料理やお菓子作りなど、さまざまな場面で大活躍の「牛乳」。鍋や電子レンジで牛乳を温めたとき、表面に膜ができるのを目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。実は、この膜、とある方法で防ぐことができるんです!今回はその裏技をご紹介します。ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
「これで解決!」牛乳を温めても“膜”ができにくくなる裏技とは?実際に検証してみた
牛乳に膜ができる原因とは?
なぜ牛乳を加熱すると膜ができるか、皆さんご存知でしょうか。
牛乳のタンパク質は熱によって構造が変化しやすく、牛乳を60〜65℃に加熱したときにタンパク質や脂肪が集まることによって皮膜が生じます。この皮膜ははじめは目に見えない程度のものですが、長時間加熱して温度が高くなると厚くなっていくんだとか。
本当に膜ができなくなるのか、検証スタート!
今回は2つの方法を用いて、牛乳の皮膜形成を防ぐことができるのか、検証したいと思います!膜ができにくくなったかを比較するために、以下の条件を統一して実証しました。
- 使用する牛乳は100ml
- 鍋で加熱する際は、弱火で加熱する
- 電子レンジで加熱する際は、600W1分で加熱し、その後様子を見ながら10秒ずつ追加する
まずは、裏技を使わずに加熱してみましょう。膜が目で確認できた温度を、鍋と電子レンジで見ていきます。
鍋で加熱した牛乳は75℃になったとき、膜ができました。電子レンジで加熱した牛乳は、1分30秒後に同じく75℃になり、膜ができていました。
それでは次に、裏技をご紹介しながら比べていきましょう!
1.砂糖を加える
牛乳にティースプーン1杯分 (今回は小さじ1/2) の砂糖を加えて、先ほどと同じように鍋と電子レンジでそれぞれ加熱してみます。砂糖は、タンパク質が固まる温度を上げる効果があり、そのために膜ができにくくなる仕組みなんだとか。結果はどうなのでしょうか。
何もせずに加熱した牛乳に膜ができた75℃の時点で、膜はどちらも確認できませんでした。どうやら効果があるみたいです!飲んでみたところ、砂糖を加えましたが、甘みが感じられるほどではありませんでした。
このあと、加熱し続けると、80℃を超えた頃に膜ができました。
2.重曹を加える
続いて、牛乳にひとつまみの重曹を加えて、今までと同じように加熱してみます。タンパク質は、特に酸性のとき集まって固まる性質があるため、重曹を少し入れて弱アルカリ性にしてから加熱することで、膜を防ぐことができるようです。
何もせずに加熱した牛乳に膜ができた75℃の時点では、砂糖を加えたときと同じように膜はどちらも確認できませんでした。こちらも効果があるみたいです!飲んでみたところ、重曹を加えましたが、口当たりや味わいへの影響はありませんでした。
このあと、加熱し続けると、85℃になった頃に膜ができました。
砂糖や重曹が大活躍!
検証の結果、砂糖と重曹はどちらも、牛乳を加熱したときにできる膜を防げることがわかりました!味に影響することもほとんどないので、牛乳を温める際はおうちにある砂糖や重曹を使って挑戦してみてください。くれぐれも加熱しすぎには注意してくださいね。
※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら完全に火が通るまで、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。
あたたかい牛乳を使ったレシピをご紹介
ここからは、裏技にちなんで牛乳を使ったレシピをご紹介します。今回は、とろとろにした具材がおいしいミルクコンソメスープのレシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
すりおろしじゃがいものミルクコンソメスープ
ほっこりする味わいのミルクコンソメスープをご紹介します。すりおろしたじゃがいもと玉ねぎのやさしい甘みがスープに溶け込んでとてもおいしいですよ。バターが加わることでコクが出て味が深まります。すりおろし器を使うので、おうちにミキサーがなくてもお作りいただけます。ぜひ作ってみてくださいね。
材料(2人前)
- じゃがいも・・・200g
- 玉ねぎ・・・50g
- 水・・・150ml
- 牛乳・・・200ml
- コンソメ顆粒・・・小さじ2
- 有塩バター・・・大さじ1
- 塩こしょう・・・少々
- パセリ (乾燥)・・・適量
作り方
1.じゃがいもは芽を取り、皮をむきます。
2.1と玉ねぎをすりおろします。
3.鍋に2と水を入れて、弱火で加熱します。
4.牛乳とコンソメ顆粒を入れて、中火で沸騰直前まで温めます。
5.弱火にし有塩バターを入れて、塩こしょうで味を調え火から下ろします。
6.器によそい、パセリを散らして完成です。
膜を防ぐ裏技で、おいしく牛乳をいただこう
いかがでしたか。今回は、牛乳を加熱したときにできる膜を防ぐ裏技と、牛乳を使ったミルクコンソメスープのレシピをご紹介しました。膜がなくなることで一気に口当たりがよくなり、おいしく牛乳がいただけるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。