韓国料理の定番「テンジャンチゲ」をご存じでしょうか。韓国の伝統的な調味料であるテンジャンを使った鍋料理で、具だくさんの味噌汁のような一品です。この記事では、テンジャンの特徴やスンドゥブチゲとの違い、作り方について解説します。お家で作れるテンジャンチゲ風のレシピも必見ですよ、ぜひ参考にしてみてくださいね。
韓国料理「テンジャンチゲ」とは?特徴や作り方、スンドゥブチゲとの違いについても解説!
- 目次
- 「テンジャンチゲ」とは?
- テンジャンとは?
- テンジャンチゲは煮れば煮るほどおいしくなる
- テンジャンチゲとスンドゥブチゲの違いとは?
- テンジャンチゲの作り方
- お家で作れるテンジャンチゲ風レシピをご紹介
- 韓国の定番料理テンジャンチゲを味わってみよう
「テンジャンチゲ」とは?
テンジャンチゲとは「テンジャン」という韓国の伝統的な味噌で作る鍋料理(チゲ)のことです。具だくさんの味噌汁のようなもので、韓国の家庭では日常的に食べら
れる料理のひとつでなんですよ。韓国食堂では定番メニューで、ごはんとセットになっていることが多いようです。一般的には、一人用の石鍋でグツグツと煮込まれた状態で提供されるので、一人旅でも気軽に食べられることから観光客にも人気のメニューとなっています。また、焼き肉店でのサービスメニューとしてもポピュラーな料理で、焼き網の上に小さな石鍋を乗せて温めながら食べるそうですよ。
テンジャンとは?
テンジャンチゲの味付けの要となるテンジャンは大豆を発酵させて作られた調味料です。
日本の味噌も大豆を主原料としていますが、製法や発酵期間の違いから風味が異なり、テンジャンは日本のものに比べて濃厚で深みのある味わいがあります。また、テンジャンの「テン」は固いという意味で、大豆の粒が残るように粗く潰してあるため、強い旨味と特有の芳香があるのも特徴です。
日本のスーパーでは、コチュジャンやサムジャンと比べるとなかなか手に入りにくい食材ですが、輸入食材や韓国食材を扱うお店などでは手に入るので、機会があったらぜひ手に取ってみてくださいね。
💡ワンポイント豆知識💡
ちなみにテンジャンにニンニクやねぎ、水飴などを加えたものが、サムギョプサルのつけ味噌として欠かせない「サムジャン」です。
テンジャンチゲは煮れば煮るほどおいしくなる
テンジャンチゲのおいしさは、このテンジャンの味が決め手になります。ベースは煮干しの出汁で取ることが多く、沸騰させると風味が飛んでしまう日本の味噌とは異なり、テンジャンはグツグツと煮立てるほど風味が強くなります。そのため、日本の味噌汁の場合は最後に味噌を加えますが、テンジャンチゲの場合は初めからテンジャンを加えて、豆腐、エホバクと呼ばれる韓国かぼちゃや玉ねぎなどの野菜、肉類、魚介類などさまざまな具材とともに煮込んで作るのだとか。
煮込むことで具材の旨味がスープに溶け出し、シンプルな調理法ながら奥深い味わいに仕上がります。各お店や家庭ごとにさまざまな具材や味つけで作られているので、味わいが異なるのも日本のお味噌汁と似ていますね。
テンジャンチゲとスンドゥブチゲの違いとは?
日本でも馴染みのある韓国の鍋料理にスンドゥブチゲがありますよね。テンジャンチゲとどのように違うのか、以下で確認してみましょう。
テンジャンチゲ
テンジャンチゲは味噌仕立てで辛さは控えめです。先ほど触れたように、煮干し出汁をベースに豆腐や野菜、肉類、アサリなどの魚介類などさまざまな具材が用いられます。煮込むほどに風味が増すテンジャンに牛肉や豚肉、アサリや干しエビなどの魚介類が具材として加わることで、素材の旨味が溶け出した奥深い味わいのスープになるのです。
スンドゥブチゲ
スンドゥブチゲはアサリなど魚介類の旨味がつまったスープにコチュジャンや唐辛子を加えて作られる、ピリッとした辛味が特徴の鍋料理です。スンドゥブは漢字だと「純豆腐」と書きますが、その名の通りメインの具材は豆腐です。一般的には、絹ごし豆腐よりもやわらかいおぼろ豆腐が使われます。そのほかにはキムチ、アサリや牡蠣などの貝類やタコなどの魚介類、豚肉、牛肉など、入れる食材によってさまざまなバリエーションがあるのもスンドゥブの特徴です。
テンジャンチゲの作り方
テンジャンチゲの特徴を知ったところで、日本でも手に入る材料で作れるテンジャンチゲの作り方をご紹介します。
【材料】
- 豚バラ薄切り肉
- 木綿豆腐
- ズッキーニ
- 長ねぎ
- 玉ねぎ
- 青唐辛子
- 水
- テンジャン
- 顆粒いりこだし(煮干しだし)
- すりおろしニンニク
- 粉唐辛子(お好みで)
①木綿豆腐は水気を切って2cm角に、長ねぎは1cm幅の斜め切りに、玉ねぎは1cm幅に、青唐辛子は斜め薄切りに、ズッキーニは1cm幅の半月切りにする。
②豚バラ肉は3cm幅に切る。
②鍋に水、テンジャン、顆粒いりこだしを入れて中火にかける。
③沸騰したら②を加える。
④肉に火が通ったらすりおろしニンニク、①を加えて煮込む。
⑤すべての材料に火が通ればできあがり。 お好みで粉唐辛子を加えていただきます。
💡おいしく作るコツとポイント💡
・テンジャンは水から加えてグツグツと煮込むことで風味が立ちます。
・テンジャンを日本の味噌で代用する場合は、具材に火が通ってから最後に加えることで、香りが飛んで味が落ちるのを防止できます。
・日本の味噌を使用する際は、納豆を加えるとテンジャンの風味に近くなるのでおすすめです。
・本場では「エホバク」と呼ばれる韓国かぼちゃを使用しますが、ズッキーニで代用できます。
お家で作れるテンジャンチゲ風レシピをご紹介
ここで、クラシルでご紹介しているテンジャンチゲ風のレシピをご紹介します。テンジャンは日本のスーパーではほとんど見かけることはありませんが、手に入りやすい材料でテンジャンチゲ風の味わいを再現することができますよ。ぜひ試してみてくださいね。
具だくさんなテンジャンチゲ風
食べ応え抜群!具だくさんのテンジャンチゲ風のレシピをご紹介します。納豆を加えて煮込むことで、テンジャンの特有の風味とコクのある味わいに近づけることができますよ。具材からの旨味が溶け出たスープがとてもおいしいので、ぜひ作ってみてくださいね。
激辛 海鮮テンジャンチゲ風
こちらは激辛に仕上げた海鮮テンジャンチゲ風のレシピです。アサリと牡蠣から出る旨味たっぷりのスープに、青唐辛子と一味唐辛子のピリッとした辛味を効かせて刺激的な味わいに仕上げました。納豆の風味もアクセントになり、ごはんもお酒もすすみますよ。
韓国の定番料理テンジャンチゲを味わってみよう
今回は韓国で親しまれている料理テンジャンチゲについて解説しました。テンジャンは日本ではあまり馴染みのない調味料ですが、日本の味噌でも近い味わいが再現できます。ぜひご紹介したレシピも参考にしていただき、韓国の人気料理をお家で味わってみてくださいね。
