「ほうれん草」の根元の赤い部分、みなさんはどうしていますか?土が入り込んでいることが多いので、切り落として捨てているという方も多いのではないでしょうか。じつはそれ、とってももったいないんです!今回は、クラシルの栄養士(齊藤奈央子さん)監修のもと、ほうれん草の「赤い部分」に迫ります。ほうれん草を使ったおすすめレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
ほうれん草の根元、捨てるのはNG?栄養士に聞いた“赤い部分”まで食べた方がいい2つの理由とは
ほうれん草の根元はなぜ赤い?
ほうれん草といえば緑色ですが、根元の部分だけ赤いですよね。この正体は、いったい何なのでしょうか?
ほうれん草の根元が赤いのは、「マンガン」というミネラル分が豊富に含まれているからなんです。マンガンは骨の形成にかかわる栄養素で、健康を維持するのに欠かせないミネラルの一種。さまざまな酵素を構成する成分なんですよ。
しかも、ほうれん草は根元の赤みが強いほど甘みも強いんですよ!
栄養が含まれていてさらに甘いという2つの理由から、ぜひ余すことなく食べていただきたいです。
ほうれん草の上手な下処理方法
ほうれん草の根元は、土が入り込んでいて洗いにくかったり、火が通りにくかったりと、なかなか使いづらいですよね。ここからはそんなお悩みを解消する、上手な下処理方法をご紹介します。
ほうれん草の下処理
①赤い部分を残すように根を切り落とし、切り口に浅く十文字の切り込みを入れます。
②茎と茎を開くようにしながら根元に流水を当てて洗い、土などの汚れをしっかり落とします。
この下処理をすれば、根元に詰まった土などの汚れが落としやすくなるだけでなく、火の通りもよくなります。これで甘みのある根元まで、余すことなくほうれん草が味わえますね。
ほうれん草を使ったおすすめレシピをご紹介!
ほうれん草の根元の秘密と下処理方法がわかったところで、ここからはほうれん草を使ったおすすめレシピをご紹介します。定番のごま和えや、満足感のある鮭とほうれん草のポテトグラタンなど、ほうれん草を使った絶品レシピばかりです。ぜひチェックしてみてくださいね。
1.ほうれん草のごま和え
和食の副菜の定番、ほうれん草のごま和えのレシピをご紹介します。白すりごまたっぷりで甘めに仕上げた和え衣がほうれん草とよく合い、お箸が止まらなくなりますよ。ほうれん草の鮮やかな緑色が美しく、食卓に彩りを添えたいときにもおすすめです。ごはんのおかずにも、お酒のおつまみにもぴったりですよ。
材料(2人前)
- ほうれん草・・・150g
- お湯 (ゆで用)・・・1000ml
- 塩 (ゆで用)・・・小さじ1
合わせ調味料
- 白すりごま・・・30g
- みりん・・・大さじ1
- しょうゆ・・・小さじ2
- 砂糖・・・小さじ1
- 顆粒和風だし・・・小さじ1/2
作り方
準備.みりんは、加熱を行いアルコールを飛ばし粗熱をとっておきます。
1.鍋のお湯が沸騰したら塩とほうれん草を入れます。1分ほどゆでたらお湯を切り、流水にさらし、水気を絞ります。
2.根元を切り落として5cm幅に切ります。
3.ボウルに合わせ調味料の材料を入れて混ぜ合わせ、2を加えてよく和えます。
4.味がよくなじんだら器に盛り付けて完成です。
※みりんは、加熱を行いアルコールを飛ばし粗熱をとっておきます。
2.定番 ほうれん草とベーコンのキッシュ
冷凍パイシートを使えばとっても簡単!ほうれん草とベーコンのキッシュを作ってみませんか?まろやかで濃厚な卵の生地に、旨みたっぷりのベーコンと甘みのあるほうれん草が相性抜群!コク深いバターが香るパイ生地と合わせれば、とてもリッチな味わいに仕上がります。ちょっとおしゃれなブランチや、おもてなし料理にぜひどうぞ。
材料(1台分(18cmのタルト型))
- 冷凍パイシート (10cm×20cm)・・・2枚
フィリング
- ほうれん草・・・100g
- お湯 (ゆで用)・・・1000ml
- 塩 (ゆで用)・・・小さじ1
- 玉ねぎ・・・50g
- ブロックベーコン・・・50g
- 塩こしょう・・・ひとつまみ
- オリーブオイル・・・小さじ1
卵液
- 卵 (Mサイズ)・・・2個
- 生クリーム・・・100ml
- ピザ用チーズ・・・50g
- 塩こしょう・・・少々
作り方
準備.冷凍パイシートはパッケージの表記通りに解凍しておきます。オーブンは200℃に予熱をしておきます。タルト型に有塩バターを塗っておきます。
1.鍋にお湯を沸かし、塩、ほうれん草を入れて30秒程ゆで、ザルにあげて流水で冷まし、水気を絞ります。根元を切り落とし、3cm幅に切ります。
2.玉ねぎは薄切りにします。
3.ブロックベーコンは5mm幅に切ります。
4.フィリングを作ります。中火で熱したフライパンにオリーブオイルを入れ、2、3を入れて玉ねぎがしんなりするまで炒めます。
5.1、塩こしょうを入れて中火で炒め、全体に味がなじんだら火から下ろし、粗熱を取ります。
6.卵液を作ります。ボウルに卵、生クリームを入れて泡立て器で混ぜ合わせ、ピザ用チーズ、塩こしょう、5を入れてゴムベラで混ぜ合わせます。
7.まな板にクッキングシートを敷き、 冷凍パイシートの端を5mm程重ねて置き、麺棒でタルト型よりひと回り大きく伸ばします。
8.タルト型に敷き、縁を1cm程残して余分な部分を切り落とし、底の部分にフォークで数ヶ所に穴を開けます。
9.6を流し入れ、冷凍パイシートの縁を内側に巻いて形を整え、中に火が通るまで200℃のオーブンで25分程焼きます。粗熱を取り、型から外して完成です。
3.鮭とほうれん草のポテトグラタン
ボリューム満点でお子様も大喜び!鮭とほうれん草のポテトグラタンはいかがでしょうか?ホクホク食感のじゃがいもと旨みたっぷりの鮭に、甘みのあるほうれん草を入れました。ホワイトソースが具材とよく合い、とろけたチーズがたまりません!じゃがいもは、お好みでマカロニに代えてもおいしいですよ。
材料(2人前)
- じゃがいも・・・2個
- 玉ねぎ・・・1/2個
- ほうれん草・・・100g
- お湯 (ほうれん草茹でる用)・・・500ml
- 鮭・・・1切れ
- 有塩バター (鮭を焼く用)・・・5g
- 有塩バター・・・10g
- 薄力粉・・・15g
- 牛乳・・・200ml
- 塩・・・少々
- ピザ用チーズ・・・50g
- パセリ (乾燥)・・・適量
- 黒こしょう・・・適量
作り方
準備.オーブンは200℃に予熱しておきます。
1.玉ねぎは薄切りにします。
2.じゃがいもは皮をむいて芽を取り除き、5mm幅に切ります。耐熱ボウルに入れてラップをかけ、600Wの電子レンジで3分程加熱します。
3.鍋のお湯が沸騰したらほうれん草を入れて1分程ゆで、流水で洗い、水気を絞ります。根元を切り落として3cm幅に切ります。
4.中火で熱したフライパンに有塩バターを入れて溶かし、鮭の両面を焼きます。
5.火が通ったら一度取り出し、軽くほぐして皮と骨を除きます。
6.中火で熱した同じフライパンに有塩バターと1を入れて炒め、しんなりしてきたら薄力粉を加えてさらに炒めます。
7.粉っぽさがなくなったら牛乳を加えて混ぜ合わせながら中火で熱します。とろみがついたら塩で味を調え、3、5を加えて混ぜ合わせ、火から下ろします。
8.耐熱皿に7、2、ピザ用チーズの順に入れます。
9.200℃のオーブンで15分程焼きます。ピザ用チーズに焼き色が付いたら黒こしょうとパセリを散らして完成です。
※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら加熱時間を調整してください。必要に応じて食材に完全に火が通るまで加熱してください。
ほうれん草を無駄なく食べよう!
いかがでしたか?今回は栄養士に聞いた、ほうれん草の根元が赤い秘密やおすすめの下処理方法、ほうれん草を使ったおいしいおかずレシピをご紹介しました。旬のほうれん草は根元の赤みが増しています。ということは甘みもたっぷり!ぜひご紹介した下処理方法とレシピを参考にして、ほうれん草を無駄なくおいしく召し上がってくださいね。
※20歳未満の飲酒はやめましょう。
監修:クラシル 栄養士 齊藤奈央子