最終更新日 2023.3.30

枝豆の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

枝豆の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

お酒のおつまみにぴったりな枝豆。特にゆでたての枝豆と冷たいビールの組み合わせは、夏を代表する風物詩のひとつですよね。

そんな枝豆には「畑の肉」と呼ばれる大豆と同じように、良質なたんぱく質やミネラル類がバランスよく含まれています。今回は、枝豆に含まれる栄養素や、おすすめの食べ方、新鮮な枝豆の選び方についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • 「枝豆」は成長すると「大豆」になる?
  • 枝豆は大きく分けて3種類
  • 希少価値の高い「ブランド枝豆」
  • 主要な栄養素はこちら
  • アルコールを分解する「メチオニン」に注目
  • 枝豆はとにかく鮮度が大切
  • 新鮮でおいしい枝豆の選び方
  • 枝豆で二日酔いを防ごう!

「枝豆」は成長すると「大豆」になる?

「枝豆」は未成熟な大豆を収穫したもので、完熟すると「大豆」になります。以前は枝付きのまま扱われることが多かったことから、枝豆と呼ばれるようになりました。枝付きで出荷される未熟豆は総じて枝豆と呼ばれており、大豆だけではなく「黒豆の枝豆」なども人気があります。

枝豆は大きく分けて3種類

枝豆には400種類以上もの品種がありますが、大きく分けると「白毛豆(青豆)」「茶豆」「黒豆」の3種類になります。スーパーでよく目にするものは白毛豆と呼ばれるもので、冷凍食品として加工されているもののほとんどはこちらの品種になります。

希少価値の高い「ブランド枝豆」

枝豆には、特定の地域で古くから受け継がれてきた「地場品種」というものがあります。生産地が限られている上に収穫量が少ないため、希少価値の高い「ブランド枝豆」として人気があり、その分価格も高価です。代表的なブランド枝豆は以下の3つです。

■だだちゃ豆
山形県庄内地方特産。サヤの毛が茶色なのが特徴で、とても香りが強くコクと甘味が濃厚です。栽培する土地が合わないと風味が落ちてしまうので以前は「幻の豆」と呼ばれていましたが、近年は輸送手段の向上により全国的に知られるようになりました。

■茶豆(黒埼茶豆)
新潟県新潟市特産。見た目は普通の枝豆と同じですが、薄皮が茶色いことから「茶豆」と呼ばれるようになりました。独特のコクと甘味があり、特にゆで上げたときの芳ばしい香りは他の豆では味わえません。収穫期の短さから新潟県内でも入手が難しく、「枝豆の新潟魚沼産コシヒカリ」と呼ばれるほどです。

■丹波黒豆(丹波篠山黒大豆)
兵庫県篠山市特産。黒豆を代表するブランド大豆「丹波黒豆」の枝豆です。豆の色が黒みがかった緑色で食感も普通の枝豆とは全く違いますが、大粒でコクのある味わいが楽しめます。栽培が難しく流通する期間が非常に短いため、入手困難な高級品とされています。

主要な栄養素はこちら

枝豆100gに含まれる主な栄養素は以下の通りです。

・エネルギー 125kcal
・たんぱく質 11.7g

・脂質 6.2g

・炭水化物 8.8g
・ビタミンA(βカロテン当量) 260μg
・ビタミンB1 0.31mg
・ビタミンB2 0.15mg
・ビタミンC 27mg
・葉酸 320μg
・カリウム 590mg
・カルシウム 58mg
・鉄 2.7mg
・食物繊維 5.0g

※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

アルコールを分解する「メチオニン」に注目

枝豆にはたんぱく質、脂質、ビタミン類、ミネラル類など、さまざまな栄養素が含まれています。その中で注目すべき栄養素は、アミノ酸の一種である「メチオニン」です。

■たんぱく質(アミノ酸)
枝豆に含まれるたんぱく質には、体内で合成できない必須アミノ酸がバランスよく含まれています。たんぱく質は筋肉や臓器、皮膚、髪などのコラーゲンの合成をはじめとして、生命の維持に欠かせない働きをします。

■メチオニン
枝豆に含まれる必須アミノ酸の一種であるメチオニンは、ビタミンB1、ビタミンCと共にアルコールの分解を促します。肝臓の機能を助け、二日酔いを予防する効果が期待できます。枝豆がお酒のおつまみとして勧められるのは、この働きによるものです。

■βカロテン
βカロテンは体内でビタミンAに変換され、活性酸素から身体を守って免疫力を高める効果が期待できます。

■葉酸
胎児の成長に欠かせない栄養成分である葉酸。細胞の生産や分裂を助け、胎児の発育に重要な働きをすると言われています。

■鉄
鉄はヘモグロビンを構成し、貧血を予防する効果が期待できます。欠乏すると、貧血の他にも無力感や食欲不振などを引き起こします。

枝豆はとにかく鮮度が大切

せっかくなら、枝豆のおいしさや栄養素を余すことなく楽しみたいですよね。調理の際に気をつけるべきポイントは以下の3つです。

■新鮮なうちにゆでる
枝豆をおいしくいただくためは、とにかく鮮度が大切です。枝豆は収穫直後が最もおいしく、時間が経つにつれて甘味や風味、栄養素が失われていきます。購入したその日のうちにゆでて、おいしさと栄養をキープするようにしましょう。

■サヤの両端を切り落とす
サヤの両端を切り落とし、塩を揉み込んでからゆでることで、実に塩味が染み込みやすくなります。

■ゆでた後は水にさず、熱々のうちに食べる
枝豆はゆでた後に水にさらすと、サヤが水を吸収して水っぽくなってしまいます。また、冷ましたものよりゆでたての方が、甘味と風味を強く感じることができます。

新鮮でおいしい枝豆の選び方

枝豆を購入する際は、とにかく鮮度がいいものを選ぶようにしましょう。以下の3つのポイントに気を付ければ、新鮮でおいしい枝豆を選ぶことができます。

■葉が緑色で新鮮
枝付きの方が日持ちするので、できる限り枝付きのものを選びましょう。また、枝に残っている葉が緑色で新鮮なものは鮮度がいいです。

■サヤが緑色で毛がびっしりと付いている
サヤが緑色で、毛がしっかりと立っている枝豆は鮮度がいいです。

■サヤがふっくらとしている
サヤがふっくらとして実がしっかりと詰まっているものは、おいしい枝豆です。サヤが痩せているものは、実が小さく味も薄いものが多いので避けましょう。

枝豆で二日酔いを防ごう!

今回は、枝豆に含まれる栄養素や、おすすめのおいしい食べ方、新鮮な枝豆の選び方についてご紹介しました。枝豆に含まれる「メチオニン」は、肝臓の働きを助けてアルコールの分解を促す効果があります。お酒を楽しむ際は、ぜひ枝豆をおつまみに取り入れて2日酔いを予防してくださいね。

また、国産のフレッシュな枝豆が出回るのは、7月〜9月の間のみ。1年を通して購入できる冷凍枝豆も便利ですが、せっかくなら旬の季節にそのおいしさを楽しんでみてください。

クラシルでは、枝豆の保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

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