンを外して、細かい部分は泡スプレータイプの洗剤やブラシなどを使って隅々まで洗い、十分に乾かしてから使いましょう。お弁当作りに使う調理器具も、よく洗った清潔なものを使ってください。おかずを小分けにするカップなどは、この時期は使い捨てのものを使うのがおすすめですよ。
野菜や果実、魚介類といった食材も、流水でしっかり洗ってから調理します。ただし肉類は洗うと食中毒菌が飛び散り、かえって危険なので、洗うのは避けてくださいね。
やっつける
調理時には、細菌を「やっつける」ために心がけるポイントがいくつかあります。お弁当箱に詰めるおかずは、中心部までしっかりと加熱しましょう。梅雨や夏の時期に増えやすい細菌に対しては、75℃以上で60秒以上加熱するのが目安です。卵料理も完全に固まるまで加熱し、半熟状態のものは入れないように心がけましょう。
ふやさない
お弁当を詰めるときには、細菌を「ふやさない」ように意識します。水分が多いと細菌が増える原因になるので、おかずの汁気はよく切ってから詰めましょう。ほかのおかずに水分や細菌が移るのを防ぐために、使い捨てのおかずカップを使うといいですよ。食中毒が気になる季節には、揚げ物や焼き物など、もともと水分の少ないおかずを積極的に利用するといいですね。
お弁当は、基本的には当日作ったものを詰めるのがおすすめですが、前日の残り物や作り置きおかずを利用する場合には、お弁当箱に詰める直前に再加熱します。また、ごはんやおかずが熱いうちにお弁当箱に詰めると、蒸気がこもって水分が発生してしまいます。必ず冷ましてから詰めるようにしてくださいね。
お弁当を暑いところに放置しておくと細菌が増えてしまうため、なるべく涼しいところで保管できるような工夫も必要です。お弁当箱を持ち歩くときには、保冷材や保冷バッグを使うといいですよ。そして食べる前には必ず手を洗うことも大切です。
「つけない」「ふやさない」「やっつける」。この3つのポイントをおさえて、梅雨や夏の暑いときにも、手作りのお弁当でランチタイムを満喫してくださいね!
お弁当におすすめのおかずレシピをご紹介!
お弁当づくりのポイントがわかったところで、ここからはお弁当におすすめのおかずレシピをご紹介します。おにぎりみたいな見た目がかわいい海苔つくねや、甘い味つけでお子様に大人気のハニーマスタードチキンなど、お弁当に入っていたらうれしくなるおすすめのおかずばかり。ぜひチェックしてみてくださいね。
1.お弁当にぴったり おにぎり海苔つくね
おにぎりみたいな見た目がかわいらしい、のりつくねのレシピをご紹介します。玉ねぎの甘みが活きた旨みたっぷりの鶏ひき肉のつくねにのりの風味がよく合い、甘辛い味つけでごはんが進みます。こんなかわいい見た目のつくねなら、お弁当を開けたときに思わず笑顔になること間違いなしですよ!
材料(2人前)
- 鶏ひき肉・・・200g
- 玉ねぎ・・・1/2個
- 片栗粉・・・大さじ1
- 塩・・・小さじ1/4
- のり (2×10cm)・・・6枚
調味料
- 酒・・・大さじ2
- みりん・・・大さじ2
- しょうゆ・・・大さじ2
- 砂糖・・・大さじ1
- ごま油・・・大さじ1
- 大葉・・・2枚
作り方
準備.大葉の軸を取っておきます。
1.玉ねぎはみじん切りにします。
2.ボウルに鶏ひき肉、1、片栗粉、塩を入れて粘り気が出るまで混ぜ合わせ、6等分にします。
3.三角に成形し、のりを巻きます。
4.中火で熱したフライパンにごま油と3を入れ、両面に焼き色がつき中に火が通るまで加熱します。
5.調味料を入れ中火で加熱し、味が馴染んで照りが出てきたら火から下ろします。
6.お皿に大葉をのせ、5を盛り付けたら完成です。
2.お弁当に 豚肉と玉ねぎの照り焼き炒め
がっつり食べたい食べ盛りのお子様のお弁当に、豚肉と玉ねぎの照り焼き炒めはいかがでしょうか?ジューシーな豚バラ肉と甘みたっぷりの玉ねぎを炒め、甘めの照り焼き味を絡めれば完成!しっかりとした味つけで、ごはんがもりもり進みますよ。切って炒めるだけの簡単おかずなので、朝の忙しい時間にも作りやすいメニューです。
材料(2人前)
- 豚バラ肉 (スライス)・・・150g
- 玉ねぎ・・・1個
- (A)しょうゆ・・・大さじ1
- (A)砂糖・・・大さじ1
- (A)料理酒・・・大さじ1/2
- (A)みりん・・・大さじ1/2
- サラダ油・・・小さじ2
- 小ねぎ (小口切り)・・・適量
作り方
1.玉ねぎは薄切りします。
2.豚バラ肉は3cm幅に切ります。
3.中火で熱したフライパンにサラダ油をひき、2を入れ、色が変わるまで炒めます。
4.1を入れ、中火でしんなりするまで炒めます。
5.(A)を入れ、豚バラ肉に火が通り、全体に味がなじむまで中火で炒めたら火から下ろします。器に盛り付け、小ねぎを散らして完成です。
3.お弁当に 一口ハニーマスタードチキン
一口サイズで食べやすい、ハニーマスタードチキンのレシピをご紹介します。ジューシーで旨みたっぷりの鶏もも肉に、はちみつのやさしい甘さと粒マスタードのピリッとした刺激が相性抜群です!薄力粉をまぶしてから焼いているので、味がしっかり絡んでお弁当にぴったりですよ。ぜひ作ってみてくださいね。
材料(2人前)
- 鶏もも肉・・・300g
- 塩・・・小さじ1/2
- 黒こしょう・・・小さじ1/2
- 薄力粉・・・大さじ1
- はちみつ・・・大さじ1
- 粒マスタード・・・小さじ1
- サラダ油・・・小さじ1
- パセリ (乾燥)・・・適量
作り方
1.鶏もも肉は一口大に切り、両面に塩と黒こしょうをふります。
2.薄力粉をよくまぶします。
3.中火で熱したフライパンにサラダ油をひき、皮目から入れて、カリッと焼き色が付くまで焼きます。
4.はちみつ、粒マスタードを入れて、中火で炒め合わせます。鶏もも肉に火が通り、味がなじんだら火から下ろします。
5.器に盛り付け、パセリをかけて完成です。
※こちらのレシピは、はちみつを使用しております。 1歳未満(乳児)のお子様はお召し上がりにならないようご注意ください。 はちみつは、砂糖でも代用できます。それぞれ種類によって甘さが異なりますのでお好みで調整してください。
食中毒を防いでお弁当を楽しもう
いかがでしたか?今回は食中毒を防ぐお弁当作りのポイントと、お弁当に入っているとうれしいおすすめおかずレシピをご紹介しました。「つけない」「ふやさない」「やっつける」の3つのポイントをおさえながら、おいしいお弁当作りを楽しんでくださいね。
※お弁当として持ち運ぶ際は食中毒に配慮し、衛生的な環境下で調理を行ってください。持ち運びの際は保冷剤をつけて冷蔵庫やなるべく涼しい場所に保管してください。加熱の必要があるものは必ずよく火を通し、しっかりと粗熱を取り、余分な汁気は切ってからお弁当に詰めてください。